airheadの日記: Interview: 米司法省CCIPS Q1 3
米司法省CCIPS Q1について読んでみました。原:原文、元:元の訳、案:変更案で、段落は原文で数えた番号を書いています。
質問
第1段落
原: My question is what services your organization offers in practice to "real people".
元: 私の質問は、あなた方の組織が実際に"現実に存在する人々"に対して行う取り締まりって何ですか? ということです。
案: 私の質問は、あなた方の組織が実際に「現実に存在する人々」に対して提供するサービスって何ですか? ということです。
bwt氏の質問は「大企業の利益を守るために猛攻撃することはあるだろうけど、同じように小規模組織や個人などの利益を守るために訴追することはあるのか? あんたらが『(小規模組織や個人などにいる)実在の人間』レベルで提供するサービスってなんだ?」ということだろうと思いますが、「"現実に存在する人々"に対して行う取り締まり」では「現実に存在する人々を訴追すること」のように読めてしまいます。「サービス」については適切な訳語が出てこなかったです。ごめんなさい。
第1段落
原: ..., so we clearly have a significant interest in having our own rights as authors protected.
元: それゆえにソフトウェアの作者を保護する自分たちの権利を保持することに重大な関心を抱くのです。
案: それゆえに私たちは、自らの著作者の権利が保護を受けることに重大な関心を抱くのです。
第1段落
原: We all have no doubt that if Jack Valenti finds a website selling pirated versions of his movies that law enforcement will descend upon the infringer with a fury comparable to that wielded against drug smugglers and violent criminals.
元: 仮にJack Valentiが海賊版の映画を販売しているウェブサイトを見つけたとしたら、麻薬の密輸団や凶悪犯達に対して行使されるのに匹敵する、実に腹ただしい法の処罰が不意打ち的に行われることを疑う人はいないでしょう。
案: 仮にJack Valentiが海賊版の映画を販売しているウェブサイトを見つけたとしたら、侵害者には法の執行が、麻薬の密輸団や凶悪犯達に対して行使されるのに匹敵する憤怒をもって襲いかかるだろうということに疑いをもつ人はいないでしょう。
案: 仮にJack Valentiが海賊版の映画を販売しているウェブサイトを見つけたとしたら、侵害者には法の執行が憤怒をもって襲いかかり、それは麻薬の密輸団や凶悪犯達に対して行使されるのに匹敵するものになるだろうということに疑いをもつ人はいないでしょう。
えらく長くなってしまった。それはともかく、「実に腹ただしい法の処罰が...」では「この法の処罰は実に腹立たしいものだ」と間接的に述べているように読めてしまいます。「大企業ばかり保護しやがって」と腹立たしく思っているんじゃないかとは思いますが、まあこの箇所ではそういう意図はないと思います。直後の段落の「こんなあからさまな違法行為に対して、法を執行することに異を唱える人は本当にわずかでしょう」とつながらなくなりますし。
第3段落
原: What assures that the heavy hand of the law protects an individual's rights with the same fury that it defends those of the RIAA or a major software corporation?
元: RIAAや主要なソフトウェア会社の権利を法が保護することに同じような怒りを抱いていても、厳しい法律の締め付けが個人の権利を保護してくれるという保証がどこにあるのでしょうか?
案: 厳しい法律の締め付けが、RIAAや主要なソフトウェア会社の権利を保護するものと同じ怒りをもって個人の権利を保護してくれるという保証がどこにあるのでしょうか?
回答
第2段落
原: Factors such as these, and not the identity of the victim, are the basis for prosecutorial decisions.
元: これらの要因と、被害者の身元を除いたものが訴追するかどうかを判断する基礎となる。
案: これらの要因が訴追するかどうかを判断する基礎となるのであって、被害者の身元はそうではないのだ。
第3段落
原: If you look at the people and organizations who have been victimized by the defendants we prosecute,
元: 仮に私たちが告訴している被告によってひどいめにあった組織や人々をみかけたとしたら、
案: 私たちの訴追対象の被告からの被害を受けた組織や人々を熟視すれば、
「If you look at」は変更案のようになると思います。「the people and organizations who ...」について「仮に私たちが告訴している被告として(あるいは、被告となることによって)ひどいめにあった組織や人々」というのと紛らわしいかな、と思っていろいろ考えていたのですが、あんまり良い変更案が出せませんでした。まあ前後の文脈から読み間違えることも少ないと思うし、気にしすぎかな。
第4段落
原: They simply have an idea and a product a product which was, in this case, pirated and distributed around the world.
元: この事件で彼らは単にアイディアのみを持っていて、海賊版が作られて世界中に配布されるためだけのソフトウェアを作っていたのだ。
案: 彼らはアイディアと製品を持っているだけであって、この事件では、その製品の海賊版が作られて世界中に配布されていたのだ。
Q1の第1段落に対する指摘 (スコア:1)
> in practice to "real people".
>案: 私の質問は、あなた方の組織が実際に「現実に存在する人
>々」に対して提供するサービスって何ですか? ということです。
「"現実に存在する人々"に対して行う取り締まり」では「現実に存
在する人々を訴追すること」のように読めるという指摘は仰る通り
だと思います。修正致します。
「サービス」については、私もはじめはairheadさんと全く同じ訳
を書いていました。しかし「サービス」の内容は具体的にした方が
良いという指摘をIRCで頂いて、今の訳にしています。この「サー
ビス」の内容は質問のタイトルにも反映されています。
「大企業と対比した一般の人」に対するサービスという文脈である
という指摘は仰るとおりだと思いますが、難しいところですね。。
とりあえずairheadさんの訳をそのまま採用させていただきます。
サービスの訳はあとで直すということで。
>..., so we clearly have a significant interest in
> having our own rights as authors protected.
>案: それゆえに私たちは、自らの著作者の権利が保護を受ける
>ことに重大な関心を抱くのです。
最後のprotectedがauthorsにかかると解釈していたため、あのよ
うな不明朗な訳になってしまいました。修正致します。
>We all have no doubt that if Jack Valenti finds a
>website selling pirated versions of his movies that
> law enforcement will descend upon the infringer with
> a fury comparable to that wielded against drug
> smugglers and violent criminals.
「この法の処罰は実に腹立たしいものだ」と間接的に述べている
ように読めてしまい、後の文と繋がらなくなる、という指摘は仰る
とおりです。
ただ、「憤怒をもって襲いかかる」という訳は違うかなと。
取り締まり=enforcementは怒りという言葉で形容しにくいと
思います。よってfuryを「激しさ」という意味で解釈して(with
a furyは副詞的に「激しく」と解釈する)以下のような訳は
いかがでしょう?
---
仮にJack Valentiが海賊版の映画を販売しているウェブサイトを
見つけたとしたら、侵害者に対して、麻薬の密輸団や凶悪犯達に対
して行使されるのに匹敵する激しい取締りが行われるだろうという
ことに疑いをもつ人はいないでしょう。
>What assures that the heavy hand of the law protects
> an individual's rights with the same fury that it
> defends those of the RIAA or a major software
>corporation?
これに関してもfuryを「激しさ」と解釈して以下のようにするのは
いかがでしょうか?
----
厳しい法律の締め付けが、RIAAや主要なソフトウェア会社の権利を
保護するものと同程度の激しさをもって個人の権利を保護してくれ
るという保証がどこにあるのでしょうか?
これを意訳して:
厳しい法律の締め付けが、RIAAや主要なソフトウェア会社の権利を
保護するものと同程度に個人の権利を保護してくれるという保証が
どこにあるのでしょうか?
# 無精、短気、傲慢、これ最強
Re:Q1の第1段落に対する指摘 (スコア:1)
「サービス」
これ、言い換え自体は賛成なんです。で、「取り締まり」でいいかなと思ったんですが、だんだんお巡りさんが切符切ってるような絵が浮かんできて、「捜査」とかのほうがあっているのか? でも法廷で捜査も変だし...と、どういう言葉が良いのかわからんようになったので、ついこう書いちゃったんです。はは。
「憤怒」「怒り」
これ、変ですね。なんかの理由であれにしたような気がするんだけど、そのなんかが思い出せない。どうかしてました。わはは。「激しさ」でいいと思います。
「Factors such as these, and not the identity of the victim, are...」の文
この部分、「(and) not the identity of the victim,」を抜いても成り立つ文章に、andを付けて一番言いたいこと(not the identity of the victim)を挟み込んで強調気味に言っているものと思いました。「...と、...を除いたもの」だとちょっとあっさりしているような気がします。
「They simply have an idea and a product a product which was...」の文
原文の、間に何もなしに「a product」が2つ続くところが気になったんですが、「They simply have...」「a product which was...」の時制から変更案みたいになるんかなあ、と。まあ多分あれでいいですよね。
Q1の第2段落以降に対する指摘 (スコア:1)
>Factors such as these, and not the identity of
>the victim, are the basis for prosecutorial decisions.
直訳すれば「これらの要因が訴追するかどうかを判断する基礎とな
るのであって、被害者の身元はそうではないのだ。」というairhead
さんの代案になると思うのですが、僕の訳はそれを意訳したものに
なっています。
要は「これらの要因に被害者の身元は含まれない」というニュアン
スをいれて、ちょっと固めの日本語にしたのがあの訳です。
ただ、意訳しすぎでは? というご指摘であれば、それも仰るとお
りだと思います。修正致します。
第3段落:
>Factors such as these, and not the identity of
>the victim, are the basis for prosecutorial decisions.
look atについては「熟視する」というニュアンスであるという
ご指摘は仰るとおりです。ただ、僕としては、「よく見れば」ぐ
らいの訳にしたいところですが、、(WIKIにはとりあえずその訳
であげておきます)
また、「被告となることによってひどいめにあった組織や人々」
ととられないか、という恐れは確かにあると思います。
よってairheadさんの訳をチョコッと修正した以下の形を
採用させていただきます。
----
私たちが訴追対象としている被告から、被害を受けた組織や人々を
よく見れば
第4段落:
an idea and an productのつながりを無視した誤訳です。すみ
ません。airheadさんの案をそのまま採用させていただきます。
# 無精、短気、傲慢、これ最強