WindVoiceの日記: TinyじゃないTypewriter 14
日記 by
WindVoice
TTYなら少し知っているのだけど、実際の話タイプライターというのは実物を使ったことがありません。小学校になぜかあったのだけど、私が見たのはすでに壊れているようでした。
この曲がThe Typewriterという曲だということを初めて知ったのですが、この、「チーン」という音は何の音なんでしょう? こっちの動画を見ると、いわゆるCR…… なのかな? カーソルを左端に戻すLFは手で押し戻しているようですし…… TTYじゃないTypewriterを使ったことのある方は/.-Jにいらっしゃるでしょうか。
もちろん、ある。 (スコア:2, 参考になる)
その『チーン』は行末であることを教えてくれるメッセージです。
基本的にタイプライターというのは、紙を巻きつけたローラーを一番右側に持って行きます。
で、キーを叩くと「右側に持っていった時のバネの力で」ローラを徐々に左に動かします(1回叩くと1文字分動く)。
ハンマーは動かず、紙を巻きつけたローラーが左に動いていくので、全体として紙には右から左に文字が打てる。
で、「紙」ですので、どのような紙を巻きつけるのかによって、右端と左端が変わります。また、紙を巻きつけるたびにその位置は微妙にずれます。そこで、紙を巻きつけたら、
「ここが紙の左端。ここより左には文字はタイプしては駄目」
「ここが紙の右端。ここより右は数文字分しかタイプしちゃ駄目(タイプできる文字数は事前に覚えておく)」
という2つのマーカーを設定します。
で、「1行打ちたい所の一行上」の所まで紙を縦スクロールさせたら、アームを左手で持って紙を一気に右に動かす。
すると、「紙の左端」にマークしたところに丁度ハンマーが当たるポイントまで、動いてくれます。と同時に「1行分」縦スクロールする。
これが「ジーーーー」という音。これでローラーを引っ張るバネはめいっぱい引っ張られた状態になる。
# 一文字分づつスクロールするのは、振り子時計の調速機と同じ原理。ハンマーに連動しているアームが、
# 振り子なんだと思うと判りやすい。
で、ぱちぱちと打っていくと、「ここより右は…」という所に到着します。ここで「チーン」となって、もうその単語でおしまいよ、という事を教えてくれるのです。チーンとなったら再びアームを持って…
すると
「ぱちぱち…ぱちぱち チーン ぱちぱち ジーーーー」
というが繰り返されることになる(音楽上の都合で、チーンのあとの「ぱちぱち」はありません)。
もちろん。チーンってなるまでキーを打つ必要はない。曲の途中…42秒目ぐらいで、「チーン」が鳴ってないのに「ジーーーー」っていう音がしますよね? これは短い行を打った場合。右端に到達する前なので、チーンと言わないのです。
逆にえらく短い単位で「チーン」と鳴っているパートもありますが、これはタイプライターのベルがなるポジションを曲中で動かしています。チンチーンと2度鳴らすのには、実はコツがあったはず。1文字分だけ右に動かしておいて、スペースだかTabだかを叩くんだったと。すると打鍵音なく、「チンチーン」と連発します。また、制御用ポジションを動かしている間は、後ろのオーケストラだけの楽曲になります。
なので、これのように、卓上ベルを使ってチーンを再現するのは「ズル」なのです。
http://www.youtube.com/watch?v=g2LJ1i7222c&feature=related [youtube.com]
そう。この曲は、本当のタイプライターを楽器にしている、という所が最大の売りなのです。
まさか、タイプライターが無くなるとは、作家も思わなかったでしょうね。
.
私の知っている手動タイプライターは、基本的に「CR」と「LF」は一体化されていました。なので、CRとLFが別の文字コードに割り当てられているのを見た時に、逆に驚いた記憶があります。
あ、ちなみに。ASCIIの BEL は、この「チーン」って鳴らすっていう意味です。
fjの教祖様
Re:もちろん、ある。 (スコア:2)
詳説ありがとうございます。非常に勉強になりました。そうなんですよ、幼い頃見たタイプライターはハンマーがいくつも絡み合ってしまい、もとに戻せない状態でした(直そうと思ったら触るなと先生に怒られたのを覚えています)。思えばあれが最初で最後のチャンスでした。無念。
コンピュータの入出力がタイプライター様のデバイスだった時代があることは知識としては知っているのですが、実物を見たことがありません。歴史だなぁ……
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
Re:もちろん、ある。 (スコア:1)
>> チンチーンと2度鳴らすのには、実はコツがあったはず。
こっちの演奏 [youtube.com]では、タイプライタ左側にあるベルを直接左手の指で打って鳴らしてますね。
訂正とつけたし (スコア:1)
タイプキーを打鍵するのと同時に響かない音にはCRレバーの操作音とタイプライタ内蔵のBELを打ち鳴らす音がある。
CRレバーはホームポジションから左手を離して操作、内蔵というかボディからむき出しになっているBELも左手の指でひっぱたいて鳴らす、
と言い換えさせてください。
演奏の映像をYoutubeで見るまでは、TABキー(tab位置を未設定だと行末まで行く)でBELを鳴らしているはずだ
でもそうするとBELの音が鳴るのが遅延するはずなのに演奏上必要な音鳴りのタイミングが狂っては困るのではないか
などといらぬ心配をしていましたが、手の指で叩いて鳴らせる場所についてましたね。メーカー・機種によって左右どっち
にベルがついているか、むき出しか筐体に沈み込んでいるかはまちまちだった気がするのですが比較する現物がすぐ出てこない。
諸行無常の響きあり (スコア:1)
そろそろ右端なので改行しなさいよというガイドです。
Re:諸行無常の響きあり (スコア:2)
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
Re:諸行無常の響きあり (スコア:1)
電子タイプライタではそういうことは全部機械まかせで
ワードプロセッサみたいにハイフネーションした上でまたはハイフネーションしないで
ジャスティフケーションをさせる(というか電子タイプライタがワードプロセッサの機能に大きく影響した)
ことがあたりまえでできる。
それから、\TEX みたいに文字単位で行の位置をちょっと下げて(そしてすぐに戻して)印字することもなにもかも手動でやるのだ。
実タイプライター持ってる人々 (スコア:1)
解説はすでに終わっているようなので、とりあえず存在証明
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Re:実タイプライター持ってる人々 (スコア:2)
そ、それは現役なのでしょうか? 少なくとも日本語が使えないので用途がかなり限られそうですが……
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
Typewriterの用途 (スコア:1)
ただし、TYPOはしないほうがいいです。ERASE/RUBOUTは砂消しゴムとブラシが必要だから。
Phil ZimmermannのPGP本みたいなものも作れちゃう。
もちろん小説や論文も書けます。英米式会計報告書でも納税申告でもOK。
データの持ち出しや保存は別途OCRで読み込ませて認識させればいいのでそれは誰かに任せればよい。
それから、道具ひとつ身ひとつで演奏旅行ができるというのがボーナスとして大きいですね。
動態保存ですか? なおも稼動中ですか? (スコア:1)
錆とか劣化したミシン油とか各種汚れとかで異音を発したり可動部分が動かなくなったりという羽目にならないように
愛のあるお手入れしてたら伝授してもらえたらうれしいなあ。
(おそらく完全手動式2台静態保存。25年以上触っていないからどうなっているかわからない)
Re:動態保存ですか? なおも稼動中ですか? (スコア:2)
そうですよね。きっと見た目に何がどうなっているかわかる仕組みなんだから、手入れも自分でするんだ…… 集積回路があるわけじゃないですからね。
思い出してみればホコリが入ると大変そうな構造でした。いったいインクはどこにあったのだろう……?
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
Re:動態保存ですか? なおも稼動中ですか? (スコア:1)
手動式であれそれ以外であれ、タイプフェースの活字を動かす部分がホコリと油で汚れますし、活字の面もインクで汚れます。
筆、ブラシはウェス以外に必須でしたので補足。
インクリボンをいまだに通販している店があるのを知って一安心。買い足そうかな。
Re: (スコア:0)
完動品1台を友人から押し付けられて10年以上放置してます。箱入りまずまず美品だったけど、今はどうかな。
shift キーが shift と呼ばれる理由とか、tab の概念とか、ああそうだったのかという再発見に満ちてましたね、実際に使ってみると。