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地球

TarZの日記: 地球温暖化により、地球の質量は年々160トンほど増えている! 21

日記 by TarZ

 地球には日々、宇宙から流星物質が降り注いでいる。一方、地球から宇宙へは、水素などが流出している。全てを考慮すると、地球の質量は増えているのか、減っているのか?
 こういう数字のネタ話は大好き。

/.本家 Is the Earth Gaining Or Losing Mass?
BBC Who, What, Why: Is the Earth getting lighter?

 質量獲得の方では、宇宙から地球に降ってくる物質によって年4万トンの増加。また、地球温暖化で年160トンの増加。
 「温暖化で年160トンの増加」という数字は、意外というかなんというか微妙なところだ。

 損失の方では、宇宙に逃げていく水素が年9万5000トン、ヘリウムが1600トン。また、地球内部で放射性物質の崩壊による質量の減少が16トン。
 放射性物質の崩壊(で熱として逃げていくエネルギー)というのは、/.Jのストーリー「地球形成時の熱は残存している」の件か。地球から宇宙に逃げる熱が 44TWだとして、44TW*1年/c^2 ≒ 16トン という計算なのだろうか。(合ってるのかなあ、これで)

 トータルで、地球の質量は毎年約5万トンほど減っていっている。

 それにしても、本家からリンクされている The Nuclear Heart of the Earth の georeactor という概念は初めて目にしたんだけど、これは広く支持されている説なのだろうか。本家コメントでも突っ込まれているようだけど。(#38906941)
 関連する問題を先日もネタにしたが(地殻に含まれるウラン)、地球の核(核:coreのほうね)に連鎖的な核分裂反応(こっちの核はnucleus)を引き起こすような濃度でウランがあるというような話は聞いたことがないけどなあ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by kogd9 (45248) on 2012年02月03日 13時27分 (#2092623) 日記
    ウラン濃度も重要ですが、中性子を吸収する物質がどれくらい存在するかも重要ですな。
    • ジルコニウムとハフニウムが分離されずに居そうですねぇ。

      あと、重要なのは中性子を減速させる物質もですね。ウランの核分裂断面積は高速中性子と、熱中性子とでは全然違いますから。

      核内だとそれなりに温度が高いので熱中性子の速度も速いでしょうが、重い核の物質の中に減速させるだけの原子量の小さい物質が、どれくらい沈んでいるか…

      古代の自然原子炉も、ウラン鉱の岩床の亀裂を通って、水が入り込むことによって臨界が起こり、その水が蒸発してしまうと、臨界がとまるようだったそうですから。
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%81%AE%E5%A... [wikipedia.org]

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    • by Anonymous Coward

      いずれにせよ、条件が整ったところで(天文学的なスケールで)あっという間に燃やし尽くして終わりでは

  • by the.ACount (31144) on 2012年02月14日 10時40分 (#2098602)

    原子炉の核分裂と比較したら全然でも、時間スケールを変えれば「常時核分裂が起きてる状態」てのは充分に連鎖反応中じゃないか?

    --
    the.ACount
  • by Anonymous Coward on 2012年02月03日 12時48分 (#2092577)

    なんで温暖化で質量が増えるの? 温暖化のせいで対生成でも起きてんのか? 少しは主張を選ばないと説得力を失うぞ。それとも街宣右翼みたいな逆宣伝なのか?

    • by T.SKG (20663) on 2012年02月03日 13時04分 (#2092603) 日記

      地球(地表や海洋や大気)に追加で蓄えられた熱エネルギーの質量では?

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      • by TarZ (28055) on 2012年02月03日 13時31分 (#2092625) 日記

         どうも、元記事の計算は正しいんだか間違っているんだかよく判りません。NASAの研究の数値らしいので、原典を参照したいのですが見つからない。

         本家でも色々議論されていますが、地球が太陽から受ける輻射を例の公式で質量に換算すると、太陽定数1.4kWとして約6.3万トン [google.co.jp](まあこの数値は、反射で地球に吸収されない輻射分も含めてですが)。160トンというと、このほぼ0.25%になります。輻射の収支で、毎年地球にため込む分がそんなにでかいのだろうか。

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    • by nekopon (1483) on 2012年02月03日 13時06分 (#2092605) 日記

      BBCの元記事には

      "Nasa has calculated that the Earth is gaining about 160 tonnes a year because the temperature of the Earth is going up. If we are adding energy to the system, the mass must go up," says Dr Smith.

      とあるので、熱エネルギーを質量に換算したんでしょうねえ。

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      • by manmos (29892) on 2012年02月03日 13時31分 (#2092627) 日記

        崩壊熱の10倍とは、それしても大きすぎると感じたのですが、
          計算すると 160t*c*c=14400000000000000000000J、ワットで470TW。

        地球が得ている、太陽エネルギーが174PWだそうですから、その 0.2%。

        全然大きくない。ぬーか、太陽、すごい。

        「化石燃料」とか呼ばれている物も、結局、これの残りかすだもんなぁ。

        この前の地震で、「地球の内部エネルギー、すげぇ」とか言っていたんだけど、考えてみれば地球内部エネルギーなんて、太陽系内ですら、四天王どころか、2秒でやられるショッカーの戦闘員程度なんだよなぁ。

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        • by TarZ (28055) on 2012年02月03日 13時37分 (#2092633) 日記

           そうなんですよ。カムランドの研究などを調べたときに地球内部からの熱流束がトータルで 44TW という数字を知ったのですが、そのときは「地熱って意外と大した資源じゃないんだな」と思ってしまいました。人類が使っているエネルギーレベルに近いんですね、この数字。

           一方、太陽からの輻射エネルギーは圧倒的な規模。まあ、地球の半分を『真昼』のような明るさで照らすくらいの威力ですから、そのあたりからも想像はできるのですが。

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        • by kogd9 (45248) on 2012年02月03日 14時08分 (#2092646) 日記
          数十年前から原発関連開発に投資していたお金を全て太陽熱/太陽光発電開発にまわしていたら、福島はあんなことにならなかっただろうに・・

          --あやうく隣町に原発作られそうだった人より
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          • by Anonymous Coward

            そんなことしたら、日本は経済的にもっとひどいことになっていると思います。
            いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。

            • by TarZ (28055) on 2012年02月03日 15時44分 (#2092719) 日記

               まあそうですよね。後知恵でそうしたifを持ち出していいなら、「その金を全て原発の津波対策につぎ込んでいたら福島の事故は起きなかっただろうし、使用済み核燃料処理技術も実現していただろうに」と主張することもできちゃいそうですし。

               そっち方面の研究ではサンシャイン計画やムーンライト計画があり、それなりの金をつぎ込んでいくつかの成果は出ていますが、結局のところ化石燃料依存からの脱却はできていません。「もっと○○に投資していれば、今ある問題は解決していた」というのは、甘い幻想だと思います。

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              • by manmos (29892) on 2012年02月03日 16時29分 (#2092757) 日記

                私は非常に近しい人物に、太陽電池研究者が居るわけですが、日本は太陽電池研究においては「ダメダメ」なんだそうです。
                #過去の成功体験に頼りすぎってことだそうで。で、海外に行っちゃいました。ま、マックスプランクの所長と友達になったり、子供の教育がうまくいってたりで、研究以外にも良いことがあるようで。

                でも、その人物から言わせても、福島の事故以来の「やっぱ、太陽エネルギーだよねぇ」という、一般人の考えは大甘で、「我々の研究は20年30年先に、ちゃんとしたオルタネートになること」だそうです。

                でも、核融合はもっと先だろうなぁ。50年くらいは北極の油田とメタンハイドレートかなぁ…。となると、温暖化のほうが良いような。:-P

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              • by TarZ (28055) on 2012年02月03日 21時03分 (#2092923) 日記

                 個人的に、「最終的に人類が頼るべきは太陽のみ」という信念を持ってはいますが、それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし、今後5年や10年では無理だろうと考えています。
                 そこまでは素人でも想像はできるのですが、やはり現場の研究者がそう言うのであれば説得力がありますね。

                 それにしても、「太陽電池研究において日本はダメダメ」だというのは、(日本人の立場からするなら)ちょっと残念だなあ。研究する場所にはこだわらずに、やりやすい場所で最高の結果を出してもらうのが、人類全体から見れば最善なんでしょうけど。

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              • >それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし

                先日,長いこと太陽電池をやってる先生と飲むチャンスがあったんですが,

                ・エネルギーペイバックタイムはすでに2年程度
                ・発電コストはまず間違いなく数年以内に20-24円/kWh程度(大雑把に,一般家庭用電力価格レベル)に下がる
                ・地産地消レベルでの太陽光発電は,現在の技術レベルでも現実的(要は,各家庭やビルに太陽電池を設置し,消費電力のピークを抑える形は可能)
                ・大規模太陽光発電所は,日本に限れば無駄.洋上や砂漠なら可能性有り
                ・国を挙げて本気でやるなら,数年以内に30%程度をまかなうのもまあ不可能ではない
                ・Si系太陽電池は中国に持って行かれて日本はすでに死んでる
                ・CIS系はアメリカ(と中国)に持って行かれて死んでる
                ・有機半導体系はまだ不確実性が高いけど,投資金額が段違いだからこのままだと多分死亡
                ・色素増関係は当面実用化の見込みはない

                とかいろいろ言ってました.
                結局,国を挙げて積極的にやるならやるで(それこそ原子力につぎ込んでいたレベルで)金を出せば,有機半導体系に限ればまだ可能性はある.それ以外は量産規模でもう出遅れていて無理.
                変換効率と耐久性的には,(集中投資さえすれば)2020年前までに全発電量の30%ぐらいは賄えないことはないが,その場合にはスマートグリッド系の技術がかなり必要.しかし日本はその面も圧倒的に弱くアメリカに送電基盤を持って行かれる可能性がある,とか言ってましたかね.

                何度も愚痴をこぼしていたのが,「予算上,どこに集中するのか,○○は持って行かれるのは諦めて××だけは死守する,というような戦略が全くない.全部の研究分野で他国にとりあえず遅れないように,というような広く薄くの配分で,結局全分野がズルズルと落ちている」という点でした.
                発言にどの程度妥当性があるのかはわかりませんが,このまま行くと厳しんだとは何度も言ってましたね.

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              • by kogd9 (45248) on 2012年02月05日 5時31分 (#2093452) 日記
                おぉ、これは貴重なお話を・・
                使用可能面積といい生産能力といい中国はいろいろ有利ですなあ・・

                日本の場合は海上に潮力発電とのマルチ発電設備ボコスカ作ればいいんじゃないかなw
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              • by TarZ (28055) on 2012年02月06日 13時15分 (#2093904) 日記

                 温室効果ガス排出削減や化石燃料枯渇に備えて再生可能エネルギーにシフトしていこうという話(全世界的な観点)と、震災・原発事故後のエネルギー供給をどうするかという話(どちらかといえば日本限定の観点)がありますが、その研究者の方の視点は後者っぽいかな、という前提で話を進めるとしまして…。

                 「エネルギーペイバックタイムは2年程度」の太陽電池を、「2020年前まで(今後5~6年くらい?)に全発電量の30%ぐらい」賄えるように製造するとなると、製造のために必要な電力量が結構なレベルになってしまいそうですね(総発電量の1割とかそれ以上)。もちろん、その研究者の方が日本国内での太陽電池製造にこだわっておらず、海外調達も含める想定なら問題ないかもしれませんが。
                 国内の太陽電池研究への投資・産業保護育成と、グローバルに資材を調達して最短コースで再生可能エネルギー導入を進めるのは相反する面がありますから、配分をどうするかというのはなかなか悩ましい問題ではないでしょうか。

                 いわゆる「スマートグリッド」にしても、不安定なエネルギーソースの割合を増やすのであれば必須となるでしょうが、日本においては一部で期待されているほど「魔法の杖」というものでもないのではないか、と考えています。確かに、(東西に広い国土を持つ)アメリカであれば高い効果を見込めるとは思うのですが。

                 なんにしろ、日本の国土は条件がいろいろと不利ですから、技術だけでなんでも解決しようとするのではなく、政策面でも思い切った電力需要の平準化施策などが必要になってきそうです。
                 そのあたりも含めて「国が本気を」というのであれば、その通りだと思います。

                # 個人的には、「国が本気を出す」というのであれば、生活がいくらか不便になる程度は受け入れるつもりです。

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            • by Anonymous Coward

              >いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。

              当時は、冷戦のまっただなかで、兵器工場としての原子炉を米国は同盟国に作る必要がありましたし、とくに日本の場合、第五福竜丸事件から日本国民の目をそらすために、米国は「原子力の平和利用」を強く推進しました。

              当の米国は、スリーマイルでの事故以降、30年以上新規の原発建設はしていませんでした。そもそも採算性なんてないことは分かっていたからです。

              2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら、先進国がCO2による温暖化危機説のプロパガンダをはじめた。排出権という概念を創ることで、原発の採算性を捻出し、後進国の重工業化を阻止する圧力を創った。

              いろんな検討ってのが必ずしもエネルギーを軸足にしているとは思えない。

              • by Anonymous Coward

                >2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら

                違う違う。
                2000年前後にアメリカで温暖化に絡む規制が議論されるようになったのは、規制推進派の民主党政権が樹立したから(というか、政府による規制に反対する共和党政権が倒れたから)。
                京都議定書の際(1997年)に欧州勢がかなり積極的に規制賛成に回った(=それ以前にすでに欧州の方向性ができあがっていた)ことからわかるように、CO2削減の議論自体は2000年よりもっと前から議論されてる。だから欧州勢の反応は早かったわけ。

                アメリカも政権自体は民主党(どちらかと言えば大きな政府を指向する)で賛成に回ったけど、上院で規制反対派の(というか出来るだけ小さな政府を指向する)共和党が過半数を握ってたから、そこの反対で結局撤回の運びになる。

                だいたい、中印を押さえ込みたいなら先進国盟主のアメリカが反対してたら意味ないじゃん。

      • その熱エネルギーはどっから来たんだ?
        答: 太陽光
        結局宇宙から降り注いでるけど物質ではないから別カウントしたと。

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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

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