Technoboseの日記: 「なぞの転校生」
日記 by
Technobose
小学校に上がるか、どうかという年頃にNHKのドラマを見て以来、何度か小説を読み返した作品。
今日、岩井俊二プロデュース版を見終えたけど、とても良い。
おそらくシネアルタのようなビデオカメラで撮影された立体感あふれる美しい映像と、独特な台詞まわしが、思春期のノスタルジックなリアリティを醸し出していると思う。
異次元から来たアゼガミとスズシロが死が迫っていることを自覚し、この世界での自分たちが幸せに暮らしていることを知り満足するシーンは切なかった。
原作と違いH.G.ウェルズが物語の重要な人物になっているけど、あの原作をアレンジするセンスは、インサイダー文学を唱えた原作者なら納得できるんじゃ無いか。
というより、H.G.ウェルズを絡めることで、原作のテーマが明確になったと思う。
岩井俊二監督って、「ラブレター」みたいな作品のイメージが強いけど、意外と社会派なのかも。
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