akiraaniの日記: 文化の盗用という矛盾ワード 11
日記 by
akiraani
米作家によるメキシコ人が主人公の小説に対し、文化の盗用ではないかなどの批判 の件、乗り遅れたので日記で
まず、大前提として文化は特定の集団に付属するものではあるが、所有物ではなく誰にも占有権はない。
故に、文化として根付いているものを著作権や商標権などを主張して個人や法人が他者の利用を制限することはできない。それは、自らが所属するコミュニティの文化であっても同様である。
誰かの所有物でないものを盗むことなどできない。故に、文化の盗用というのは違法な引用と同様に定義として矛盾している言葉なわけです。
覚えてる限りだと、この手の騒動は主に海外で見かけますが、日本でも通称アイヌ警察さんってのがいらっしゃいましたな。
いずれも共通してるのは、その文化を担っているコミュニティとは無関係の方が吹きあがっている、ということかと。
ちなみに、似て非なる件として、キム・カーダシアン氏のKIMONO騒動があります。こちらはKIMONOを矯正下着のブランド名として利用しようとしたことが問題視されました。
ブランド名として利用するということは、商標登録されるということであり、そうなったら他者の利用を制限することになってしまうわけで、名前を付けるとすれば文化の不当占有、かな?
他に文化関係で問題視されるのは、江戸しぐさのように歴史上そのような文化がなかったことをねつ造して文化が存在したと主張しているパターン。これは文化というよりは歴史学という学問上の問題行為ですな。
大前提から疑念が (スコア:1)
文化は特定の集団に付属するものではあるが、所有物ではなく誰にも占有権はない。
について、固有文化に占有権を主張する考えが存在しているから、こういう衝突があるんでしょう。
実際コミュニティ外を排除してその文化を占有しようとしている例はそれなりにあるし
#ユダヤ教とか密教とかが思い浮かんだ
そしてその文化の占有権を保護する試みの1つとして
国際的には地理的表示、国内では地域団体商標があるんで
文化として根付いているものを著作権や商標権などを主張して個人や法人が他者の利用を制限することはできない。
は誤りかと
商標だから名前しか保護できないけど、文化にとって名前こそが最重要なんで
それを持ち出すのはまさに「文化の盗用」かな
KIMONO騒動も商標登録しようとしたから独占部分にフォーカスが当たっちゃったけど
商標登録しなくても似て非なるものにKIMONOと名付けるだけで不快だし
こんなものSUSHIと呼ぶんじゃねーと叫びたくなるのもわかる
#でも世の中には文化の盗用が「時効」というか盗用側が優勢にになっちゃった例も多々
#ラーメンとかカレーとか餃子とか。日本関係ないところだとケチャップとか
おおー (スコア:0)
かつて流行ったメディアミックスがその実大部分がメディアスプレッド(IPを使用する媒体を広げてるだけであって混ぜ合わさっていない)だと聞いたのと同じ感銘を受けた>文化の不当占用
不当魔改造 (スコア:0)
商標登録してないから問題はないが、「ラーメン」なんてどうだろう。
日本人の大部分はあれを中国由来だと認識しているのだが、中国人からしたら別物。
「日式拉麺」なんて言葉もある。
カレーとかナポリタンとかトルコアイスとか、それぞれちょっとずつ事情は異なるか。
Re: (スコア:0)
日本の食文化の内にあるうちは問題ないんじゃない。まあ、本当に中国由来だと勘違いして恥をかく人はいるだろうけど、恥をかく人がいるうちは日本の食文化の内にあるといえると思う。
これが、中国由来だと世界中にふれまわり、中国の食文化を上書きするような行為をすれば問題だけど、それは盗用じゃなくて、文化の冒涜みたいなものになるんじゃないかな。
Re: (スコア:0)
韓国のことかーーーー!!
Re: (スコア:0)
食なら多いよな。
日本食を中国人や韓国人が作って居ると言うだけで叩く奴等が山ほど居る。
>トルコアイス
そこに並ぶべきはトルコアイスではなく、長崎名物トルコライスだと思うんだ。
トルコアイスもまあ、別物で粘度だけ偽て作った物だけども。
盗用って言葉が誤解のもとなのでは (スコア:0)
"KIMONO"が英語圏では女性の下着という認識になったら困るよね
英語圏で着物を売ったり着物文化を伝えようとしても「え?下着でしょKIMONOって」って認識に上書きされちゃうとそれはそれで困る。
盗用ってそういうことなのでは。
Re: (スコア:0)
今でこそズボンのことを差してpantsといいますが、少し前までは「え?下着でしょpantsって」だったじゃないですか。
Re: (スコア:0)
>別に困らないと思う。
着物の海外マーケティングが困るし着物ショーが下着ショーになってしまうのでうまくないやね
文化の純粋性を求めるのもそれはそれで良いんだよ (スコア:0)
故にアッチコッチのご当地で、イロイロな認定制度みたいなのが有る訳だ。
Re: (スコア:0)
「文化の純粋性」は、その文化の内側に対して要求してほしい。
地球の裏側で現地食材メインのヘンテコな寿司が提供されていても誰も困らないが、
日本国内で「業務用冷凍食品の揚げ物」の方が得意な自称寿司屋がクソ不味い寿司を出しているのは、
若い世代がその偽物にばかり接する事で、偽物に対する評価で「寿司は不味い」と判断してしまい、
10年後、20年後の「食の市場の中での寿司の社会的評価」を著しく落としてしまうだろう。
我々の文化が守られるべきなのは我々の領域においてであって、
地球の裏側ではない。