SS1の日記: 萌えは21世紀ルネサンスか?
日記 by
SS1
はじめは,翻訳運動として始まった。ギリシャの科学知識がアラビアを経由し,12世紀,欧州に流入した。この中世ヨーロッパの科学の復興運動を歴史家のチャールズ・ハスキンズが「12世紀ルネサンス」と名づけている。この出来事は,伊藤俊太郎が「文明遭遇」ないし「文明移転」とよぶ,欧州の知的覇権が確立される事件でもあった。その後のルネサンスと呼ばれる文芸復興運動は,14世紀イタリアからはじまり16世紀までつづいた。
そして今年は,アントワーヌ・ガランが『アラビアンナイト』をフランス語に翻訳しヨーロッパに紹介してから300年目にあたるそうな。
さて。森川によれば,このように,ギリシア→アラビア→イタリア→フランスと翻訳されてゆくにしたがって,だんだんとエロくなっていくのが,「萌え」の発生メカニズムであるという。
やがて,ドイツで『グリム童話』(白雪姫,1812)が出版され。イギリス(不思議の国のアリス,1865),アメリカ(ディズニーの白雪姫,1951)と海を渡り,日本にきて翻訳されるころ(ミンキーモモ,1983)には,すでに「萌え」しか残されていなかった。というわけだ。
こうしてドイツ→イギリス→アメリカ→日本と,翻訳された「物語を通して新たな世界観を与えてくれるファンタジーは他者(異文化)の理解と自我(=近代的自我)の再発見とに歴史的役割を果たしてきたといえます」。つまりこれが,「萌え」が21世紀のルネサンスと呼ばれる由縁である。
・・・いったい。どこで,まちがえちゃったのだろう。
ネタ,参考&引用元:『科学の哲学』野家 p.31,『趣都の誕生』森川,『アラビアンナイト大博覧会』国立民族学博物館。
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