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日記

akiraaniの日記: 本好きの下克上を読んだ 13

日記 by akiraani

非常に面白かったので感想と言うか自分なりの分析的なことをメモっておこうと思う。

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~

連載開始は2013年9月、2017年3月に完結。2015年より順次書籍化されていて、このライトノベルがすごい!のノベルズ部門で2018、2019と二年連続で第一位を獲得、シリーズ累計100万部突破でアニメ化も決定したという超が付く人気作である。

概要とかあらすじ的なものはWikipediaの本好きの下剋上にあるので割愛。

ジャンル的にはなろう転生もの。
序盤はいわゆる知識チート展開でストーリーが進むが、中盤以降領主に養子として迎えられて行動範囲、影響範囲を広げていき、国家存亡をめぐる謀略に巻き込まれ、スキルチートで女神降臨させたりして大暴れする。
まあ、これだけだとよくある転生ものに聞こえるかもしれないが、特筆すべきはラノベとしてのジャンル分けでいえばコバルト文庫のような女性をターゲットにした作品である、ということ。
主人公が女性の一人称視点で、男性受けに特化したような女性キャラもあまり出てこない。いわゆるお色気サービスシーンはほぼなく、代わりにいわゆる恋バナがよく出てくる。
転生もののフォーマットは取っているけど、もっとも重要なテーマは家族愛で、成長物語の側面が強い。

キャラクターもかなりのわき役に至るまでキャラ立ちしていて、主人公や周辺の重要人物はもちろん、悪役や端役に至るまでぶれなくいい味を出している。
書籍はまだ中盤までしか出版されていないようなので、現在の人気の秘密はやはりキャラクターにあるのだと思う。個人的には、この手のジャンルには珍しい脳筋キャラが生き生きしているのが印象に残っている。

分類としてはファンタジーではあるが、魔法、文化、動植物、神話体系、社会システムも含めた世界観がほぼ作者のオリジナル。語感はドイツっぽいものが多いけど元ネタらしい元ネタはほとんど見当たらない。ただ、設定厨というわけではなくて、物語上の必然性がないのにだらだら設定語りされたりはしない。
特に印象的なのは「貴族特有の婉曲表現」として使われる神話比喩。時候の挨拶から嫌味、お茶会の談話から政治交渉までありとあらゆるところで使われ、世界観を演出している。
最終的にはそれらの世界観はストーリーそのものに大きくかかわってくるし、序盤からそこかしこに終盤への伏線が張られていて、最後まで通して読むとよく練りこまれた作品だということがわかる。

読み始めたきっかけはアニメ化のニュースを見たからだったんですが、なるほどこれは、とうならされた感じ。抜群に面白いです。
しかし、この作品のアニメ化は大変だろうなぁ。なんせボリュームが半端ないので、最後までやろうとするといったい何クールかかるのやら。さらに言えば、貴族言葉、作者オリジナルの神話ベースの婉曲比喩表現をどう処理するのかも気になる。小説やコミックスなら意訳をかっこがきにしたり地の文で解説したりできるけど、アニメでやろうとするとなかなか難しいはず。下手すると、日本語なのに字幕が必要になるかもしれない。

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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

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