SS1の日記: JAXA事故調査関連,報告いろいろ
年度をまたいだところで,JAXAから事故関連の各種報告が,ぼつぼつと出てきている。
というわけで,とりあえずメモ書きとか。こうしてみると,ほんとにクリティカルな事故ばっかだね。動燃のように解体したくなる気分もわからないでもない。JAXAプレスリリース項目別インデックス
http://www.jaxa.jp/press/index_category_j.htmlH-IIA F6 SRB-A 分離失敗
http://www.jaxa.jp/press/2004/02/20040224_h2af6_j.html
故障原因を過大なエロージョンと層間剥離による,ピンホール発生と断定。海底のSRB-A探索は断念。導爆線についての改良提案は無し。地上燃焼試験では,エロージョンについては過大な現象を再現できず。改良案:3Dカーボン製ライナアフトの状態が良いので,これを延長しては? だって。
構想:アルミ低減推進剤の開発。打ち上げたSRB-Aの回収評価。
感想:予算も獲得して,ノズル改良に燃え燃えってかんじ。それじゃ火事場ドロボーでそ。そもそも局所エロージョンが助長される傾向にあるのは,あたり前の現象だと思うが,その対策は無し。局所エロージョンそのものを制御する技術を確立しないで,ノズルや推進剤の改良だけやっても仕方ないんじゃないかと思うが。アルミ減らすなら,まずは自分の脳内からやってはいかがか。「のぞみ」の火星周回軌道への投入失敗について
http://www.jaxa.jp/press/2004/04/20040406_nozomi_j.html
燃料供給系バルブLV2不具合および,通信・熱制御系電源の不具合についてFMEA分析みたいなリスク評価が行われてる。バルブ系と電気系それぞれ。バルブ系について。
妥当性評価技術向上のためのノウハウの蓄積。必要不可欠ではない新規技術/設計を導入しない。
改良案:LV2の実証評価や評価技術を確立する必要がある。それまでは着けないってことか?電気系について。
地上評価試験による,ショート箇所の特定は失敗。
それまでは単一電源だった。そのため分散電源化だけでも大きな変化だった。
「対象がBLACK BOXだったにも関わらず,故障分離対策を怠った」
対策:リレーのラッチアップ対策,重要な制御パートの冗長化
改良案:電源構成のトレードオフ検討
電源系統を完全に独立し(15系統→17系統),保護抵抗を追加する(ヒューズじゃないのね)。とおよそ3kgの重量増となる。
「燃料を 除いた探査機の重さは256kgで、そのうち14種の観測機器の重さは35kg」
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/nozomi/techno.shtml
なので,改良案は質量的に,観測機器ひとつとトレードオフってことになる。
感想:松浦氏の言う,新規開発されたプラットホーム方式の衛星バスシステムがひきおこした,初期トラブルが大きかった。改良案は,あくまでプラットホーム方式だが,今後はこの方式そのものも再評価する方向へ行くのだろうか。ともあれ,リベンジしてほしいね。高速飛行実証フェーズⅡの実験結果について
http://www.ista.jaxa.jp/info/event/pdf/ver01.pdf
原因:「最終の回収フェーズにおいてパラシュート系作動不良が発生し、接地時に実証機が破損したため、飛行実験は1 回で中断した。」・・・だって。事故調査委員会はどうなったんねん。
HSFD-P2の回収系は,基本的におまかせで発注したから,そもそも分析能力が無さげ。それに,その気もないらしい。回収系の評価実験だけなら2km上空から落とせばいいのだから,いつでも出来るんだけども・・・ リベンジはあるのか? サンプルリターンの失敗事例も多いんだし,回収系の技術確立もやんなきゃって思うんだけど。みどりII。発生電力の低下
http://www.jaxa.jp/press/category/back-midori2_j.html原因:不明,対策:まだなし
感想:混迷を深めてます。太陽電池パドルを二枚(もちろん別メーカー品)にする?
環境庁は,もうJAXAには頼まん。ってはなしもあったね。いろいろ
太陽フレアとか:
これまで,衛星の地上試験で太陽フレアに関する評価試験って無かったと思うけど,これからはなんとかして模擬してみる必要があるのかも。数値シミュレーションもありだけれども,大型のスペースプラズマチェンバを作って,衛星をこんがり焼いてみるとか。MTSAT-1Rとか:
何が悪いって,やっぱ,「あいのり衛星なんてやるんじゃなかった。」 としか言いようないんでは。ルナA,バルブのリコールとか:
NASAと同じメーカーを使っていても出来るものは変わってしまう。というか,パラシュートもそうだったような。買ってきてポン付けってぐあいにはいかない。というのが教訓? 受け検とか含めて,メーカーとのつきあいかたに再考の必要があるんだとおもう。SSTOとか:
ここだけ,成功してます。見習ったほうがいいのか?関連官庁とか:
全部で,いくつあんだろ?
文科省(宇宙開発委員会),気象庁(気象衛星),経産省/総務省(商用衛星はどっちだ?),国交省(MTSAT,型式認定も?),環境庁(みどりとか・・・),内閣府(総合科学技術会議),内閣情報調査室(情報収集衛星)
・・・JAXA職員より,関連官庁の関係者の方が多いかも。統合した結果として,逆に綱引きが強くなったみたいだし。いちど,全員が集まって殴り合いとかやってみたほうがいいんじゃないの?そういえば,宇宙開発委員会の議事録はどうなったの?
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