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Intel

SlippingStaffの日記: related to "ムーアの法則の終わりに備える準備はできていない" 10

日記 by SlippingStaff

表のストーリーにて、Core i7-860 (Lynnfield)ではちと不満が、とのコメントが。
また一方で、Sandy で十分でしょうという声も。

これは、公私ともに最新テクノロジーを必要としていない私でも、ケースバイケースであると理解できる。
プロセッサの先進的な機能を有効利用する用途,職種,技術,アプリケーション,デバイスがあるので。
又は、古いプロセッサに OS が対応しておらず目的のアプリケーション(のバージョン)が使えないとか。

という訳で比較。

   勤務先 Core i5-8265U (Whiskey Lake) ノート / Win10 Ent.
   メイン Core 2 Duo P9700 (Penryn)  デスクトップ / MacOS 10.11, Win10 Pro.
  可搬サブ Atom x5-Z8350 (Cherry Trail) ノート / Win10 Home
化石ツール用 Core 2 Duo SU9300 (Penryn)  ノート(Standalone)/ WinXP

ネット上のベンチマーク DB は数多かれど、
上記全てをカバーするのは Passmark と Geekbench それぞれの公式サイトくらい。
順に Passmark{Single,Multi},Geekbench{Single,Multi},GPU,ストレージタイプ。
値は OC 無しのもの。


 Core i7-860   : {1236, 3981},{216- 589, 810- 2089},   ―    
 ---
 Core i5-8265U  : {2128, 6548},{359-1071,1136- 3893},UHD Graphics 620,SSD
 Core 2 Duo P9700 : {1112, 2016},{139- 459, 285- 795},GeForce 9400M,  SSD
 Atom x5-Z8350  : { 417, 1276},{ 96- 203, 236- 613},HD Graphics 400, SSD
 Core 2 Duo SU9300: { 494, 855},{   150,    217},GMA 4500MHD,   HDD
 ---
 Ryzen Tr. 3990X : {2829,54603},{672-1398,5372-41661},   ―       (参考値)
 Core i7-8700B  : {2642,14963},{682-1291,4116- 6621},UHD Graphics 630,SSD(参考値/Mac mini 2018)

 

こうやって見ると、確かに Single の性能はさほど伸びていないと分かる。
少なくとも、10 年以上前の Core 2 Duo P9700(モバイル用)が健闘できる程度には。
その P9700 を載せたメイン PC は、SSD に換装したおかげもあって、通常時の操作感は
勤務先のものとほぼ遜色無い。新機種への移行を躊躇する程度には使えている。
もっともビルドや数値計算でシングルタスク化するし、最近のゲームなどは到底不可能。
PC Mark 10 を走らせようとしたら詳細テストに対応しておらず、Express も途中でハングする。

この中では、Atom のが最も操作感がよろしくない。
これにはメインメモリが少ないことがより効いていると思う。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by saratoga (23467) on 2020年03月07日 17時48分 (#3774972) 日記

    一般的には、クラウド>ネット>ストレージ>メインメモリ>CPU ぐらいの影響度順位じゃないのかな。
    なのでコアがどうという話はマルチコアが効くような使いかたをする人たちだけの話で、その他大勢にとっては PCIe の速いのが使えるとか、M2が使えるとか、DDR4対応だとか結果的に新世代のCPUでサポートされている周辺機能の発展の方が体感速度向上に効いてるんじゃないかな。
    ただ、DRAMのレイテンシはDDRの世代が新しくなってもぜんぜん縮んでない気がする。PCのボトルネックがメインメモリという見方には同意だな。

    • by SlippingStaff (46608) on 2020年03月07日 20時22分 (#3775024) 日記

      これまた興味深いお話です(H/W 詳しい人には常識レベルなのかもしれませんが。)
      CPU が一番下位に来るというのが、説明してもらって納得しても直観的に分かってなかったり。

       

      【15 年くらい前】
       インターネット基盤:
        今後劇的な速度向上も無いだろうし、インフラとしては将来に渡って
        さほど重要性も緊急性も持たされないだろうなあ。面白いけど胡散臭いし。

       → とんでもない間違いでした。

      【数年前】
       ストレージ:
        技術的にも HDD と SSD の性能差が相当あるのは理解できる。でも PC の性能には
        さほど効いてこないんじゃないかなあ。やっぱり基本は CPU でしょ。
        機械的構造の難点(クラッシュや高めの消費電力)が無いのは魅力にせよ、
        書き換え寿命ってのがまた気持ち悪いし。

       → ものすごい間違いでした。

       

      人類舐めてましたねー。
      未だに繋がっていること前提のシステムは好きではない(神林長平さん的な意味で)んですが、
      SSD については身をもって知りました。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        CPUが指標になるのは、CPUだけ最高性能でほかは安物なんて頭の悪いことを普通はしないから。むしろ一番下位の部品にすら金がかかっているならいわんや他の部品をや。だから自作するのでなければCPUを見て買うのはそれほど間違っているわけではない。
        # とはいえメーカーPCはメモリをケチる傾向があるのでいつもメモリだけは最大限に増設してる

        • by SlippingStaff (46608) on 2020年03月10日 22時57分 (#3776671) 日記

          > メーカーPCはメモリをケチる傾向があるのでいつもメモリだけは最大限に増設してる

          あー、分かる。ケチってる感あるある。

          PC では静画にも動画にも手を出さずゲームもカード物くらいなのですが、
          10 年前の購入当時、直観で多めの 8 GB を積みました。
          以来システム障害時以外安定稼働。オーバースペックと後悔したことは1度もありません。

          今はそれにシステムストレージの SSD 化が追加されました。バックアップだけ HDD。
          昔の感覚からすると驚きですが、Samsung(の上位機種)が性能・信頼性・見てくれともにお気に入り。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      DRAMのレイテンシが変わらないのは当たり前で、未だにキャパシタの充放電による電圧変化を読み取ってるから
      それでも微細化に伴う寄生容量の増加や、電源電圧の低下による信号振幅が小さくなってるのに性能が低下しない様に頑張ってるんだけどね

  • by caret (47533) on 2020年03月07日 21時23分 (#3775052) 日記

    CPU が古くても、基本的な利用ではさほど困らないというのは、昨今のアプリは GPU ハードウェアアクセラレーションに対応しているので、GPU が CPU の負荷を削減しているからという面もあるはず。
    ゲームはここ最近まで GPU の性能が重要で、CPU の性能はさほど重要ではなかった。最近の AAA ゲーム、特に Ubisoft のゲームなどは、積極的にマルチコアを使うようになって、クアッドコアだと厳しくなってきている。

  • by Anonymous Coward on 2020年03月07日 16時17分 (#3774934)

    そういう次元の問題じゃないんだよな。
    年末セールの時、どう考えても9900Kで十分な気がしたが、コスパ的に無駄な気がして。
    どうせストレージ以外全部買い替えだからと3900X買って盛大に失敗した経験からいうと。
    シングル性能がそれほど変わらないってのもさることながら、実際には24スレ使いきる用途が限られてる問題の方が酷くて。

    そんでも俺なんかはGentooerなので、日常的に並列ビルドするから使いきれるだろうという打算もあったが。
    現実には、KDE 3.5あたりまでの--enable-finalや、ちょっと前のChromiumuなんかの--jumbo-buildに代表されるように、コンパイルの速度向上というよりむしろ、より最適化されたコードを生成させるため、コンパイル前にスクリプト等で擬似的にひとつの大きなソースコードにまとめてるパターンが以外に多くて。
    そういうもののビルド時に-j12とか指定してると、あっという間にメモリ食い尽して終了するし、だからといって--jumbo-build外してビルドするようなことをすると最適化性能が下がり本末転倒。
    また、rustなんかは言語のポリシー自体が、昨今のPCはリソースが贅沢にあるという前提のもと、エラーチェック等をコンパイル時に徹底して行い、ゼロコスト抽象化を実現させてる背景があるので、こういう言語で書かれたアプリのビルド時に-j12とかやってるとやっぱり死ぬ。

    もっとメモリの価格が下がって、個人PC帯でも128GBとか256GBとか普通に乗せられる時代になればわからないが、現状は一般道しか走らないのに買ってしまったGT-Rみたいなもん。
    所有欲を満たすだけで、宝の持ち腐れ状態。
    CPUの性能だけが上がりすぎてしまって、メインメモリが速度的にも容量的にも追いついていないので、その性能を出しきれない。

    だから、どうせ一般道しか走らないのだし、車なんて走れりゃ何でもいいよ的な感じで、Sandyで十分おじさんが台頭する。
    確かに現状では6コア12スレとかでも十分すぎる。
    うちのMac環境なんざ、未だにIvyのゴミ箱MacPro。
    コンパイルすら必要ないと買い替える必要性も感じない。

    • 参考になるご見解感謝です。参考になる上に、お話として読んでて面白い。

      いや、ビルド時の最適化やリソースを気にしたのなんて、組み込みシステムのシミュレータ作ってた時くらいです。
      今やってるのは所詮趣味ですし。
      しかも 20 年も前の話。同じ「最適化」と言っても、書いていただいたのとはターゲットの技術なんか全く違うんでしょうね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そこまでするとPC不要おじさんになっちゃう。
      windowsライクな操作感で画面がそこそこサイズが大きければPCなんぞ無くても生きていける。
      黙ってそのPC捨てろよ、とSandyおじさんに言いたい。

    • by Anonymous Coward

      とりあえずSSDが一般的になったので、当面は一般道を走る人は満足じゃないですかね。
      次あるとすればメインメモリとストレージの間かな、多分。どれだけの効果が出るかは知らないけど。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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