akiraaniの日記: 個人制作のアニメーション作品の可能性 7
前置きしておきますが、たぶん最終的にMMDすばらしいってステマ話になると思います。
個人製作でアニメーション作品というのはまだまだ少なく、成功例も少ない。
原因はおそらく大きく分けて二つ。
- (分担可能な)物理的な作業工数が膨大で、個人で作業すると効率が非常に悪い
- デザイン、アニメーション、音響、脚本と異なったジャンルのスキルが必要で、一人ですべてのスキルを持っている人がまれ
作業工数の問題は、特にアニメーションの問題だと思われる。テレビアニメ作品でもクレジットされているスタッフの大半はアニメーション関連のスタッフだし、フラッシュ作品などでアニメーションを低コストで作る手法であればごく少ない製作チームで作成されている作品もそれなりに存在する。
個人制作でアニメーションを作ろうと思うと、作業工数の大半を占めるアニメーション作業をどうにかしてこなさなければならない。
解決方法は大きく分けて二つ。ひとつつは、ただひたすら時間を費やすこと。初期の新開誠作品がそうだった。劇場映画処女作である「ほしのこえ」のWeb公開版なんかは25分のアニメーションシーンに半年以上もの制作期間を費やしている。
もうひとつが、アニメーション自体を簡略化して省力化するという方法だ。フラッシュアニメのようにパーツを動かすだけでアニメーションを構成すれば、画面構成に大きな制限がつくものの、物理的に描かなければいけない絵の枚数が激減するので、それに比例して作業量も減らすことができる。
そして、それに第三の道を提示したのが3Dモデリングアニメーションだと思う。素材となるパーツ(モデル)さえそろっていれば、モデルを動かして好きな角度から撮影して動画にすることができる。ここ10年ほどで急激に進化した3Dモデリングキャラクターを使えば、パーツを動かすだけで手描きのアニメーションとそん色のないクオリティの作品を作ることができる。
MMDは個人向けのパソコンでそれを可能にすることに成功した。クオリティは必要十分、低スペックのパソコンでも軽快に動作し、わかりやすいインタフェースでこれまで3Dアニメーション映像を作ったことがない人でも作品を作ることができた。モデル作成環境もでき、動かすモーションすらもパーツ化して使い回すこともできる。そして、なにより素晴らしいことに、有志によってモデル、アクセサリ、モーションなどの豊富な素材が提供されており、作品制作に利用することができる。
ともあれ、MMDの登場によって、個人向けのパソコンでアニメーション作品の制作環境が整うようになったという点は非常に大きいと思う。もちろん作品制作にはそれなりのノウハウが必要になるし、こだわりだせばやはり手間がかかるが、それでも手描きアニメーションに比べれば作業にかかるコストを劇的に減らしてくれたことだけは間違いない。
今後、個人向けのパソコンが進化していくに従って、より高度なことがより素早くできるようになるだろう。より多数のモデルを動かして、より複雑なエフェクトを重ねることができ、より安価な環境でそれが実現できるようになっていくだろう。
今はまだ音声関連の分業が避けられないので完全な個人制作アニメーション作品はまだまだハードルが高いが、技術的に超えなければいけないハードルはもう数えるほどしか残されていないと思う。MIDIから続いてきた趣味のDTM文化がVocaloidを経て一気に花開いたように、個人制作のアニメーションが世界を席巻する日はそう遠くはないと思う。
自分の中では (スコア:2)
>個人制作でアニメーションを作ろうと思うと、作業工数の大半を占めるアニメーション作業をどうにかしてこなさなければならない。
というのの解決方法として
>有志によってモデル、アクセサリ、モーションなどの豊富な素材が提供されており
を使っている(使わせてもらっている)だけであって、
作品全体としての総作業量はあまり変わっていないんだと思っています。
(他人の作業量を間借りしてるイメージ。デジタルなんでコピーしてますが)
やっている作業の内容は2D絵描きから3Dのモデルやモーション付けに変わってはいますけどね。
逆に、用意されていない素材や改変を加えようとすると
やっぱりそれなりに知識や時間がかかりますよね。
# といいつつMMD界にはまだ手を出せていないけど
Re:自分の中では (スコア:1)
いやまさにその通りですよ。
他の3Dソフトと比較してのMMDの強さは、ソフトウェアの能力的なものよりも、コミュニティの熱量にあると思います。
その下地にはボカロのキャラ人気があって、アイマスのPV人気があって、さらにその地盤にはニコ動のマッシュアップ文化がある。
スタートラインがここにある、というのはやっぱでかいですよ。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
ほぼ個人制作というと「ほしのこえ」を連想 (スコア:1)
ANIMAGE LIBRARY VOL.1 DVDBOOK
ISBN-4-19-861554-3
徳間書店 第1刷2002年9月30日 第3刷2003年2月25日
オリジナル版 (新海誠・篠原美香)
発表から10年経ちました。気になりますね。
例を追加 (スコア:0)
「ただひたすら時間を費やすこと」の例に「初期の新開誠」を挙げるなら、
もうひとつの「アニメーション自体を簡略化して省力化する」の例にはFlashアニメの蛙男商会がよろしいかと、
Re:例を追加 (スコア:1)
個人作成のアニメならCG限定ですが
CGアニメコンテスト [cganime.jp]
# 新海さんの「彼女と彼女の猫」が第12回のグランプリを受賞したコンテストです
## もう10年以上たつのか...
アニメ調に限らないなら (スコア:0)
わりと3Dツールでいろんな事できそうな感じですが、どうなんでしょうね。
Unity3DとかCryEngineのデモとか見ていると感じる事なんですが。
日本のアニメタッチな表現系は3Dでやるとそれはまた別の方向で苦労があるみたいですが(モデリングとか)
#3Dモデルに表情筋のまねごとさせるとなんかアメコミ調で濃いのしかないというか。
Re:アニメ調に限らないなら (スコア:1)
リアルタッチはそれはそれで不気味の谷っていう断崖絶壁が待っているので、アニメ調以上にごまかしきかなくて大変なんじゃないかと思いますよ。
ただまあ、最後の最後に動きに魂を入れるところは技術ではなく芸術なので、たいていのツールで出来るんじゃないかと思います。
MMDなんてインタフェースが使いやすいと言うだけで、機能的に見ればむしろ下から数えた方が早いでしょうし、MMD以上のことはどのツールでも可能なんじゃないかと思います。
ただ、素材を自前で確保するあてがあれば、ですけどね。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される