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日記

Technoboseの日記: 教育用コンピュータ 20

日記 by Technobose

 イギリスでは世界に先駆けてRaspberry Piを出せたのに、工業製品や工業を自慢する日本では取り組む人が出てこなかったのか検証した方が良いと思うんだよね(ichigoJamのことは知っている。あれはラズパイの三年くらい後に出てきてるし、使っているマイコンの能力・開発環境を見るとラズパイとはターゲットが違う気がする)。
 まあ西欧は、小さいうちに能力と階級で進学先が振り分けられてしまったりするんで、労働者階級の子供に現代的な職業教育を行うといった発想があったのかもしれないし、日本ではとりあえず子供には受験勉強という考えで、子供が自由にいじくれるコンピュータが必要という発想に至らなかったのかもしれない。
 1980年代、イギリスでAcornが出たあたりは、相前後して日本でも同じようなコンセプトのコンピュータ(例えばぴゅう太とか)が出てるらしいけど、日本社会のメンタリティがここ三十年で随分と変わったのもしれない。
 今のWindowsにしてもMacにしても、仕組みを理解しつつ、いろいろ実験してみるには複雑すぎるし高価だから、子供が自由にいじくり回せて、そこそこ実用的に使えるコンピュータって、子供がITに親しんで欲しいと思ったら必要だよね。
 そういう環境を準備しようとする意思があるか、どうかが今後を分けるかもしれない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • >マイコンキットなら秋月などがずっと出してますが、ダメですか?

     ポケコンとか日本国内向けのマイコンとかは、工業系の生徒や学生、愛好家向けであって、広く中学生とか小学生とかが学習用に使うことを想定していませんよね。
     そこがAcornやぴゅう太、ラズパイとの大きな違いだと思うんですよね。
     初めて見たとき、むき出しの基盤で、使おうと思えばUNIXクローンのデスクトップマシンとしても使えるし、自作の電子回路をつないで制御できるというラズパイのコンセプトは子供の学習用としては極めて的確な仕様だと思いました。
     何しろむき出しの基盤で「コンピュータって電子回路なんだ」と実感できるし、おうちのWindowsマシンなんかと同じようなこともできる、興味を持ってのめり込めば自作の電子回路もつなげる、というのは夢がありますよね(壊しても安いし)。
     さらに便利に使えるいろいろなグッズを販売する関連産業も興しているし、使い方を教えてくれる団体とかも作られるように動いているし、極めて社会的な取り組みだと思います。
     こういう動きが日本では無いのが残念な気がしますね。

    //Ichigojamはハードウェアの実用性という点で非力な気がします。

    • by Anonymous Coward

      ラズパイはlinuxだしGPIO使うのもそれなりの知識が必要です
      BASICからI/Oポートを叩けるような昔のパソコンの代わりにはならないんじゃないかな

      • ラズパイはlinuxだしGPIO使うのもそれなりの知識が必要です

        だからこそ広まったのだと思います。今現在十分に使える知識ですし、関連産業も出てきたりしますし。

        対するIchigojamは、やはりオッサンの懐古趣味色が強くて、教育用的な趣があまり感じられないのですよね…。同じBASIC上なら、プチコン4とかの方が教育向けだと感じます。

        私もTechnoboseさんと同じく、

        ラズパイのコンセプトは子供の学習用としては極めて的確な仕様

        だと思います。ただ、色々なアプローチがあっていいとも思っています。

        --
        ほえほえ
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          いや、ラズパイは詳しい人でないと使えないものです
          詳しくない子供が使うなら、詳しい人にセットアップしてもらって安いPCとしてですね
          だから値段以外は普通のPCよりハードルが高い
          なんつか、あんたら夢見すぎですわ

          • by Anonymous Coward

            そもそもモノだけ与えて何もしないのは普通教育とは呼ばない。

        • by Anonymous Coward

          まずラズパイはPCを買えない家庭に向けて、同じような体験を安価で提供するものです
          あんたら一番大事なこれを知らないし、子供の教育といって、コンピュータのごく初歩的な仕組みとlinuxのGPIOプログラミングを区別せずに語っている
          夢 見 す ぎ

        • by Anonymous Coward

          どうかねw
          あれを子供が学習目的で使っている例がどれだけあるんだろうw

          ほとんと大きいお友達の趣味の電子工作としてしか使われていないように思うが。

          • by Anonymous Coward

            学習目的として優秀な素材だとしても、実際に使うか、使われるかは別問題。

            あと、正確には大人が 子どもの学習目的で 子供に与える が正しい。

            なので大人が子どもの学習内容としてPC関係の電子工学が必要ないと考えるなら使わないし、
            ラズパイがどのように学習に使えるか、教育する側≒大人がわかってないとこれまた使わない。
            そしてわかってる大人が必ずしも子どもを教育する立場であるとは限らない。

            まあこれは、ラズパイが学習用として有用が高いという実証が近場で見当たらないというのとほぼ同義なんだが。
            #先生は 現状維持で 忙殺中

  • by Anonymous Coward on 2019年07月13日 23時51分 (#3651485)

    Arduino [wikipedia.org](イタリア)が2005年
    RaspberryPi [wikipedia.org](イギリス)が2013年
    ・ニンテンドーDSiウェアのプチコン [wikipedia.org](一応日本?)が2011年
    PYNQ [www.pynq.io]が2016年?
    それぞれのアプローチで、やるべき範囲でやるべき事をしていると思うなぁ。

  • by Anonymous Coward on 2019年07月13日 19時16分 (#3651391)

    > 1980年代、イギリスでAcornが出たあたりは、相前後して日本でも同じようなコンセプトのコンピュータ(例えばぴゅう太とか)が出てるらしいけど、

    Acorn BBC microはPC8801とMSXの中間くらいです
    英国だとZX81などがぴゅう太相当ですかね
    BBC microはBBCがやったのがすごいというか、NHKもプログラミングを学ぶ番組はあったけど、パソコンを作って売ることまでは(法律的にも)できない

    ポケコンやプログラマブル関数電卓もあるし、マイコンキットなら秋月などがずっと出してますが、ダメですか?
    ロボットのキットもある程度昔からあります
    英国でもラズパイのずっと前からあるでしょう

    • by Anonymous Coward

      ラズパイみたいに流行ってないからダメです。
      なんというか、カテゴライズの話だとは感じるね。

      • by Anonymous Coward

        >ラズパイみたいに流行ってないからダメです。

        その意味じゃ、「日本じゃコンピュータ教育が流行らないから」で答がでてる気が。

        出せるかどうかなら出せるかも知れないけど、
        仮に出しても、(ラズパイみたいに)流行る土壌は日本にはない。

        • by Anonymous Coward on 2019年07月14日 9時53分 (#3651591)

          カルネージハート [wikipedia.org]流行らないねえ。

          そもそもラズパイは教育用コンピュータだから流行っているのかなあ。
          今の議論はOne Laptop per Child [laptop.org](2007)が大きな話題になりながらもラズパイと比べると成功したとは言えないことを都合良く忘れてるような。
          あと日本は教育用コンピュータで苦い過去 [wikipedia.org]があったりすることも。

          もっと厳しいことを言えば本当に流行っているとしたら田舎の量販店でも売っていそうなものですが、ゲーム機はあってもラズパイはない。最近は社会の分断と言うことも良く言われますが、観測範囲でのみ盛り上がってるだけだったりしませんかね。

          親コメント
          • by Technobose (6861) on 2019年07月14日 10時39分 (#3651608) 日記

            >そもそもラズパイは教育用コンピュータだから流行っているのかなあ。

             教育用コンピュータっていうコンセプトで、そこそこ実用になる性能で、安く販売できるようになっているのは、大きな理由だと思いますね。で、開発に興味を持った人のためにドキュメントとか開発ツールとかも揃ってるから、本来ターゲットで無かった人たちも興味を持ったのでは。
             One Laptop per Childのほうは、発展途上国の子どもを対象にしていて、まずコンピュータとして動くことを目標にしていて、かつ、あのマシンだけで完結していて、開発に使えるように見えないのが原因では(先進国の市場で売ってるのでしょうか?)。
             OLPCに手を入れて何か別の目的に使うとなると、本当に技術力のある人で無いと難しいと思う。ラズパイは、取り巻くユーザーグループも大きいし、提供する側も、それとなくいろいろ情報を提供してるし、初心者でも取り組みやすいと思う。
             で、先進国の子ども向け教育用コンピュータって、そういう要素が重要だと思うんだよね。とっかかりはWindowsとかMacの劣化コピーみたいな感じに見えて、一通りのことができるんだけど、本格的なパソコンほどの能力は無い。だけど学校の授業とか、詳しい友達から話を聞いてプログラムに興味がわいたら、すぐに開発ツールが使えるし、ロボットを作ってみたくなったら、それようの電子回路が売られてて接続できるし、自分でも回路を作ってつなげられる。
             今までこういうコンセプトのパソコンって無かったし、すごいと思います。

            >観測範囲でのみ盛り上がってるだけだったりしませんかね。

             ゲームマシンみたいには話題になってないけど、隔月刊とはいえ専門誌が継続しているくらいだし、アマゾンみたいなネット通販で買えるわけで、この手の商品としては十分話題になっているのでは。
             ゲームマシン並に売れてなきゃっていったら、ハードル高すぎだよね。

            親コメント
        • by Anonymous Coward

          公務員や企画屋を目指す日本の子供に職業教育をすることは落ちこぼれへ一直線なので無駄。

  • by Anonymous Coward on 2019年07月13日 22時57分 (#3651465)

    といわれると、Lego Mindstormsとかフィッシャーテクニックとかが先にきちゃうな。
    まあ、対象年齢層が違いますか。

    #社会人になってからフィッシャーテクニックで遊んでた記憶が……

  • by Anonymous Coward on 2019年07月14日 10時26分 (#3651600)

    意外とモルフィー企画が成功していたら、日本がオープンソースハードウェア [wikipedia.org]やクラウドファンディング [wikipedia.org]で世界をリードする存在になっていたかもね。

    • by Anonymous Coward

      初歩から世界の一歩先を行っただけです。

  • by Anonymous Coward on 2019年07月16日 11時19分 (#3652144)

    最初期のコンピュータを開発できたのはアメリカとイギリスです。

    ところがその後のメインフレームの時代は世界的にはアメリカ(IBM)が一強で、メインフレーム時代の最後の頃は、他は、国策と好景気のおかげで日本メーカーが生き残っているくらい。遅れてしまったイギリスを何とかしたい気持ちがイギリスの教育用コンピュータになっています。

    一方、パソコンやワークステーション上のプログラミングが一般化する頃、日本はメインフレームメーカーや家電メーカーが人材を吸収してしまっており、逆にその後のソフトウェア開発で大きく後れをとることになりました。

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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