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宇宙

宇宙磁場の起源解明へ一歩前進

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、

国立天文台などの研究チームは、宇宙に存在する磁場の起源が宇宙初期の密度ムラにあるとする研究成果を発表、科学誌Scienceに掲載予定です。(Scienceオンライン版研究概要)

宇宙には様々なスケールで磁場が観測されています。例えばブラックホール若い星から放出されるジェットは、それらの天体の周囲に存在する磁力線がねじられることによって生じていると考えられているのです。しかし、これら宇宙に存在する磁場の起源については謎のままでした。

研究グループは、宇宙が誕生した直後に存在していた密度ゆらぎに注目し、そのなかで陽子や電子・光子がどのように運動するのかを数値計算によって調べました。そしてそこで生成される磁場が、現在の宇宙磁場の起源として十分な強さを持つことが明らかになったのです。

磁場というと磁石や地磁気が思い浮かびますが、星や惑星の誕生にも大きな影響をもっている磁場の起源について大きな手がかりが得られたという今回の発表は、私たち人間の存在にも深く関わる研究成果として興味深いものです。

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宇宙

7/4、Deep Impact探査機による彗星突入探査

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
来る7月4日、NASAが打ち上げた彗星探査機 Deep Impact から放出された衝突機が、テンペル第1彗星に衝突します。これまで天体からの電磁波などを受けるだけだった天文学ですが、この探査は史上初の能動探査といえます。(国立天文台の解説ページ
この探査は、彗星に370kgの衝突機を衝突させ、そこで起きる様子を観測しようとするものです。彗星は長い間太陽のまわりを回ることで核の中の氷が蒸発し塵の殻をまとうと考えられます。この殻を衝突機によって壊し、その内側のフレッシュな彗星核を観測しようとしているわけです。彗星は惑星が形成された時の物質がそのまま凍りついたものと考えられており、太陽系形成時の貴重な情報が得られる可能性もあります。
この様子は探査機から至近距離で観測されるほか、すばる望遠鏡をはじめとするハワイの望遠鏡群、さらに世界各地の望遠鏡群でも観測される予定です。衝突は日本時間14時52分に予定されており、日本からは衝突の瞬間を観測することはできません。しかし衝突によって殻に穴が開けば、そこから噴出したガスなどにより彗星が明るくなる可能性も指摘されています。衝突機の衝突前からhttp://hubblesite.org/newscenter/newsdesk/archive/releases/2005/16/>急激に増光したことが観測されるなど、彗星はまだまだわからないことが多くありますが、今回の観測でまた彗星に関する様々な知見が得られることでしょう。
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ニュース

50光年先に「スーパー地球」発見される

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
1995年の最初の太陽系外惑星発見から10年足らず、現在までに123個の系外惑星が見つかっていますが、それに加わる新たな惑星が発見されました。(space.com の記事)
ヨーロッパ南天天文台の観測所で発見されたこの惑星は、さいだん座μ星を回る二つ目の惑星ですが、その質量はこれまでに発見された惑星の内でもっとも軽く、地球の14倍(天王星程度)"しか"ありません。これまでに見つかった惑星はほとんどが木星(質量は地球の約300倍)サイズのガス惑星であったことを考えると、新たに発見された惑星は非常に軽い星であることがうかがえます。この程度の質量の場合は固体惑星である可能性もあるということで、初の地球型惑星の発見ということになる可能性もあります。
これまで太陽系とは似ても似つかない異形の惑星が多く発見されてきた太陽系外惑星ですが、観測技術の進歩によってより小さな惑星まで発見できるようになったようです。宇宙のお隣さんが見つかる日は、いつになるでしょうか。
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ニュース

地球に超大接近していた小惑星

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
多数の彗星の発見で有名になった地球接近小惑星探査プロジェクト"LINEAR"ですが、そこで発見された小惑星が、2004年3月31日に地球中心から1万3000km(地球表面から約7000km)のところを通過していたことが判明したそうです。(小惑星電子回報MPEC)(さじアストロパークのニュース
それによると、この小惑星2004 FU162は、LINEARプロジェクトにより3月31日に発見されたものの、地球に大接近していたために見かけの速度が速く、発見が報告されたときにはすでに観測できない位置にあったそうです。わずか44分の観測しかできなかったために軌道を求めるのはかなり困難と思われますが、計算によると地球表面からわずか7000kmのところを通過していたようです。
この小惑星の明るさから求めた大きさは8m程度と見積もられていて、この大きさであれば仮に地球に衝突したとしても大気中で燃え尽きるようです。LINEARの他にもNEATプロジェクト日本スペースガード協会のBATTeRSなどがありますが、監視の目を潜り抜けて地球にやってくる小惑星はまだまだありそうです。
766122 submission
宇宙

6月8日、金星の太陽面通過を見よう

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
6月8日に、日本から観測できるものとしては130年ぶり、世界的にも122年ぶりとなる金星の太陽面通過が起こります。日食中継でおなじみの LIVE! UNIVERSEでは、今回もLIVE! VENUS 2004として中継が予定されていますし、各地の科学館やプラネタリウムでも関連イベントが行われる予定です。
前回の太陽面通過の時には、太陽-地球間の距離を求めるために世界的な観測キャンペーンが展開され、横浜神戸長崎には海外からの観測隊が遠征してきたそうです。金星までの距離がレーダーで測られるようになった今では科学的な価値はあまりありませんが、珍しい天文イベントですし、目をいためないように安全な観察方法に従って、太陽系の大きさを感じてみるのも良いかもしれません。
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宇宙

すばる望遠鏡、多波長深宇宙サーベイデータを公開

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
国立天文台は、ハワイのすばる望遠鏡とヨーロッパのX線観測衛星 XMM-Newton、アメリカの電波天文台 VLA によって行われた広域深宇宙サーベイ "Subaru/XMM-Newton Deep Survey (SXDS)"で取得されたデータを公開した。(国立天文台ニュースリリース
リリースによると、SXDSはこれまでに行われたどの深宇宙サーベイよりも広い領域をカバーしており、その領域に含まれる100万個の銀河について電波、可視光、X線で見たいろいろな姿を捉えることができたそうだ。これによって、私たちの住む銀河系を始めとする多くの銀河の形成と進化についての膨大な情報を情報を得ることができるという。
またこの種のデータ公開は、天文学の分野で「仮想天文台」と呼ばれる巨大なデータベースの構築にも繋がるものである。仮想天文台では、データベースに蓄積されたデータを「あたかも自分が観測したかのように」引き出して研究者が使うことができるほか、最先端のデータを用いた教育にも活用が期待されている。次々と明らかにされる宇宙の姿、これを少しでも身近に感じられる機会があることは、天文学者以外の人間にとっても興味をそそられるものだろう。
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宇宙

彗星が太陽観測衛星の視野を通過中

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
スラッシュドットでも2つの彗星を同じに観測しようと以前話題になったが、3月に発見されたブラッドフィールド彗星も明るくなることが予想されており、この春は明るい3彗星の競演が相次いで見られることが期待される。そして一足先にブラッドフィールド彗星が、アメリカの太陽観測衛星SOHOのカメラを通して観測好機を向かえている。→リアルタイム画像
SOHOの視野を通りすぎる彗星はこれまでにも多くあり、サングレーザーとも呼ばれる。猛烈に明るい太陽にマスクをかけてまわりのガスを撮影するカメラ LASCO/C3 の視野を通りすぎていく様子は、アニメーションGIFMPEG 等の動画で見られる。太陽から遠ざかりつつあるこの彗星は、今週末には、先に発見されていたLINEAR彗星と一緒に明け方の東の低空に姿をあらわすようだ。東の空がひらけた場所に出かけて、彗星ウォッチングでもしてみませんか?
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宇宙

M78の隣に新星雲誕生

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
オリオン座のM78星雲といえばウルトラマンの故郷として有名だが、この星雲の隣りに新しく輝き始めた星雲が見つかった、と国立天文台ニュースが伝えている。新星雲の画像は名寄市立木原天文台がとらえている。
発見したのはアメリカのアマチュア天文家で、使っていたのは口径7.6センチととても小さな望遠鏡だったという。この位置には赤外線衛星IRASの観測で見つかった非常に若い星が存在し、その星が急増光した可能性が考えられる。このような若い天体の変光はオリオン座FU型星で見られるが、星を取り巻く星雲が輝き出すことは珍しいという。アマチュアの小さな望遠鏡が、宇宙がまさに生きている、ということをとらえた格好の例であろう。星々の間の暗闇にこそ、活発な宇宙が潜んでいるのだ。
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宇宙

太陽系外惑星に酸素と炭素を発見

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
ここ数年で目覚しい進歩を遂げている太陽系外惑星の研究だが、今度はその惑星で酸素と炭素を検出した、という報告が astro-ph でなされた
現在見つかっている系外惑星は119個に及ぶ。この中で軌道の傾きによっては、惑星が主星の前を通りすぎる現象を観測することができるものもある。この観測法を「トランジット法」と呼ぶ。この方法を使うと、主星からの光が惑星大気で吸収されることから惑星の大気成分を調べることができる。
今回酸素と炭素が検出された惑星は、HD209458という星のまわりを3.5日で回っている、重い惑星である。これをハッブル宇宙望遠鏡を用いて観測したところ、惑星大気の酸素・炭素による吸収を検出したとのこと。またこれらの元素は、地表面から非常に高いところに分布していることもわかった。この惑星は中心星からの放射によって彗星のように尾を引いている、という研究もあり、太陽系とは全く違う姿を見せている。
太陽系外惑星のより詳しい姿が明らかになることは、我々の星・地球が宇宙でどんな存在なのかを教えてくれるかもしれない。
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宇宙

月面は天文台建設の適地か?

タレコミ by astro-m
astro-m 曰く、
空気のない月面に望遠鏡を作れば、地球上の望遠鏡より断然シャープな像が得られるに違いない。 ブッシュ大統領が宣言した「新宇宙計画」にあるような宇宙基地に、天文台を建設しようという案は昔からいろいろなところで提唱されている(CNNJAXANASA)。 この件について、詳細に議論する論文が astro-ph掲載された。
この論文では、「空気がないのは軌道上も同じであり、月面に建設するメリットはあるのか」という点を論じている。まとめると、地球低軌道よりも月面が適している点としては、磁場がない、残留大気がない、スペースデブリがない、熱環境が安定している、の4点であるそうだ。ただしこれらの点はラグランジュ点と比べるとそれほどメリットはないらしい。一方、すでに軌道上の観測衛星で姿勢制御技術は確立しており、今後の技術革新によって編隊飛行が実現すればLISAのような宇宙干渉計も可能になることから、望遠鏡を固定できる地面がある、という点はメリットにはならないという。もちろん、月面に資材を送る手間やお金の問題もある。
高山の上へ、軌道上へ、月へ、とよりよい観測サイトを探す天文学者たち。次世代の望遠鏡は我々にどんな宇宙を見せてくれるだろうか。
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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