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日記

akiraaniの日記: なぜ出版社はブロッキングが必要だと主張するのか 3

日記 by akiraani

海賊版サイトの遮断を議論している審議会はただの「隠れ蓑」? 関連の話

 意見を交わしている多くの人が失念しているのが「時間」の問題。

 海外の防弾ホスティングサービスを使うとなぜ安全なのかというと、結局のところ時間の問題に行き着く。海外で訴えて裁判なり差し止めなりが執行されるには時間がかかる。防弾ホスティングサービスはそういった訴訟を受けると多重構造になってるサーバを切り離したりして顧客とのアクセスがあったサーバのログ保持期間が過ぎるまで時間稼ぎをしてサービス利用者に法の追及が行くのを防ぐ。最終的にサイトは閉鎖されるが、運用者はその間に新しいサイトを立てることができる。

 漫画村がクローズアップされる前から、出版社はネタばれサイト相手のいたちごっこを続けていたし、はるか夢の址のようなリーチサイトも相手にしてきた。海外の防弾ホスティングを利用して時間稼ぎをされると、一つつぶす間に新しい海賊版サイトがまた沸いてきて、訴えから捜査までまたやりなおしにしまう。
 手口はどんどん巧妙化している。はるか夢の址の時は運営がポカやったおかげでアップロードの証拠まで運よく固めることができ、国内で直接逮捕にまでこぎつけられたけど、それでも捜査には年単位の時間がかかったはず。もちろん、犯罪者だってバカではないからそれなりの対策を行うわけで、基本的に同じ手は二度と使えないと考えた方が良い。

 現行法における正攻法での取り締まり自体は可能というのは間違いではない。海外まで出張って時間をかけて根気よくやればサイトの閉鎖には追い込める。ただ、サイトをつぶしても首謀者まではたどり着けないし、防弾ホスティングサービスが時間稼ぎしている間に次が沸いてくる。違法アップロードされたファイル自体はまるまる海外のファイルサーバに残っているのでサービスの立ち上げ自体は簡単にできてしまう。

 ここら辺の経緯を踏まえると、現行法では限界があって迅速に対処できる手段が必要だ、という主張には一定の説得力がある。その状況で出版権利者がひねり出した手段がブロッキングだというだけの話。
 だから「できることはあるのにやってないだけ」なんて会議の場でいうと某かわんご氏から「あの、CDNの仕組みわかってますか?」とか煽られてしまうわけだ。

 ただ、それで「ブロッキングしかない」という結論に行きつくかどうかは別。今できないことを実現するための手段が一つとは限らない。その意味で、ブロッキングありきはよろしくない、というのも正論ではある。要は、副作用が少なくても短期間で対処できる方法があればいい。法制化まで手段を広げれば、銀の弾丸とまでは行かなくても「ブロッキングよりはまし」な手段はあるはず。
 例えば、サーバが海外にあろうが国内で飯の種にしている連中が必ずいるわけで、金の流れからそこにたどり着いて根っこを断つことができればそれに越したことはない。今のアドネットワークを中心としたWeb広告業界ではそれができないが、できるように法制化するというアプローチも検討されるべきだろう。
 Web広告業界が透明化すれば、マルウェア同然の詐欺広告なんかも取り締まれるようになるわけで、電子的な金の流れから違法広告を取り締まることもできて一石二鳥だと思うのだけど。

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  • by Anonymous Coward on 2018年09月08日 8時47分 (#3476568)

    広告主にアプローチするかもみたいな話になったら、結構効いたようにみえました。
    ホント、 web 広告業界の透明化を求めるほうが、回り道だけど早いような気がします。

    • コンテンツ側はなんやかんや言っているが、ユーザーから見ればweb通信の中でも突出して
      容易にウィルスやトロイが紛れ込まされる危険極まりない媒体なわけで、
      #嘘広告や知らぬうちの個人情報収集含め
      ぶっちゃけadblock系ソフトウェアはアンチウィルスクラスの正当な防衛手段と断言できる現状なんだよね。
      #やってる側が明らかに「引っかかる方が間抜け」ってスタンスだから

      web広告がwebコンテンツを支えているというなら、
      むしろ広告業種側が積極的に透明化のための法整備に賛同すべきなんだがな。
      まあ、コストの低さと参入難度の低さこそが意義的な部分もあり、
      法整備されたら「電通再び」となるだろうから業界としては遠慮したいんだろうね。
      タクシーや宿泊の業界と同じく、本来参入難度が低くあるべきではない業種だったという話だったんだろうが。

  • いろいろ情報出ていて、「なぜブロッキングなのか」も出ているのに、全逓知識もなしに断言しているとか。
    そもそもブロッキングもまだ結果でていないのに法的に間違っているとか。
    DNSブロッキングが通信の秘密の侵害にあたるかどうかとかね。
    こういうこと言ってるやつらこそ、議論が「ブロッキングありき(でそれに反対)」なのではないかと。

    個人的には他の案件も含めて、広告業界の責任強化ですかね。
    出稿しているだけとか代理店に任せているからとかで済ますのではなく監督責任ありということで。

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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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