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日記

aitoの日記: 5月19日 IT/EMM研究会@小樽まとめ

日記 by aito

マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究会(EMM)

*5月19日(木) 午前 EMM (1)
座長: 河野和宏 (関西大)
10:15 - 11:30*
(1) JPEG画像の特定領域に対する付加情報のデータハイディング技法 ○三浦康俊・李 雪霏・姜 錫・坂本雄児(北大)
SNSなどの画像の説明情報を画像に付加するために、JPEGにデータを埋め込む。手法はDCTブロック単位でLSB置換。ブロックの低域には説明情報を、高域には埋め込まれている領域の情報を埋め込む。手法は単純だが、JPEGに対してクリッカブルマップみたいなことができる。うまく使えば面白いと思うが、目標がちょっと不明確だなと思った。

(2) コードストリームレベルにおけるJPEG 2000画像のセキュアな同定法
○飯田健太・貴家仁志(首都大東京)
2つの画像が同一かどうかの同定で、符号化画像をそのまま復号せずに特徴量を抽出する。対象はJPEG2000。JPEG2000は入力画像をWavelet変換した後にコードブロックに分け、それぞれのブロック内の必要ビット数と同じ情報(ビットプレーン数)を情報として使って、認証サーバとの間でセキュアな認証を行う。詳細はよくわからなかった。

(3) Evaluation of scanned image tolerance by using spread spectrum digital watermarking with regression analysis
○Jinjing Ma・Masaki Kawamura(Yamaguchi Univ)
スペクトル拡散による画像電子透かしのアナログ耐性。印刷・スキャンした画像に対し、余白を削除し、縮小して画像サイズをそろえる。色補正・輝度値補正(線形回帰)を行う。ステゴデータに拡散系列を畳み込んだものをDCTブロックごとにQIMで埋め込む。色補正と輝度値補正には原画像の情報が必要じゃないのという質問をしたが、現在は原画像情報を使っているそうだ。

*5月19日(木) 午後 IT (1)
座長: 栗林稔(岡山大)
13:15 - 14:30*
(4) 確率伝搬法に基づく疎信号のサポート復元に関する一考察
○堀井俊佑・松嶋敏泰・平澤茂一(早大)
圧縮センシングにおいて、原信号のうち0でない成分がどこにあるか(サポート復元)という問題。誤り訂正符号の研究と関連がある。この研究ではKangらのアルゴリズムに比べて計算が簡単な方法を提案。原信号が0かどうかの2値をとる確率変数を定義し、確率伝搬法によって計算を行う。計算量は多いが、観測行列が0または1だけからなる場合には高速な計算法がある。

(5) 協調型再生成符号における分散情報の相関と符号化効率の関連性に関する一検討
○吉田隆弘(横浜商科大)・松嶋敏泰(早大)
分散ストレージのモデル。n個中r個のノードが故障した場合に修復が可能な場合([n,k,d,r]CDSS model)。n個のノード中k個のノードの情報で元情報が復元でき、r個のノードが壊れたときは残ったノードのうちd個のノードを使って情報が復元できる。従来の「協調型再生成符号」を、新たな仮定に基づいて「独立協調型再生成符号」と「従属協調性再生成符号」を提案。

(6) 一般のアクセス構造に対する整数計画法を用いた最適な視覚復号型秘密分散法の構成とその応用
○西住空也・古賀弘樹(筑波大)
視覚秘密分散法について。秘密分散法を構成するための基本行列(画素値0,1に対応してB0,B1の2種類ある)を求める必要があり、それを整数計画法で求める問題。詳細は追いきれなかった。また、重ねるシェアによって復元される秘密画像が変化する方法にも応用。議論の中で「秘密分散は何に使うのか」という話があり、凸版印刷で商品化されているという情報があった。後で調べてみよう。

*5月19日(木) 午後 EMM (2)
座長: 川村正樹 (山口大)
14:45 - 16:00*
(7) 単一ドット方式情報埋込法へのLDPC符号/Sum-Product復号法適用による誤り訂正シミュレーション
○金田北洋(阪府大)・姉崎恭行・岩村恵市(東京理科大)・越前 功(NII)
難視性パターンによる画像への情報埋め込み。コンテンツに変化があることはわかるが違和感が少ない(バーコードなどの置き換えが目標)。今回の「単一ドット方式」は、固定サイズの正方形(18x18pixel)の中心に点を打ったり打たなかったりして情報を埋める。検出時の校正にはマーカーを使う。ドキュメントの紙に使ってみると、そのままだと文字が書かれたときに0→1の誤りが多いので、誤り訂正(LDPC符号)を使って様子を見た。符号率が3/5以下の場合には誤り率0%にできた。

(8) 顔特徴量を用いたテキストからのフォトリアリスティック顔動画像生成の検討
○佐藤一樹・能勢 隆・伊藤彰則(東北大)
うちの研究室の佐藤君。HMM音声合成と同じ枠組みで、テキストから顔画像を合成する。特徴量として、Kinectで使われるAUパラメータを利用。DNNによってAUパラメータから顔画像を生成する。

(9) ウェアラブル端末から得られる長期心拍データ系列に着目したマルチモーダル所有者認証
○吉田崇晃(阪大)・河野和宏(関西大)・馬場口 登(阪大)
行動的特徴(スマホを振る)を使ったバイオメトリック認証を強化するために、ウェアラブル端末(リストバンド型)から得られる心拍数などの生体データを併用する。数日にわたる心拍データから特徴的なピークを本人の特徴的データとして抽出し、これを過去の心拍データと照合することで本人らしさを算出する。モーション認証と組み合わせることで性能がやや向上。

*5月19日(木) 午後 招待講演
座長: 村松純(NTT)
16:15 - 17:05*
(10) [招待講演]関数計算のためのデータ圧縮 ~ 関数の二分法によるアプローチ ~
○葛岡成晃(和歌山大)
問題設定としては、2つの情報源X,Yからの信号を符号化して、それを関数に入れて計算するときに、符号化していない信号に対する関数の値と一致するためには、符号化はどういう性質を持つか。元の信号をそのまま(復元可能なように)送る場合には、達成可能なレートはSlapian-Wolf領域にある。
最も簡単な場合:0/1を生成する定常無記憶情報源に対して、各シンボルごと(シンボルワイズ)にXORを計算する関数を考える。このとき、計算がXORであれば、SW領域外でも達成可能となる。
片方の情報を符号化しない(あるいは完全復号化するのに十分なビットレートで送る)場合:fがシンボルワイズ関数であって、すべてのyについてf(x1,y)=f(x2,y)であるときは,x1とx2が縮約できてレートが改善できる。
関数がシンボルワイズでない場合は、ある特定の条件を満たさない場合については達成可能領域はSW領域と同じになる。
情報源が定常無記憶でなかったとしても、スムースの概念を導入すると同様の議論が可能
Han-Kobayashi関数:a1!=b1またはa2!=b2のときf(a1,b1)!=f(a2,b2)
情報源がiidでHK関数の場合、達成可能領域はSW領域に一致
情報源がスムーズな場合、シンボルワイズ関数が全センシティブな場合、かつその場合に限り、達成可能領域はSW領域に一致

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このあと,18時からビヤホール「ニュー三幸」で懇親会。ラムしゃぶ食べ放題・ビール飲み放題で散々食べた。21時半に電車で新さっぽろまで移動し,ホテル泊。

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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

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