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SS1の日記: books: 十六世紀文化革命

日記 by SS1

そもそも,理系と文系って,どこで分かれたんだろう? なんてことを考えたことがあるだろうか。村上陽一郎によれば「分かれた」と考えるのがそもそも間違いで,元から別々のものを日本が大学の設立時に理系も一緒に扱うようにしたのが,ほぼ初めての事例であるらしい。世界的に見れば,MITとハーバードのように近くにあっても別々のまんまなのが普通なのだそうな。

で。この本は,人文系の基礎であるリベラルアーツが確立された,十六世紀イタリアを中心に科学技術がどのように発展していったかをまとめた話。これまでこういう本はなかったそうで,技術倫理なんかをかじってて,ルネサンス期にも興味のあるひと(ようするに私)には,必読の本である。

著者は,理系の発展はニュートンに代表される十七世紀の科学革命のまえに,この時代に環境が整えられたという。で,理系と文系の違いなんだが,それぞれを担った社会階層が(貴族と半奴隷状態だった職人と)まったく異なり,それぞれに独立,平行して発展したということらしい。つまり,もう,まるっきり完全にバラバラ。

もちろん,日本がそれに倣ういわれなどなんもないわけだが,この時代の手わざを極めた職人たちがルネサンスを経て言葉(印刷)を得た事で,技術が急速に発展し,それが科学革命へつながる精密測定の基礎になったという話とか,現代日本のものづくりが,手わざから科学へならなきゃいけない時代になったこととかもあって,ともかく興味深い話ばかりなんである。

あと,大学の人文学者(ヒューマニスト)に言いくるめられたくない人にもおすすめ。

でもまあ・・・ 序章でおなかいっぱいなんだな。これが。

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