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日記

aruto250の日記: 「のりなよ」という漫画 9

日記 by aruto250

自転車が今みたいなブームになる少し前、MTBでクロスカントリーをやっている知人に聞いた話なのだけど、山中のクローズドでないコースでは、しばしば自動二輪のオフ車に出くわすのだという。オフ車は激坂の常として、スロットルを開けて土をはね飛ばし轍を掘り返しながら登っていくのだが、そんなとき知人やその仲間の自転車乗りは、腕を組んで道の両脇に立ち、怒りと殺意を込めた視線でオフ車乗りを睨み付け続けて、オフ車が走り去るか引き返すまでプレッシャーをかけ続け、絶対に休憩なんかさせないのだそうだ。山の中のバイクは道を荒らす敵だから死ねばいいと思っていると、楽しそうに語っていた。

自分はバイク乗りではあるけれど、子供の頃に父親に連れられて何度も山登りをし、山道を荒らすことへの禁忌をしっかり教えられたせいか、恥ずかしげもなく道を削るオフ車の走り方は正視に堪えないくらいではある。けれどそれでも、この知人から聞いたエピソードの、バイクへの敵意とかそういう次元ではないあれこれが、自転車乗りの類型として自分の中にずっと留まっている。

いやKindleで「のりりん」の1、2巻が無料だったので読んだんだけど、あれは本当に布教漫画だよなあ。「自転車乗り界隈には色々思うことはあるだろうけど、一度乗ってみなよ世界が変わるから」という導入とメカに関する蘊蓄で、実際あの漫画を読んで自転車に乗り始めた人もいるだろうと思う。そして、一度中に入ってしまえば、自転車乗りの世界が居心地よく感じる人もいるだろうなと。特異な世界に抵抗を感じていた人ほど好きになるかも知れない。自分だって、仲間に入れてもらえさえすれば、嬉々として山中のオフ車を睨み付けるだろうしな。

とりあえず、のりりんは続刊も買ってみようと思う。自分も元々は自転車は嫌いじゃなかったのだし、きっと楽しめるだろう。
(2018年08月23日 8時25分)

追記
結局Kindleで全巻購入して読んだ。いや結構面白かった。主人公の謎のモテ具合はもはや作者の側も投げやりになっている感がしなくもなかったのと、終盤はやや駆け足で畳んだ気配がなきにしもあらずだったのは少し残念だったけれど、きれいに終わってひと安心。
しかしレースに出場するときのチーム名が「チームKANPAI」という、社会人サークルにありがちすぎる(そして個人的に嫌いな)ノリで笑ってしまった。そうなんだよなあ。こういう、平均より上の連中の余裕、みたいなものが、そして趣味の本体以外の「飲ミニケーション」がたっぷり付属してくるところが嫌いだったのだ。

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  • 鬼頭氏の自転車マンガっていうと、確か、
    自転車嫌いな人間を無理矢理自転車に乗せるために、
    他人の物を勝手にトラックの荷台に投げ込んだりするマンガだよね?

    と思って無料の1巻を読んでみたがそれだった。

    まあ、実際は投げ込んでおらず、ただ騙しただけって話だけど、
    自転車乗り慣れない人間がトラックに気をとられたまま夜の車道を走らされる。
    ってのはわりとバカにならない危険行為なんじゃ……。

    フィクションだからいいじゃん、と言ってしまえばそこまでなのだけど、
    自分の趣味を強要するために他人を騙して危険に追いやって笑っている登場人物に、
    激しい嫌悪感を感じたので、そこから先を読むことはありませんでした。

    自分は『これはダメだろ』と思ってたんですが。マンガの評判は悪くなかった感じで、
    『自転車乗り』ってのがこれを是とするなら、
    自分は『自転車乗り』を唾棄すべき対象としか見れないし、
    許容することもわかり合えることもないな、とか、
    当時、自転車乗りへの偏見を深くしていたものです。

    実際んとこ、自転車乗りの人たちはどう思ったんでしょうかね。

  • by Anonymous Coward on 2018年08月23日 11時48分 (#3466905)

    その自転車乗りもどこか他所では死ねばいいと思われてるんでしょうなぁ。

    • 彼らの内輪のネタを私が勝手に晒しているだけなので、知人とその仲間が非難される筋合いではないでしょう。
      ただ、その話をする知人は楽しげというよりむしろ誇らしげで、コミュニティの正義と合一した人間の恍惚と言うか、所属と承認と正義の欲求が満たされた人間の充実感、みたいなものなんだろうかなあと、そこのところが衝撃だったことを覚えています。まあ自転車乗りに限らず人間として自然なありようなんでしょうけれど。

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    • >山中のクローズドでないコース
      クロスカントリーのオープンなコース?というと自前のコース以外では登山道や林道の一部とか。
      MTBブームの頃は山を荒らすと山の民や林業の方ににくまれていたりしてましたね。シングルトラックとか言って奥まで入っていくし。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      自転車趣味は、以前にもまして、ひでえ世界になったよ。
      まあ昔から悪い意味でイカれた奴が少なくない世界ではあったが
      少数だから目立たずに済んでいただけ。

      下着同然の薄汚いナリで集団でコンビニ占拠したり、
      公道通行車両の一員であることを意識することなく
      交通弱者権力振りかざすような奴らがこうまで増えるとねえ。

      十年前までは自転車が好きだって公言できたけど、今は言えんわ。同一視されたくない。

  • by Anonymous Coward on 2018年08月23日 12時45分 (#3466924)

    「鬼頭莫宏の作品ですが、少女がバラバラになったりしません(今のところ)」
    というPOPが立っていて笑った。特に(今のところ)というところ。

    • by aruto250 (21874) on 2018年08月23日 18時24分 (#3467133) 日記

      連載されているときは、私もいつヒロインが事故に遭うのだろうと考えていましたが、何事もなく完結したようで安心しました。00年代のサディズムブームと言うか、殊更に露悪的ならぬ露残酷的な描写や展開のブームですっかり警戒心を植え付けられてしまいましたね。

      しかし「のりりん」とか「1518!」とか、サディズムの性向がある漫画家による、まるで人が変わったかのような作品は、なかなか安心できないところがありますねえ。残酷描写が好きな人ほどほのぼの描写も上手そうなところがまた怖いという…。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2018年08月23日 19時54分 (#3467216)

    > 、腕を組んで道の両脇に立ち、怒りと殺意を込めた視線でオフ車乗りを睨み付け続けて、オフ車が走り去るか引き返すまでプレッシャーをかけ続け、絶対に休憩なんかさせないのだそうだ

    たぶんバイク側は「あのチャリンカス何やってんだ?」くらいにしか思ってないよ
    バイク乗りは基本チャリンカスを見下してるうえに、さらに直接何も言えず見てるだけのチキンなんてだっせえwwwって感じでしょう

    • by Anonymous Coward

      2輪乗りは総じて4輪をとろいくせに図体ばっかりでかいと見下してるし
      SS乗りはアメリカンを珍走と見下してるし
      オフ車乗りはSSを「砂利道でやろうぜ舗装路番長www」と見下してる

      結論:オフ車最強

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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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