TCHIGUILAの日記: ストラスブール2日目のつづき
12/28の日記に書いたが、午前中待てど暮らせど郵便屋が来ないのでストラスブールの街中を流れるイル川(現地の表記はIllとなってサンセリフで書かれると縦棒3本にしか見えない)の観光船に乗ってから14時50分過ぎのユーロシティというミュンヘン行の列車でバーデンバーデンへ行くことにする。
イル川はライン川の支流で、ストラスブールはこの川の中洲から発展した街である。中洲の東の岸が前の日記に書いたPetit Franceになる。名前は「ちいちゃなフランス」だが実は建っているのはドイツに古くからある木骨建築(木材の梁を壁に隠さず露出させた建築)で、第二次大戦で自国内の建築をすっかり壊されてしまったドイツ人が懐かしがって訪れるという。なにせこの街ライン川をはさんで対岸はすぐドイツ、1927年から1985年ごろまで小学校の国語の教科書に必ず載っていた「最後の授業」で主人公フランツ少年がフランス語を「話すことも」できなかったようなドイツの色が濃い街である。ワインバーよりもビールバーが多く、地元料理は山盛りのキャベツにソーセージをのせて、おまけに周りにじゃがいもを配してくるこの街は本当にほとんどドイツである。そんな街を1時間程度で一周する観光船が30分に1便、200人くらいの観光客を乗せて運行されている。観光客も意外と多いのだ。小雪のちらつく天気だったが13時30分の便でPetit Franceやらなんとかいう教会やら監獄跡やらを見る。川には白鳥や鴨が遊んでいて、彼らは観光船にちっとも驚かない。途中閘門が2箇所あり、水かさを調整するのが珍しい。ちなみに水位を上げるほうが下げるよりも時間がかかった。
観光船はイル川を欧州議会まで下ってから再び中心部に戻ってきた。そう、ここはフランスから見れば辺境だが、ヨーロッパの中心なのだ。(ただしEUの職員はヨーロッパの孤島と呼び慣わすのだとか…)
さて、観光船をおりると14時30分をとっくにまわっている。中央駅まで歩くと20分くらい、列車に間に合わない。どうするかと思ったら我が妹さっさとトラム目指して走り出した。この街は十字に路面電車Tramが数分おきに走っている。時間ぎりぎりに中央駅に着くと私のチケットは買えたものの妹自分のチケットが買えない。この国では列車のチケットには列車の時間が刻印されてしまうので、発車時刻を過ぎると切符が買えないのである(ちなみに列車は5分遅れていたが切符の販売はしっかり定刻で終了した)。仕方がないので妹は切符を買わずにそのままホームへ(改札はない)、フランス語で「私はバーデンバーデンに行きたいけど切符が買えなかったの!」とまくしたてている相手はどうもドイツ国鉄の車掌だったらしく、つまり会話が成立せず「2等車ならあっちの車両に乗りなさい」と見ぶりで指示された模様。焦っているのにはわけがあってフランス国鉄は切符を持っていないときの罰金が高いらしい。ちょっとどきどきしながら列車にのるとあっというまに国境を超えて1駅目ケールまで10分少々。ここを出ると車掌がやってきた。再びチケットを片手にフランス語でまくしたてる妹と、それが全然わからない車掌さんの会話(?)があり、自動精算器が出てきてストラスブールからバーデンバーデンまでのチケットが発行された。値段は販売機でかった切符と一緒。ドイツ国鉄のルールはフランスとは違うみたいだ。
豪雪ではないにせよ一面雪化粧した大地を1時間ほどつっ走るとバーデンバーデン着。ホームに「Willkommen」という人形が立っている。妹が夏に学校の友人達と遊びに来た、というだけでなんの下調べもしなかったのでまずは帰りの列車の時間を確認し、それからバス停に行き、「私は街の中心に行きたいのだが、いくら払ってなんというバスにのってなんと言うバス停で降りればいいのか?」みたいなことをここでも妹はフランス語で尋ねる。運転手はこのバスが15分発、あっちのバスは05分発、というような事を英語で言ったので「あっちのバス」に乗り換える。ここでも同じ質問をして、会話が成立せずとりあえずこの切符を買えと言われて3ユーロで切符を購入。ここで降りろと言われたところで下車。雪の降る中言葉も通じるかどうかわからない街に兄妹2人でぽつねん状態。早速地図らしいものがないかどうか探すと本屋があった。店に入るといきなりフランス語が話せるかという質問を妹が切り出し、話せないという店員の反応があり、さすがに私が「この街の地図はあるか?」と言ったような気がするがそれに対して旅行者のインフォメーションがあっちにあるからという回答を引き出したので「メッシ」と礼を言う。何語を話しているのだか自分でもよくわからない…。
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