TarZの日記: 今だから言える、私が「HD DVD負けかな」と思った瞬間 4
去年からBD優勢を伝える数字はチラホラ出ていて、去年3月頃にもこんなメモを書いたのだが、個人的にはっきりと「HD DVD負けかな」と思ったのは、HD DVDプレイヤーの売れ行きの記事でも、コンテンツホルダーの動向に関する記事でもなく、去年7月のこのレコーダーの記事だったりする。
片岡:東芝がHD DVDにこだわった理由には色々ありますが、私個人としては、(BDの)アプリケーション・フォーマットだけは許せない。...中略...「だけ」は。
メディアが0.1mmか0.6mmというのは、製造や開発に対する企業のポリシー、戦略の問題でしかありません。極端に言えば、メディアなんてどうでもいいんですよ。だってみなさんHDDを使っているでしょう? メディアは一時的なものなんですよ。
これを読んだとき、「あれれ? いつの間に、アプリケーションレイヤの話にまで落ちてるの?」と驚いた。
もともと、BD vs HD DVDは、ディスクのカバー層が0.1mmか0.6mmかという物理レイヤの違い(BDでは低価格で量産できない)が最大の焦点だったはず。今頃こんな発言が飛び出すくらいなら、次世代DVD規格協議のときに物理レイヤはBDに譲歩して、アプリケーションフォーマットだけ東芝提案を採り入れるように働きかければよかったのでは? と、思えてしまう。(実際はそのあたりも綱引きがあって、それが決裂したからカバー層の話を強調しただけかもしれないが)
消費者からみればメディアは入れ物に過ぎないから、「メディアなんてどうでもいい」という見解そのものには賛成だけど、フォーマット戦争の渦中の人がそれを言ってはまずいだろう。
今回の引用部分は、企業としての東芝の立場で語ったわけではなく、あくまでレコーダーの一開発者としての見解ではあるだろうけど、この手の発言が出始めるということは、東芝内部の認識としても敗色フラグが立ったんだろうな、と思った。BD側企業とか、セルソフトを売る小売サイドの声ではなく、他ならぬ東芝内部の声がこうなのだから。
ちなみに、有名な「BDに勝ったとは言わないが、圧勝」などの珍発言が飛び出し始めたのもこの前後だ。
… … … …
この話、当時の/.J日記で書きたかったのだが、レコーダ開発者の社内での居心地を悪化させるのも…と思えたのでパスした。むしろ、個人的には東芝レコーダRDシリーズのファンで、何年も前から愛用していたのだ。
まあ今だからこんなことも書けますよ、ということで、東芝には早いところBD版のRDシリーズを出してもらいたいものだ。開発担当氏の指摘通り、HDDに録画したものをBDにムーブすることは、まあまずないんだけど。
撤退の方針固める (スコア:1)
「東芝 青森県の工場の機器生産全面的に停止 事業から撤退の方針固める」
屍体メモ [windy.cx]
必要無いけど必要 (スコア:0)
全く以って同感である。
> 開発担当氏の指摘通り、HDDに録画したものをBDにムーブすることは、まあまずないんだけど。
やはり、全く以って同感である。
BD版RD(VARDIA) (スコア:0)
残念ですが、BD版RD(VARDIA)は出ません。
東芝はBDAに加入していないので、当然BDのライセンスもありませんから
BDA加入申請してライセンス取得からはじめる必要があります。
しかも、ライセンス料は統合交渉のときのようなクロスで軽減という
話にはならずに、フルで課金されるでしょうから、交渉完了までに
少なくとも半年、下手すれば1年以上かかります。
(仮にソニーや松下などが配慮をしたとしても、です)
#一応、ウルトラCもありますが、それは東芝単体ではどうしようもないので
#キーになる企業次第でしょう。
それでなくても、各社レコーダは慢性赤字ビジネスですから、HD DVDで
会計処理する数百億円とも言われる損失を出した上に、赤字のビジネスを
継続するという判断は出来ないと思われます。
RDは少なくとも現行機種ですべて集約。東芝はディスクレコーダ事業から
全面撤退し、TVとセット売りするHDD専用レコーダに切り替えると思われます。
Re:BD版RD(VARDIA) (スコア:1)
RD系のメリットの一つ、ネットワークコピーができればHDDレコーダーでもよいのですが、地デジ系の録画データだと多分NGですよね。うーむ、不便になるなあ。