Takahiro_Chouの日記: Avengers Disassemble!! キャプテン・アメリカ:シビルウォー
MCUシリーズは、連続ドラマと映画の中間のような所が有り、まぁ、評判の良いTVドラマ/アニメでも、出来がイマイチな回が有るように、出来が良くない作品でも、後の作品の伏線になってるモノが有ったりする。
「ヒーローが守るべきモノは何か??」と云う問いを突き付けられた時、傲岸不遜で好き勝手やってきたトニー・スタークは、いつしか、自分の判断が、本当に正義なのかの確信が持てなくなり、「何が正義か??」の判断を、顔の見えない自分より大きな「何か」に委ねようとする。しかし、その一方で、元々、軍人だった筈のキャプテン・アメリカは、いつしか、組織・国・国連、そう言ったモノに不信感を持つようになり、何が正義かを判断するのは、独立した個々人であるべきだ、と考えるようになる。
そして、トニー・スタークとキャプテン・アメリカが変っていった過程は、過去作で描かれてきたのだ。
一見、正義の暴走に見えるキャプテン・アメリカ達の行為を止めようとするトニー・スターク達だが、そのトニー・スターク達の「何が正義かを自分で考えずに、権力に委ねる」と云う選択こそ、正義の暴走よりタチが悪いモノが有るとしたらコレだろ、と云うロクデモないモノでしかない。
組織・国・国連、そう言った「デカい何か」が暴走した時、「何が正義かの判断をデカい何かに委ねる」人々の存在は、暴走を加速する事は有っても、暴走を止めるにはクソの役にも立たない。
その結果、起きるのが、正義の暴走を止めようとしてる側が、よっぽど暴走してるようにしか見えないと云うトホホな事態である。
ヒーロー達が、2派に分れて戦う事になった時、一見、正義の暴走に見えるキャプテン・アメリカ達は、何だかんだ言って「1人前の大人(≒ヒーロー)」であるスコット・ラングを仲間に勧誘したのに対し、本人の主観では、「キャプテン・アメリカの暴走を止めようとしてる」つもりのトニー・スタークは、ティーンエイジャー、それも、どう見てもハイティーンには見えない奴を、ヒーロー同士の戦いに巻き込んでしまうのである。アニメだったら、まだ良いけど、ガキがヒーロー同士の喧嘩に参加、って実写、それもこのリアリティラインの話だと、かなりキツいよ。何やってんすか社長??
更に、この映画は「ブラック・パンサーの成長譚」として見る事も可能である。
彼は終盤で、真の敵が「そうなっていたかもしれない、でも、そうなってはいけない、もう1人の自分」である事を知り、「もう1人の自分」である「父親を殺した真犯人」に対し、「お前の罪を許しはしないが、お前が死に逃げる事も許さない。生きて罪を償え」と告げる。
そして、その時に、ブラック・パンサーは自分の暗黒面を自覚し、それを消し去るのではなく、自分の暗黒面と向き合いながら生き続ける事を選択し、真の意味でヒーロー≒大人になったのだ。
でも、コレは裏を返せば、アイアンマン側に立っていた時のブラック・パンサーは、「親を殺されて、頭に血が上ってる若造」「ヒーローとなる可能性は持っているが、まだ、真の意味でヒーローになっていない子供」に過ぎないって事になる。
「正義の暴走」VS「思考停止&責任放棄」の果てに、キャプテン・アメリカが下した結論は、「そもそも、アメリカ(を含めた民主主義国家)とは、どうあるべきか」と云う理念に立ち返ったモノだった。
だが、アメリカの理想に、あまりにも忠実だった結果、キャプテン・アメリカは「アメリカ」の象徴である楯を手放し、キャプテン・“アメリカ”ではなく、属する国無き1人の戦士となる。コミック版の日本語未翻訳のエピソードで、キャプテン・アメリカが大統領候補に成るエピソードが有るそうだが、その時に、キャプテン・アメリカが下した結論は「アメリカの理想に仕える事と、アメリカの現実と妥協する事は、両立する事は出来ない」と云うモノだった。
そう云う意味では、この映画は「アベンジャーズ2.5」ではなく、やはり「キャプテン・アメリカ」なのだ。
同じ世界の中の話でありながら、「アイアンマン」と「キャプテン・アメリカ」では、話のトーンが大きく違っていた。そして、この内容だと、やっぱり、主人公はキャプテン・アメリカだよな。
アメリカ版のポスターは、青(民主党のシンボルカラー)と赤(共和党のシンボルカラー)に塗り分けられ、中央には「Whose side are you on」と書かれている(しかも、今年はアメリカ大統領選挙の年!!)。
だが、青(≒リベラル)と赤(≒保守)の対立に見せ掛けられた物語の最後で、青(≒リベラル)の側に居るかに見えた男は、意味深な事を告げられる。
「お前の目は純粋な青だと思っていたが、よく見ると違う」
と。
アメリカの保守とリベラルは、歴史の中で、相手の良い部分を取り込みながら変って来た。だが、アメリカの本来の保守は「様々な正義を持つ独立した個人個人への信頼」と云うキャプテン・アメリカが出した結論なのではなかろ〜か??
そして、「神に代って正義の復讐を為す者達」を名乗ってきたヒーロー達は、「救えなかった者も居る」と云う自分達の過去に復讐され、チームは瓦解する。
まさに、全てを仕組んだ真の黒幕の狙い通り、強大な敵に叩きのめされても何度でも立ち上がる事が出来る者達であっても、内部から崩壊すれば、再び集結(アッセンブル)する事が出来るとは限らない、と云う状況に陥ってしまう。
そして、多分、アベンジャーズ3までの長い期間をかけて、一度、絆を失なった者達が、絆を取り戻すまでが描かれるのだろう。
まぁ、真面目な話はともかく、みんな、薄々、「スパイダーマンの真のヒロインはメイおばさん」だと考えてただろうけど、そのメイおばさんを、あんなエロい未亡人にするのは反則だろ。
けしからん!! もっとやれ!!
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