astroの日記: 素人投資指南(1) 個人向け国債
思いつき連載講座を始めてみる。
個人向け国債。最近さかんに証券会社や銀行が宣伝している、国債の一種。
通常の国債より額面が小さく、途中での換金も可能、金利も変動するということから、
かなり個人に有利な要素が大きなこの商品。果たして、これは買ってもいいのだろうか。
結論から言えば、条件付で買い、だ。
素人的な考えでいえば、国債というのは国の借金だ。国債の残高がものすごい勢いで増えている現在、これ以上国が借金を重ねればいずれはデフォルト(債務不履行)になるかもしれない。
そういうリスクを背負っている。しかも日本の財務体質は日に日に悪化しており、かつては世界最高峰を誇った格付けも、かなり引き下げられている。
そんなときに、わざわざリスクをとらずとも、銀行や郵便局の定期貯金に預けておけば、ペイオフ解禁後でも1千万までは保護されるから大丈夫、と思っている人はいませんか?
実際に国債残高が数百兆円あるということは、誰かが数百兆円国に貸していることになるわけ。それは誰か?
国債を多く所持しているのは、銀行や生保などの金融機関がほとんどです。郵便貯金もものすごい額を保有している。
では、金融機関がその国債を買う原資はどこからくるのか?
ずばり、我々の預金なのです。
金融機関は、我々が預けた金を運用して利益を出し、その利益の中から我々に利息を支払っている。
その運用の内容は、企業や個人などに貸付をしたり、債券や株式に投資をしたりすることで行われている。
ですが、元本を割るわけには行かないから、あまりリスクをとらずに、安全な投信や債券を中心に運用する機関が多いのである。
その債券の代表格が、国債・公債だ。
金融機関が大量に国債を保有するのはこういう理由からなのだ。
さて、考えてみよう。我々の預けた預金は、最終的には国債に投資されている可能性が高いわけだ。
ということは、国債がもし万が一デフォルトを引き起こせば、我々の預金も吹っ飛ぶ可能性が高いといわざるを得ない。
ペイオフがあったところで、国債のデフォルトが発生するような状況で、機能するとはとても信じがたい。
(特定の金融機関だけが飛ぶのであれば救済も出来るだろうが、国債のデフォルトは、ほぼすべての金融機関が飛ぶと思われる)
ものすごく乱暴な言い方をすれば、我々が郵便貯金や銀行に預けているお金は、既に国が遠い過去に使い切ってしまってるのだ。
チャリンカーという言葉がある。ヤフーオークションで、現品がないものを出品し、その売上金で、過去に売ったものを仕入れて発送する、多重債務者モデルだ。いわゆる自転車操業というやつだ。
今、国がやっていることは、国家レベルの自転車操業であり、その自転車自体が、実は既に我々国民の私財なのだ。
ちょっと話がそれたが、結果的には、国債と預金に、リスクに差異はほとんどないということが分かる。
日本銀行の定期預金の利率を考えれば、個人向け国債は十分に検討価値のある商品であるといえる。
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