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原子力

SS1の日記: オペレータのミスはエンジニアの責任 7

日記 by SS1

今日,NHKで福島原発事故の再現をドラマ仕立てにした番組がやってて,それを見たのだが。まあ,泣けた。

以前に書いたように,私は原発のシステムの改修(放射線量の単位をrem からsv)に変更する作業を4次受けの立場でおこなったことがあって,そのとき,このシステムは非常時に動作しないかもな。という感想を持った話を書いた。

こないだ受講した放送大学の授業でもいってたけど,それがISSのアストロノーツのような優秀なオペレーターであっても,事前にきちんと訓練されていなければできない。という話を教わった。

NHKの番組の記事は,失敗学のサイトなどで報告されているような原発事故の事象の推定をもとに,ステーションブラックアウトに陥った原発の制御室のオペレーターがどのような状況におちいったか,そして,どのような錯誤をもとに深刻な事態の進行を見過ごしたか。という状況を説明していた。

再現ドラマそのものは,まるで,太平洋戦争の戦記物のようで,現場のリアリティをすくい出せていなかったように思うが。そのデタラメな数値を示す計器盤に,現場が錯誤にもとずく操作を進めていく様子には胸を打たれた。

原発の非常時に役に立たない非常用システムに翻弄されるオペレーターの背景には,そういうシステムを作ったエンジニアがいる。オペレーターは情報が封鎖された中で非常時に使い物にならないシステムが,期待どおりに動作していると期待して,オペレーションを行った。

福島第一の事例では,それぞれの原発を担当したPE(professional Engineer)がいるわけだが,このTVを見てどのような感想をもったのだろうか。

アメリカ人だから見てない? ああ,そうかもね。

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  • by Anonymous Coward on 2011年12月19日 12時39分 (#2068440)

    計器の示す数値自体が全く当てにならないような状況では
    普通のオペレータに出来る事なんて殆ど無いでしょうから、
    異常系の対処にのみ特化した別個のオペレーションチームを
    設けておいた方が良いんじゃないかと思いました。
    原発程のプロジェクトなら、それくらいの冗長化コストも吸収出来るでしょうし。

    • by Anonymous Coward on 2011年12月19日 13時49分 (#2068471)

      そのようなチームがあれば最強ですが、それの養成をどうやるかというのが問題ですね。
      現場のことは日々のオペーレーションをしている現場運転員がもっともよく知っています。
      よって古参の運転員を選抜して機器の詳細教育や事故対策の特別訓練をするのが良いでしょう。
      ただし、そのチームが当直から外れているときに緊急事態が発生するとヤバイかも。
      そうすると運転員全体(新人等はのぞく)の技能と知識を高めるのと大して違わない。

      あの番組によると、原子炉水位計の誤表示が判断ミスを誘発したようで、
      どれほど優秀なチームでも間違った情報からは正しい対応は取れないとおもわれます。

      #水位計は完全に設計ミス。基準水がなくなれば故障表示を出すべきだと思う。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        廃止予定で運転を停止した原子炉を用いての模擬訓練や破壊検査とかですかねぇ。
        でも、世代毎やメーカー毎によって炉の設計自体も全く異なるのでしょうし、
        「あってはならない事態」に備えると云うのも一筋縄ではいかないですね。

    • by Anonymous Coward

      そもそも想定していない事態なので、
      その特別なオペーレーションチームも
      「今回の事態を想定した訓練はしていない」に一票。
      やはり根本原因は基本的な設計方針のミスかな。

      #必要なのは国際救助隊

    • 絶対にしておかなければならない事としては
      ・原子炉内部の線量のモニタ
      ・冷却水の動線確保
      ・いつでもベントが行える態勢
      くらいでしょうか?

      ・・・最早オペレータと言うか、特攻野郎達のお仕事ですね。

    • by Anonymous Coward

      オペレーションチームを二重化するのはむしろ混乱の元じゃないですかね。
      むしろ「プライマリチームなら知っていたはずのことを伝達漏れのせいでセカンダリチームが知らず、プライマリチームにやらせておけばあり得なかったミスが起こる」可能性が上がる方がよほど危ないと思いますよ。
      とすると結局プライマリチームをより精鋭化するしかないです。

      しかし件の番組は私も見ましたが、どう見てもオペレーター以前の設計問題が多く、またオペレーターのミスとされる点についても明らかに設計上のfail safeに問題がありすぎです。
      ここでオペレーターをどうこうして解決しようという発想は、究極最終魔法「運用でカバー」以外の何物でも無いと思われます。

      設計当時の政治的都合により「あってはならないことは想定してもいけない」こともあったでしょうから、そうなるともう設計ミス以前の要件定義ミスかもしれませんが。

  • 個人的な勝手な妄想として、原子炉は地中にあって非常事態には海水を流しこんで停止状態にするんだとばかり思ってました。なので海辺に作っているんだと。

    システムに一切頼らない、何が何でも止めるすべって用意してなかったんでしょうかね?用意してなかったからこうなっているのか、東電のエゴでそれをしなかったからこうなっているのかを知りたいと思います。
    --
    職業としてのプログラマ
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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