パスワードを忘れた? アカウント作成
13248377 journal
日記

akiraaniの日記: カツ丼文化と天丼文化 18

日記 by akiraani

 神戸から東京に引っ越して5ヶ月、近所のお店をいろいろ回ってみてあるお店がないことに気が付きました。
 その店とは「カツ丼屋」です。

 とんかつの専門店はありますのでカツ丼自体はあるんですが、関西ではちょくちょく見かけるカツ丼の専門店を東京近郊ではほとんど見かけない。
 逆に、関西と比較して目立つのが天丼屋。まあ、ほとんど全部てん屋なんですけどね。調べてみたらてん屋って近畿には2件しかないんで、ないと言う印象なのかも。

 気になって地域性について調べてみましたが、カツ丼も天丼もどちらも発祥は東京のようです。
 天丼が生まれたのは江戸時代、起源についても諸説あるようですが、当時の文化を考えると江戸で生まれたと言うところまでは確実でしょう。
 一方、カツ丼は天丼に比べるとだいぶ新しくて、大正時代に早稲田大学の近くにあった蕎麦屋が作ったものが元祖らしいです。
 なお、カツ丼は大阪が発祥だとする説もあるようで、同時期にとんかつを使った丼もの料理が全国各地で考案されていたのではないかという気がします。

 なお、歴史的な経緯を紐解いてと、カツ丼はフランス料理のコートレットをベースに発案されたカツレツを、日本古来の調理法である丼ものにアレンジした日本風洋食と言うことになります。
 カレーやラーメンの例を見ても、外国の料理が庶民料理として普及するまでに原形をほぼとどめないレベルのアレンジが当たり前のように行われるんですが、カツ丼もたいがい別物になってますね。

 カツ丼の専門店が登場するのは確認できた限りでは昭和の後期になってから。関西にカツ丼専門店が多いのは天丼や牛丼などのほかの丼ものの勢力が首都圏よりも弱いためその隙間需要を埋める形で、とかなんでしょうかね。
 味の好みとかも影響しているのかもしれません。天ぷらの味付けにも関東ではめんつゆが、関西では塩コショウが好まれるなどの地域差があるみたいですし、関西では天ぷらを丼ものにしようという発想が生まれにくかったとか、ね。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

読み込み中...