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TarZの日記: シリウスから見た宇宙

日記 by TarZ

 散々言われていることだが、Wikipediaは「広く浅く」というような調べ物にはよいが、その情報を鵜呑みにするのはよろしくない。調べものの取っ掛かりに留めて、なるべくそこから一次情報に当たるのが良い使い方だ。

… … … …

 ちょいとした用事でシリウスの項を開いてみた。読み進んでいくと、シリウスA(主星)とB(伴星)が並んだ画像があるのだが、その説明文を見てぶっ飛んでしまった。なんと、「ハッブル宇宙望遠鏡による撮影」とある。
 …いやいや。いくらHSTでも、シリウスは円には見えないっすよ。どう見ても星空を背景として描いた絵でしょう、これ。

 試しに英語版の方を見ると、こちらは"An artist's impression of Sirius A and Sirius B. Sirius A is the larger of the two stars."と書き添えられている。つまり、「シリウスAはBより大きいよ、という想像図」なわけで、これが正しい記述だろう。

 念のためさらに探ると、この画像はどうもHSTのサイトにあるこのコンテンツが元ネタらしい。Image Type: Artwork とあるからもちろん想像図ということで正解だが、見た感じでは、背景画像は本物の星空撮影画像をベースにしてあるようだ。
 一次情報に行き着いてとりあえず安心したところでそこの説明文を読むと、興味深いことが書いてあった。

 シリウスは太陽に近いので、そこから見える他の星も、太陽からのものとそれほど変わらない。夏の大三角形(わし座アルタイル、はくちょう座デネブ、こと座ベガ)も地球の夜空と似たような形で見えているのだが、面白いのは、この星空の中には地球の夜空では見えない星も小さく描き加えられているところだ。シリウスAのすぐそば、右下のあたりにある小さな点がそれ。
 この点がなにかというと、我々の太陽だ。つまり、これは「シリウス近傍から太陽系方向を見た宇宙」を描いたものなのだ。

# ちなみにシリウスの距離だと、我らが太陽はだいたい2等星くらいの明るさに見えるだろう。
# これは、近くに見えるアルビレオより明るい。

 一次情報を参照する意義は、正確さだけではなく、こうした面白い情報にたどり着けるメリットもある。

… … … …

 日本語版Wikipediaのシリウスの項は、気が向いたら直しておこう。

# 忘れそうだな。

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