akiraaniの日記： 3DS新調とニンテンドーアカウントに見る設計思想

　バンブラ用3DSLLのヒンジがピンチで思う存分遊べなくなってきていたので、先日新しくnew3DSLLを買ってきた。
　で、セーブデータやらもろもろの移行作業をしたのだけど、改めてニンテンドーアカウントのシステム設計にちょっと感心した、という話。

　一般的に、アカウントと言うのはユーザーに対して紐付けて、複数のハードを使っていても同じユーザーであればアカウントを共有するが、ニンテンドーアカウントはゲーム機本体に対して一対一で紐づいていて、同じアカウントを別のハードで同時に利用することはできない。

　本体買い替えなどでデータを移動させたいときは、移行元の本体とアカウントの紐付けを解除して、移行先本体に再紐付けする。この手続きはインターネット経由で行える。
　あとは、内蔵メモリのデータをwifi経由で、SDカードのセーブデータはPCなどでファイルをそのままコピーすれば移行完了になる。
　ここポイントなので繰り返すけど、紐付けが終わってしまえばあとは特別なツールとかは不要、3DSで使っていたSDカードからnew3DS用のmicroSDカードにファイルをコピーするだけ。

　コピーしたデータはニンテンドーアカウントが紐付いた本体でしか使えない。1台のハードでしか使えないから、専用のソフトなんかを使わなくても好きなだけバックアップを作られても平気。ユーザーはいつでも何度でもデータコピーしてバックアップからデータを戻すことができる。
　実にシンプルで堅牢性も高く、かつユーザビリティの高いやり方だと思う。

　もちろん問題もあって、本体増やせば自動的に副アカになるためMiiverseの投稿で混乱したりするし、クラウド連携で何かしようってサービスがすごく作りにくかったりするだろうと思う。
　アカウントがユーザーに紐付いてないからユーザーの囲い込みもものすごくやりにくいはずだし、マーケティングデータなんかもとても取りづらいはず。

　任天堂は方針としてクラウド連携で他のプラットフォームにマルチ展開するみたいなことはしないから、よくよく考えてみればこれが最適解なんだなと納得はするんだけど、この結論にたどり着けるという軸のぶれなさにある種の感動すら覚えるわけで。
　変化の激しいゲーム業界においてこんなやり方で巨人であり続けることができる任天堂ってつくづくすごいと思う。