TCHIGUILAの日記: 図書館の権利と義務
図書館の自由は単なる既得権益団体の権利保護の主張ではない。
検閲は、権力が国民の思想・言論の自由を抑圧する手段として常用してきたものであって、国民の知る自由を基盤とする民主主義とは相容れない。
検閲が、図書館における資料収集を事前に制約し、さらに、収集した資料の書架からの撤去、廃棄に及ぶことは、内外の苦渋にみちた歴史と経験により明らかである。
したがって、図書館はすべての検閲に反対する。
検閲と同様の結果をもたらすものとして、個人・組織・団体からの圧力や干渉がある。図書館は、これらの思想・言論の抑圧に対しても反対する。
それらの抑圧は、図書館における自己規制を生みやすい。しかし図書館は、そうした自己規制におちいることなく、国民の知る自由を守る。
表裏一体のものとして、倫理綱領を定めている。
綱領の内容はこれまでの図書館活動の実践の中から生まれたものである。それを倫理綱領という形 にまとめたのは、今や個人の献身や一館の努力だけでは図書館本来の役割を果たすことができず、図 書館員という職業集団の総合的な努力が必要となり、かつ図書館員のあるべき姿を、図書館員と利用 者と、図書館を設置する機関または団体との三者が、共に考えるべき段階に立ち至ったからである 。
この綱領は、われわれの図書館員としての自覚の上に成立する。したがってその自覚以外にはいかなる拘束力もない。しかしながら、これを公表することによって、われわれの共通の目的と努力、さらにひとつの職業集団としての判断と行動とを社会に誓約することになる。その結果、われわれはまず図書館に大きな期待を持つ人びとから、ついで社会全体からのきびしい批判に自らをさらすことになる。
この批判の下での努力こそが、図書館員という職業集団への信頼を生む。図書館員の専門性は、この信頼によってまず利用者に支えられ、さらに司書職制度という形で確認され、充実されねばならない。そしてその専門性がもたらす図書館奉仕の向上は、すべて社会に還元される。そうした方向へわれわれ図書館員全体が進む第一歩がこの倫理綱領の制定である。
図書館の権利と義務 More ログイン