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日記

Takahiro_Chouの日記: 映画感想2021年5月〜6月

日記 by Takahiro_Chou

「ノマドランド」
様々な事情で車を家代りにしながら、アメリカ各地で一時雇いの仕事を行なう老人達の日常を描いた作品。
しかし、主要登場人物は老人ばかりなので、「終り無き日常」ではなく「終りが見えてる日常」。
ある者は余命1年を切っており、ある者は家族に引き取られ……。
しかし、主人公が「ノマド」となった遠因は2008年の世界金融危機である事を考えると……果たして、これは太平洋の向こうの話なのだろうか?
今後、日本でも「企業城下町が丸ごと1つ消え、郵便番号さえ抹消される」事が無いと言えようか?

「ジェントルメン」
映画喩えが多いと思ったら、登場人物の1人が「この映画を製作・配給してる映画会社」に、自分が知ってしまったギャング抗争の顛末を脚本にして売り込みに行く、と云うメタなオチ。

「バッド・ガイズ」
相変わらずのマ・ドンソク主演のアクション映画でお馴染の「この天麩羅、思ったより美味いな(幕の内弁当に入ってるのにしては。天麩羅専門店のに比べると、まぁ、流石に……)」。
しかし、韓国映画では、ホンマに韓国の警察・検察のエラいさんがロクデナシに描かれてますなぁ……。

「ファーザー」
何度か観ないと理解出来なさそう。
ただし、「何が起きてるのか??」のヒントは、主人公が何度もやる「腕時計、どこ行った??」。
認知症の結果、主人公の脳内で起きてる事は「昨日体験したように思えた事が本当に昨日起きた事とは限らない」「さっき体験したように思えた事は本当にさっき起きた事とは限らない」。
つまり、脳内でほぼ常に時系列シャッフルが起きてるヤツが観てる「世界」を映画化した訳である。
同じく認知症の主人公の主観視点で描かれた映画「殺人者の記憶法」「殺人者の記憶法/新しい記憶」のような「超常現象も魔法も実在しない科学理論も実現してない技術も出て来ないのに、恐ろしくSF的/幻想的な話が描かれる」と云うクラクラくる映画。
ただし、これを淡々と描いているので、観てる方からすると「本当に起きてる事は何なのか?」。

「アオラレ」
「煽った相手が『自分の家族を焼き殺して逃亡中の殺人犯』でした」と云う出オチ。
でも、「今日は、あんまし名作とか観たくない」と云う気分の日にはオススメ。
しかし、実は、予告にとんでもない詐欺が……。どこかは観てのお楽しみ。

「ペトルーニャに祝福を」
「男らしさ」なる価値観ほど自己矛盾に満ちたモノは有るまい。
仮に「男らしさ」と云う価値観が妥当であったが最後、「男らしさ」に取り憑かれた男ほど、「男らし」くないヤカラは居ないのだから。

「キャラクター」
「誰でもない殺人鬼」ってキャラクターをやるのに、この手が有ったか……。
ただし、日本を舞台にした話でなければ使えない手。
あと、オチを読めてた人は結構居るみたいだが……俺は読めなかった。
だが、言われてみれば、あそこであの買い物をするシーンと、あそこに行った帰りの会話は伏線だよなぁ……。
あと、殺人鬼のサイコパス描写は、フィクション的なサイコパス描写であって、例えば、実際のサイコパスに関する解説本を何冊か読んだ事のある人からすると「ん??」となるので評価は分れるかも。(実際のサイコパスは、神経質さは感じさせない、堂々とした態度で、男性の場合は外見・言動ともにいわゆる「男らしい」場合が多いそうです)

「Mr.ノーバディ」「モータルコンバット」
「今日は人生観が変るほどの名作を観たい気分じゃない」と云う日にはオススメです。
個人的には、いわゆる「名作映画」を観る際は「藤岡弘、氏の前で、藤岡珈琲を飲まなきゃいけない」ぐらいの心の準備が必要だが、それとは別に「スタバやドトールのコーヒー」みたいな映画も有って、「藤岡珈琲」クラスのコーヒーの良し悪しの基準と、「スタバやドトールのコーヒー」の基準は、おのずと違う訳である。
で、この2つの映画に関しては……要は、後者の基準では、結構、オススメな方である。
……あ、一応、誉めてるんです。

「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」
アクションに関しては、どんだけ凄いかは他に誉めてる人が居ると思うんで省略。
いや、でも、「未必の故意」で、かなり殺してるだろ。あの業界と日本の刑法の「殺人」の定義は違うのかも知れないけど、流石に、あそこまでの大騒ぎ起こしたら、「殺すな」と云う上司からの命令を破ってなくても、メチャクチャ怒られると思う。
あと、堤真一のサイコパス描写が見事。「人あたりはいい」「男性であれば、いわゆる『男らしい』顔立ち」「でも、良く考えると、芝居がかっていて、ビミョ〜な違和感が有る言動」と云う人物が身近に居たら、皆さんも気を付けましょう。
ついでに、「狙撃手の横に、ちゃんと着弾観測手が居る」あたりも、ビミョ〜にポイントが高い。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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