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日記

akiraaniの日記: テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドラインが発表された、という話 5

日記 by akiraani

告知ツイート
テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドライン策定について

#タレコミにも出来そうだけど、別に文章起こすのがだるいのでパス……。

趣旨としては、TRPGに関する同人活動に関するガイドラインの制定なんですが、なぜ今になってというか、なぜ今まで手つかずだったのか……。

出版社としてKADOKAWAとアークライトと新紀元社、ゲームデザインメーカーとしてSNE、FEAR、冒険支援株式会社(冒険企画局)が参加してます。これで100%とは行かないけど、まあ大手はそろってるという感じかな。

今のところ対象になるのは指定の作品のみなんだけど、国産メジャー所はだいたい抑えてる。内情的には事務局が権利者にアクセス出来る作品のリスト、ということだろうと思う。現段階でリストにない作品が今後追加された場合でも、条件が変更になることはないだろうから、SPLL(後述)不要な部分に関しては汎用ガイドラインとして機能するはず。

紙媒体やグッズに関しては『「製造数×頒布価格」が20万円(税込み)以上』、電子媒体の場合は『有料配信』、サブスクは『全利用者合算での1年の購読料が20万円以上』の場合は後述のスモールパブリッシャーリミテッドライセンス(SPLL)必須となる。
ちなみに、規模が20万に達してなくても、引用レベルを超える原著データやイラストの複製、公序良俗に反する内容なんかはSPLL無関係にアウトとなる。まあこれは当然かな。

一般的な規模のまっとうな同人活動には特に制限はなし、図表やらイラストやらを流用したり、専業でやってけるレベルの収入を得るのはダメよ、という線引きのようだ。
ただ、電子出版に関しては、有料配布は一律SPLL必須と、多少厳しめの線引き。まあ、DL販売は発行部数のコントロールが出来ないのでこれはしょうがない。電子版については現段階では頒布方法検討中となっているし、そもそも対象作品が出てくるとは当面想定してないんじゃないかと思う。

で、肝心のSPLLの内容だけど、『1作品の「製造数×頒布価格」が70万円(税込み)未満』の場合に『1作品あたり16,500円(税込み)』というどんぶり勘定になってる。印税方式ではないのは、契約手続きとかの面倒さを避けるためかな。一度送金すれば済む方がお互い楽だろう。
ライセンシーはそこまで負担ではないと感じる。頒布価格×部数が20万円ちょうどのもっとも効率の悪いケースでライセンシーが約8%、70万ギリギリだと3%を割る。同人業界でこの規模になると原価率はだだ下がりなので、それくらいとられても赤字転落と言うことはないだろう。それで生計立ててるとかなら困る人も出てくるだろうけど、TRPG関連の二次創作でそんな人は多分居ない。

実例として具体的にどこからがSPLL対象になるかというと、フルカラー装丁の豪華版で1冊2000円、みたいなやり方をすると100部から引っかかることになる。
まあ、TRPGの二次創作同人誌で2000円超えるなんてのはほぼないし、パイがめっちゃ狭いので100部以上刷るなんてこともまずない。書籍形式でリプレイやら追加ルールでやってる人はほぼほぼ影響ないと思われる。

気をつけないと行けないのは、とら、メロン、DLsite.com、KDPとかでダウンロード販売する場合かな。まあ、今現在ダウンロード販売するような大手は、既存システムの二次創作じゃなくてオリジナルシステムでやってるところだから無関係だし、多分事務局側も対象作品が出るとは考えてない。

対象になるとしたら、単価高めのグッズ類かな。例えば、塗装済みメタルフィギュアとかは単価も高いので、特定システムのモンスターセットみたいなものはSPLL必須ということになりそうな気がする。まあ、こういう性質のものは素直にライセンシー払うべきだろう、と思う。

ちなみに、総売上が70万を超えるSPLL以上の場合は個別に権利者とライセンス締結しましょう、という話になると思われる。TRPG業界って狭いしユーザーとの距離も近いので、そこまで行くなら公式に採用してもらえということですな。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2021年10月14日 20時51分 (#4132420)

    禁止行為に「公序良俗に反する表現を行うこと」というどうにでも恣意的に運用できる一文が存在すること、だそうですが。
    社長が真っ黒なKADOKAWAが噛んでるだけに、「安心して二次創作活動を楽しんでいただける環境をご用意するためのもの」という掲げられた理念には程遠いものと言わざるを得ません。

    • by Anonymous Coward

      昔から使われてる言い回しなんで安直に使われてるよね。公序良俗は法律用語なのに
      そもそも表現に対して想定された用語じゃないから「公序良俗に反する表現」なんて使い方してる時点で
      真の意味でのガイドライン(基準を設けることで積極的な活用を促す)としてはやる気は0といっていい。
      多分自己防衛的な意味(トラブルがあってもガイドラインを盾に逃げる)のもんだなこれ。

      #公序良俗に反する行為にしとけと

    • by Anonymous Coward

      >Q.公序良俗に反する表現を行うことがガイドラインにおける禁止行為の一つでありますが、
      >年齢制限を掛け未成年者の目に触れない様にした上で、
      >ホラー表現として残虐的・性的なものを含むシナリオ及びイラストの販売を行ってもよいでしょうか?

      エロ・グロに関してはFAQにありますね。

  • by Anonymous Coward on 2021年10月14日 22時07分 (#4132463)

    この名称を使っているということはSNE主導なのかな?

  • by Anonymous Coward on 2021年10月15日 14時57分 (#4132828)

    FAQ覗いたら項目掲載の同日訂正で項目無効ってのが既に複数あって、事務局の運営には一抹の不安がよぎる。
    掲載ページや問い合わせ先のドメインがアークライトなのでおそらく事務局の実務はアークライトがやってるのだろうけど、ちゃんと他社と足並み揃えて続けていけるのかな?

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