akiraaniの日記: 自炊騒動の話 2
東野圭吾氏や弘兼憲史氏が自炊代行業者を提訴 関係のお話。
まず、自炊代行サービス自体、そのうち商売が成り立たなくなると思ってます。
そう思う理由はいろいろありますが主なものだいたい以下
- 相場が安すぎて全然儲からないが、これ以上のコストカットも望めない
- 家庭用の機器でできる作業なので、家庭用機器が高性能化すると需要が激減する
- 今後、非破壊自炊を見据えて法的になんらかの規制が入る可能性が高い
まあ、二つ目三つ目はともかくとして、一つ目は確実でしょう。スキャン代行サービスのランニングコストってのは人件費以外は事実上ゼロで、1冊あたりのコストの内訳は人件費がほぼすべてのはず。人件費の安い国には郵送費の問題でアウトソーシングもできないし、現状効率化もほぼ限界まで進んでいるはずなので、これ以上の低価格化は不可能のはず。
というわけで、何もしなくても業者は減っていくと思われます。
次に、今回の訴訟内容の妥当性についてですが、さすがに福井弁護士がついてるだけあって、訴訟内容そのものは筋が通っているというのが個人的な感想。
第三者が業務として複製を行う場合、複製依頼者が私的複製の条件を満たしていても、複製の主体は何をどう解釈しても業者になるので複製権の侵害になる。今回訴えられた2社は利用者が許諾を得ているという条件が規約に含まれていないので、まさに無許諾での複製を業務として行っていたことになる。
実は、一番最初にサービスをはじめたBOOKSCANがサービスを開始する前から許諾は利用者がとってくる形にしないと無理ってのがわかっていて、規約上複製許諾済みの書籍のみを対象にすると最初から明記されている。
客を集めるために違法なのを承知でそうしていたのか、単に知らなかったのかは分からないけど、これはもう訴えられた側の脇が甘いとしか言いようがない。
気になる点といえば、まあ訴状に関係ないところでの原告のコメントですな。
電子書籍に対応してないという話はまあ現実問題として商売にならないのだから置いときましょう。
むしろ気になるのは「書籍の断裁スキャンが道徳的に悪の行為である」という印象をつけようとしているところですな。
非常に短絡的でいろいろな意味で問題のある底の浅いイメージ戦略だと思うわけですよ。
実利的な話をすると破壊スキャンと非破壊スキャンだと、圧倒的に非破壊スキャンの方が問題が大きい。(参考:書籍の非破壊複製がまずい理由) 書籍の断裁なんて道徳的に許されないから自炊は悪なんだ、というイメージが染み付いてしまうと、じゃあ非破壊スキャンだから問題ないだろう、という話になってしまうことは避けられない。
非破壊スキャンは品質を確保しようとすると高度な処理が必要になるが、カメラ自体が高解像度化してそれを補うことができるようになれば、一般家庭でも行われるようになる可能性が高い。
今やっているイメージ戦略は、そのときに猛烈に困ることになるんじゃないかと思うわけですよ……。
今やっているイメージ戦略は (スコア:0)
現時点では非破壊スキャンでは品質は確保できない。
でも破壊スキャンは「道徳的によろしくない」。
だから「スキャンはダメなんですよ~」とか。
Re:今やっているイメージ戦略は (スコア:1)
スキャンがダメと言いたいがためにいろいろ理屈をこねているだけというのはその通りだと思いますが、あとで自分の首を絞めるよって話です。
というか、断裁処分が悪だという考え方を必要以上にプッシュすると、古紙回収に出すのは悪なので、ブックオフに売り払った方がましという結論にもつながるわけですが、これ権利者的には実は逆の方がありがたいわけです。
このあたり、底の浅いイメージ戦略だなぁと思うわけですよ。
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