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aitoの日記: 2010年7月30(木) SIGMUSまとめ 午前後半

日記 by aito
■応用システムとUI [10:55~12:10]
(26)実際にオーケストラを指揮する感覚に焦点を当てた指揮システムVirtualPhilharmony
片寄研の馬場さん。本当に指揮の勉強をした人らしい(リア指?)。昨日のRenconの表情付け支援部門で優勝したバーチャル指揮システムの発表。デモセッションにも出ていた。表情つき演奏データの再生速度を,テルミンを使った指揮センサから得た拍に合わせて再生する。インプリメントはMax/MSP/Jitter。テンポを変える場合に,単なる伸縮ではなくて,リズムや音符に依存した線形回帰式によるヒューリスティックな非線形伸縮を行う。拍の予測は線形予測。曲に依存した特徴に対応するため,予測次数および係数を拍ごとに変える。本物の指揮者の意見で評価。

(27)Colorscore : クラシック楽曲構造の可視化と圧縮表示
御茶ノ水。伊藤貴之先生(@ITOT)のところ。オーケストラ楽譜の全体把握を容易にするための可視化。まず主旋律・和音リズム・ベースラインリズムを与え,ヒューリスティックによってどのパートが主旋律なのか等を分析する。分析手法は貪欲アルゴリズムなので最適ではない。そのあと,パートの重要さによってスコアを縦方向に圧縮(必要なパートだけ選ぶ)を行う。最終的に,ピアノロール的な要約画面(縦方向は音の高さではなくパート)が表示される。全自動ではないけれど,全体をさまざまな詳しさに圧縮できるのは面白い。評価方法として,被験者に音楽を区切る線を入れさせて正答率を測る。初学者に対してどの程度有効なのかどうかはわからないが,面白かった。要約画面と楽譜を効率的に行ったり来たりできる機能のほうが重要じゃないの,という平田さんのご指摘。

(28)Query-by-Conducting:テンポ類似性に基づく同一楽曲における多様な解釈の検索インタフェース
奥乃研。昨日のデモに飛び入りで参加していた。同じ曲を複数の演奏者が演奏しているときに,好みの演奏を選ぶ手法。部分的なテンポを手がかりにする。テンポ入力はWiiコン。プレイヤーで音楽再生中に可能なテンポの幅が表示され,Wiiコンを上下に振ることで違うテンポの演奏を選ぶことができる。テンポの増加・減少を指定するときに,ユーザが指定したテンポをそのまま使うのではなく,実際の演奏のテンポとの位相のずれによってユーザがテンポを速めたいのか遅めたいのかを推定する。音楽信号のテンポ推定は,楽譜情報と音楽信号のクロマベクトルとのDPマッチングによる。精度を上げるため,複数の録音間でもアラインメントを取り,その整合性を見ることで対応が失敗しているところを発見・修正する。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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