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TarZの日記: 富士通が東証の次期システムを受注した件の詳細 2

日記 by TarZ

 ストーリー東証の次世代売買システムは富士通が開発の件の続き。

 本日2006/12/22の日刊工業新聞に、富士通が受注した経緯が書かれていた。いくつかポイントを拾ってみる。

  • ハードは、富士通がメインフレームからの置き換え向けに提案している基幹IAサーバPRIMEQUEST
  • PRIMEQUEST 3台を1セットとし、3台のメモリー上の処理内容をリアルタイムで同期させることで耐故障性・処理継続性を確保
  • この構成10セットで全銘柄の売買をカバー
  • 東証が富士通の提案で特に評価したのは、メモリ同期による耐故障性と高速性の両立
    (他社のノンストップサーバの提案では、ディスクによる同期だった模様)

 さて、私は昔、2重化システムの開発を担当したことがある。その2重化はいわゆるコールドスタンバイで、切替発生時の停止時間は数分程度。
 開発は、システム試験も含めるとそれなりに大変だった。実際に2重化の制御をするのはミドルだったが、業務アプリケーション側でも2重化を意識して(ミドルと連携するように)設計する必要があったし、試験では、普通のソフト開発ではあまりやらないような危ない操作もやったのである。

 富士通の次期東証システムでは、メモリも含めて全て多重化されているので、故障発生時でも切替・停止時間はゼロと思われる。証券取引程度なら数分の停止くらい許されるように思うのだが(←門外漢の思い込み)、失墜した信頼を回復したいという東証の思惑もあるのだろうか。
 また、この多重化方式だと、ソフト(売買システム)側はあまり多重化を意識しないで組めるのだろう。3台で1台分の処理性能しか得られないのだから当然ハードは高くつくが、ソフト屋からするとうらやましい環境だ

 表のストーリーでは結構叩くコメントが多かったけど、少なくともこの記事を読む限りでは、富士通が受注できたのはそれなりに筋が通っていそうに思える。もちろん、記事に書いてない要素もあるかもしれないが。

 で、記事で注目したのはここ。

アプリケーションに関しては、東証が責任を持って仕様を確定して提示することで品質と生産性向上につなげる。07年6月末までに外部仕様の定義作業を終え、その後は変更しない。

 いやあ、ウォーターフォール型の開発を採るのなら、本来こうあるべきですよ。ソフト屋からするとまったくうらやましい環境です
 うまくいくといいですね。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2006年12月26日 13時32分 (#1082617)
    >> 07年6月末までに外部仕様の定義作業を終え、その後は変更しない。
    > いやあ、ウォーターフォール型の開発を採るのなら、本来こうあるべきですよ。
    > ソフト屋からするとまったくうらやましい環境です 。
    >  うまくいくといいですね。

    これ、出来たら業界的にも価値のある事例になる気がする。
    「その後は変更しない」が一番無理っぽいぞ。
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