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日記

YoRの日記: 風船ダイソン球 5

日記 by YoR

最近考えてるSFガジェット。
詳しい計算をしていないので、成立するかどうかわからないけど、とりあえず書いてみる。

恒星を球体で取り囲んでしまうというのは従来のダイソン球とぜんぜん変わらない。
私はダイソン球は回転して内側に住むというものしか見てないような気がする。
今考えているのは球の外側に住むことを前提とする。

このダイソン球では、球殻は中心の恒星にたいして静止している。
球殻には恒星の重力が働くが、それに対して恒星の輻射圧などを利用して支える。
もしかすると恒星の大気圧で支えるのかもしれない。
つまり球体は内側から力を受ける。その力のほうが大きい場合、球殻の引っ張り強さによって形を維持する。風船と同じである。
球殻の上(外側)は、恒星の質量を由来とする重力が存在する。地球由来の生命を住まわせるためには1Gに設定するのが良いだろう。
これによって恒星の質量と球殻の半径が決定される。

球殻の上には大気を持たせる。ある程度の凹みと水を用意すれば海も作れるだろう。
エネルギーは恒星から供給される。つまりこの世界においては地熱である。

問題は光である。この構造では恒星の明かりは地表に届かない。何しろ地下深くに埋まっているのだから。
というあたりで、地熱を利用して人工太陽を作ることを考える。別に飛ばす必要も無いだろうし、ある程度の高さの「太陽の搭」が表面に無数にあるのだろう。
一日に一度明るくなって暗くなる。近くから球体を見ると明るい半球と暗い半球がぐるぐる回っているように見えるのかもしれない。
これにはいろんなパターンがあってもいいと思われる。
結局のところ、この人工太陽の明かりやそのほかにヒートシンクなどがあって、それが放熱することによって利用可能なエネルギーを得るのだろう。

球殻の内側は放射圧の利用のため、どちらかというと白い表面になっていると思う。
そうすると熱が溜まり、恒星が過熱されると思う。
このあたりから先は専門家に聞いてみたいのだが、主系列星を過熱するとどうなるのだろうか。
私の想像では、恒星が熱によって膨張し、密度が下がり、中心核の熱核反応も穏やかになるのではないだろうか。
つまり、重い星を素材としてこの球殻を作れば、あっという間にエネルギーを使いつぶすのではなく、ゆっくりとエネルギーを利用できるのではないだろうか。

さて、この球殻の上に住むことを考える。
表面積はとんでもなく広い。地平線なんてものは大気の透過率の問題で見えないのではないか。
朝は遠くの地平に赤く(レイリー散乱によって)輝く人工太陽の光が次第に押し寄せてくる。
そして自分の地域を主に照らす人工太陽が光り出し、昼間となる。
そして人工太陽の光が消えて行き、明かりは遠くへと去っていく。

よほど速い移動手段を作らない限り、一周旅行すら一生では終わらないだろう。
当然、生物は地域的隔離によりいたるところで別個の進化をしていくだろう。
どのような奇妙な世界となるのだろうか。想像は尽きない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2011年12月25日 12時55分 (#2071469)

    >恒星の輻射圧などを利用して支える。

    熱平衡に達すると、内側から受ける輻射と同じだけの輻射を外向きに放ってしまうので、その時点で支える力がなくなってしまいます。
    また、風船状にした内部にガスなどを入れその圧力で、となると、そのガスがどんどん恒星に降着していってしまうので、やはり長期的な安定性は保てないのではないかと。
    (短期的なら有りかもしれませんが、その膨大なガスの出所が問題に)

    >1Gに設定するのが良いだろう。これによって恒星の質量と球殻の半径が決定される。

    これでは絶望的に重力が足りません。
    というのも、前述の通りダイソン球の温度は(熱平衡状態から)内外ともに同じ温度となり、さらにその温度は恒星の光量と恒星からの距離によって決まります。
    例えば我々の太陽を考えると、輻射による温度がほぼ300K前後となるのはダイソン球が恒星から1.5-2天文単位ぐらいの半径を持つ場合ですが、この場合に太陽から受ける重力は1万分の1G程度でしかありません。無論より重い恒星なら重力は増やせますが(といっても1万倍は難しい)、今度は輻射も増えるため温度を適度に保つには半径を増やさねばならず、重力は低下します。

    >恒星が熱によって膨張し、密度が下がり、中心核の熱核反応も穏やかになるのではないだろうか。

    温度が上がることにより顕著に膨れあがるのは外層ですが、重力により圧縮で盛んに核融合の起きている核部分に関しては多少温度が上がった程度では重力に打ち勝てませんので、せいぜいが赤色巨星のように外層だけがどんどん膨れあがり、でも内部での核融合は続いている、というような状態になる気がします。
    まあ、ちゃんと計算まではしていないので感覚的な予想ですが。

    • 論理的な考証ありがとうございます。
      輻射圧と重力に関してはほとんど致命的ですね。
      ただ、熱をとてつもなく巧妙に逃がす方法があれば何とかならないでしょうか。
      なんらかのヒートパイプで別のヒートシンク天体まで熱を送るなどして表面を常に300K付近に保つようなことはできそうな気がするのですが。
      (そのヒートパイプはどう作るのだ、とかエネルギー収支はどうするんだは置いときます。いや後者を置いといたら破綻するって)

      恒星を暖めたら、というところはおうし座T型星(原始星)や種族IIの準矮星などからの想像です。
      準矮星は透過率が低いためにエネルギー放射効率がいいので小さく高温になるそうです。
      逆にエネルギー放射の効率をとことんまで減らしたら大きく低温になるのではないかなと。(あ、大きいから低温なのか)
      また、原始星は重力ポテンシャルを発光により放出し中心核を発火点まで圧力を上げるわけですが、そのエネルギーを閉じ込めておけば点火まで進化しないのではないかなと。
      そうだとすると、同程度まで星全体のポテンシャルをためてしまうと原始星まで退化しないだろうかと。
      どれも半可通レベルからの想像なので間違いを指摘してもらえればありがたいです。

      親コメント
      • すぐ内側か外側に巨大なリングを網目状に設置してそれぞれ回転させることで形を維持し、居住区兼球殻は複数のリング上を高速移動することで恒星に対して静止を維持するというのはどうでしょうかね。

        これなら、球殻の上に乗っている限り恒星に向かって重力が発生します。物理的な強度で恒星の重力に耐えているわけではないので、局地的に外殻を設置して網羅面積を徐々に増やしていくこともできるし、リンクの回転力自体は二枚重ねにして逆方向に回すようにすればすれば電磁的なエネルギーで加減速が可能です。
        この場合、高速回転しているリングは各球殻ごとをつなぐ移動手段としても使えますね。

        #事故で外殻の移動手段が壊れると、外殻がリングにつられて回転を始め、外宇宙に放り出されたり、正常動作している他の外殻に接触して大災害になりますがw

        --
        しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
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        • オービタルリングですね。それもスマートな解決法と思います。
          ただ、私が恒星からの輻射や大気圧などにこだわっているのは、その方が安定しているのではないかな、ということだったりします。

          網目状のリングの場合の安定性はちょっとわからないのですが、一つのリングですと外力を受けた場合に元に軌道に復元しないらしいのです。

          輻射圧などですと、中心の恒星に近い方が圧が高いので、外力を受けた場合でも復元する、と私は考えました。

          もちろんちゃんとした復元システムを作ればいいのですが、何しろこのような構造体は稼働期間が長いので(笑)、なるべく構造そのものに安定性を求めるべきかなと思いました。

          リング状の安定性などについては、私が思い浮かべたのは、「リングワールドふたたび」(ラリイ・ニーブン)での作者の解説です。

          この方法にはこんな利点が、いやそれには問題がある、みたいなのがありましたらまたよろしくお願いします。

          親コメント
          • 先ほど考えていたら、網状オービタルリングは中心星から力学的に安定なのではないかと思うようになりました。
            リングそのものは公転面方向については不安定ですが、公転面の垂直方向については安定です。
            網目状になっていれば、外力がどこからかかろうと、公転面から垂直に動くリングがありますので、それに対して復元力が働きます。
            つまり、全体は復元力を持つということになります。

            親コメント
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