akiraaniの日記: 自動生成小説に必要なのは人工作家の能力ではなく、人工編集ではないだろうか 3
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一時期、趣味で小説を書いていた時期があって、その時に小説の書き方というのをいろいろ調べたことがある。
当時調べてみたことをものすごくざっくりまとめると、小説の書き方には技術と発想の二種類の要素がある。
技術というのは言ってしまえばものすごく平たくいうと文章技法になる。どうすれば読みやすいか、伝えたいことが伝わるか、構成をどう組み立てればいいのかなど、純粋に表現技法についてのノウハウ。
発想はテーマや着眼点をどう取るかだったり、ユニークなアイデアを出すために普段何をすべきか、何をどうやって調べてどう取捨選択するのか、といった内容。
何度かストーリーに上がっている人工知能による作品制作は、いずれも「特定の作家の作品を研究」することで結果を出そうとしているが、このやり方では技術しか分析できないだろうと思う。
なぜなら、発想は作品の中には結局入らなかった膨大な予備知識があって初めて得られるものなので、最終的に形になった作品だけではインプットデータとしては不十分。パラメータの足りない方程式で解を求めることはできない。
技術と発想の両方がそろってはじめて面白い作品ができあがる。技術だけではよくある物語テンプレートにランダムに単語をあてはめただけのような作品しか造れないし、技術がなければそもそも作品として成立しない。
ただ、技術があるならば、ランダムの組み合わせがたまたま何かの発想を基に作られたかのように見える可能性はあるわけで、面白いものが出来上がる確率は零ではないだろう。
そこで提言したいのが「人工編集」という概念。
人工編集はトレンドなんかをビッグデータ的に分析して、人工作家が作り出した作品にただダメ出しをする。なんなら、人工編集が人工作家に改編の指示を出してもいいだろう。
人工作家は人工編集のダメ出しをもらわなくなるまでひたすらテンプレ作品を大量生産するだけでいい。そうすれば、面白い作品を作れる可能性は飛躍的に増大するのではないだろうか。
というわけで、「良作と駄作を判別することのできる人工編集」を作るプロジェクトを立ち上げるのがよいのではないだろうか。
アルゴリズム的には (スコア:1)
1.登場人物、登場用語を含めて、マルコフ連鎖でとにかく大量の文章を生成する。
2.意味の通らない、常識に合わない文章を淘汰する。
3.小説の手法論、時間の流れなどに矛盾が生じないように多数の文章を並び替え、組み立てる。
こんな感じだろうか?
遥か前世紀にハーレクインロマスという… (スコア:0)
あの頃からあのシリーズは人工知能で生成された文書が
人工編集されて毎月5~10冊量産され続けている、と言われて
ました(走召糸色木亥火暴)
(なんでも編集が作家さんに渡す書き方資料は一番大きな
キングジムファイルみたいな奴で100冊以上あるとか…)
現在(シリーズ名は色々と分岐拡散結集を繰り返してますが)でも
日本では漫画の方も含めて毎月それぞれ5冊ペース位でで続けてますし、
オモロそうな奴は月一冊位でツモってますが、ホント、ヲンナって
コウいうのスキねぇ~って感じです(合掌)
"castigat ridendo mores" "Saxum volutum non obducitur musco"
Re:遥か前世紀にハーレクインロマスという… (スコア:1)
スラドID諸氏の文章をマルコフ連鎖モデルで再生するとどうなるだろうと考えてしまいました。
自分の再生とか読みたいような読みたくないような。