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EU

caretの日記: 離脱票を投じた者による後悔 "Regrexit" という己の一票に責任を持てない愚衆による許されざるべき大罪 15

日記 by caret

CNN.co.jpBuzzFeed Japan

ポピュリズムの体現だ。再投票を求める往生際の悪い残留派より、遙かにたちが悪い。「離脱票に投票したことを後悔している」。「どうせ残留だろうと思った」。「私は騙されていた」。ふざけるな。
国民投票の元凶であるキャメロン首相をはじめとする G7 首脳、Financial Times や The Economist など、エコノミストや経済メディアはイギリスが EU を離脱するデメリットを繰り返し主張してきた。
だが、愚衆は、そのような専門家の意見は「信用できない」と感情で決めつけ、感情論で大衆を煽る離脱派オピニオンリーダーの意見を支持し、離脱票を投じた。あるいは、投票権を棄権した。その結果、国民投票は離脱派の勝利に終わった。

イギリスは民主主義国家だ。法的拘束力がなくとも、国民投票によって示された意思は尊重されるべきであり、イギリスは速やかに EU からの脱退を進めなければならない。
だが、愚かしいことにこやつらは、民主主義における投票行為の重要さ、自らの一票の重さを正しく意識していなかった。

安保法案のころを思い出す。デモ行為を「正しい民主主義」と見なし、議会制民主主義を否定した国内諸団体、多数派の「強行採決」を阻止するため議事妨害を図った一部国内野党。
彼らも民主主義とはなんたるかを全く理解していなかった。自らに都合が悪い選挙は、正当なものではないと見做していた。それだけではなく、「戦争法案」や「徴兵制」など、レッテルを貼ることによって大衆の扇動を試みた。
右派は主張した:「国民はそのような感情論に騙されるほど愚かではない」と。だがそれは誤りである。イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票は、大衆の愚かさを世界に示した。アメリカ大統領選挙では、ますますトランプ氏が有利となるだろう。

大阪市特別区設置住民投票を思い出す。僅差で否決され、あとになって「投票に行けばよかった」など勝手に悔いた愚かな若者たち。愚衆は本当に無責任だ。一票の重みを全くもって理解していないようである。

イギリスは終わりの始まりにいる。残留派が優勢だったロンドンでさえ独立運動が起こるような事態だ。スコットランドや北アイルランドをそのままとどめるのは難しいだろう。残留を望む者は、アイルランドのパスポートを求めたりして EU へとどまる道を模索している。イギリス国民の結束は完全に分断された。だが、それは民主主義の結果だ。
どのようなことがあれ、イギリスにとどまるイギリス国民は、選択の代償を払わなければならない。

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  • by miyuri (33181) on 2016年06月26日 20時25分 (#3036556) 日記

    政治に興味が無いのに投票している人々。

    • 関心の方が適切だったかも。

      #良い感じに解釈していただきたく

      親コメント
      • by ogino (1668) on 2016年06月26日 21時21分 (#3036583) 日記

        たとえば自民党支持と言っていても、政策には無関心というほうが多そうです。だから安心して公約違反ができるわけで。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

           いつぞやの選挙で(自民党にお仕置き感覚で)民主党に投票して政権をとらせる人よりはマシ。
          上向き始めた景気はつぶすわ、外国に攻めてくる隙を作るわ、原発の緊急作業を邪魔するわ、中東での平和工作をやめさせてISの誕生を支援するわ、刑法第二編第三章が適用されそうな政策に熱中するわと、ろくな結果になりませんでしたね。

           ちなみに、刑法第二編第三章の件は竹島が武力占領されているので、いつでも摘発は可能。その時には準テロ団体(武器を楽器と称して隠し持っているところもかな)や某国の軍属候補生による犯罪(俗にいう○○特権というやつですね)の摘発もやられそうな雰囲気。民主党とそのゆかいな仲間達のおかげで、世論がそういう方向に向いているのも好都合だし。

      • by Anonymous Coward

        SEALDs「お、おぅ」

  • 余所には余所の事情があるので,
    イギリスがEUから離脱しようがアメリカでトランプ氏が大統領に選出されようが
    一向に構わないのですが,日本と同様に「こうなるとは思わなかった」という
    無責任層が一定いるのはまあ,民主主義の限界だし,面白いとこかと。
    もっとも,当の首相が「こうなるとは思わなかった」というのは情けない限りですが。
    それこそ政治家としての覚悟は足りないし,内政の把握がおろそかだったとしか。
    しかも,決断から逃げだそうとしてるし。
  • by Anonymous CodeRed (26003) on 2016年06月27日 10時16分 (#3036785) 日記
    今回の国民投票で世代別のデータによると
    65歳以上では60%が離脱に投票したのに比べ
    18~24歳では実に75%が残留に投票しています。

    古き良き大英帝国の幻想に捕らわれた年寄りの愚かしい選択によって若者の
    未来が潰されるようなことにならなければ良いのですが
  • by Anonymous Coward on 2016年06月26日 18時56分 (#3036513)

    今更エーリッヒ・フロムかよって話ですけどね

    主権者たる国民は自由も権利もあるけれども
    国家からの自由、責任からの自由を行使する権利は制限しなければ

    ドイツ憲法みたいに「戦う民主主義」を書いとけば良かったのに

    • by Anonymous Coward

      ドイツ憲法みたいに「戦う民主主義」を書いとけば良かったのに

      英国には成典憲法はない。
      何の文書のどの部分が憲法扱いされるかは、時代による。

  • by Anonymous Coward on 2016年06月27日 9時39分 (#3036775)

    「与党が2/3で憲法改正発議しても、国民投票がある。お前ら国民を信用しないのか」

    実際に国民投票したら、改正賛成が僅差で上回ってしまった。

    「まさかあんな憲法改正案が通るとは思わなかった」

  • by Anonymous Coward on 2016年06月28日 3時23分 (#3037192)

    一般論ですが、道義、常識に反することであれば、多数意見であっても無効です。また、議会に
    おいては、違憲であること、上位法に反すること、もしくはそれらの可能性が高いことを、多数
    派であるからといって下位法によって法制化することは本来は無理です。議会制民主主義という
    のは、必ずしも多数決が絶対ではなく、法と良識が優先される場面がままあります。

    この観点から見て、私は、この日記に書かれていることは、多数決絶対主義ともとれるような極
    論のように思えます。

    • 一般論ですが、道義、常識に反することであれば、多数意見であっても無効です。

      ふつうはそれを、「公序良俗に反する」といいます。さて、「道義」「常識」を誰が判断するのですか? あなたがそうおもったから無効?

      裁判になれば、裁判官が判断するでしょう。裁判官は、世間の動向を見て判断するでしょう。

      たとえば、その昔「チャタレー夫人の恋人」という小説が猥褻であるとして裁判になりました。当時はそう思われたのでしょう。いまでは、もっと露骨な小説、映画、ビデオ、漫画、アニメ等が流通しています。常識が変わったのです。

      結局のところ、「常識」は多数派の考えに他なりません。ただし、「議会の多数派」が「国民の多数派」の意見を反映しているとは限らない。それだけです。

      違憲であること、上位法に反すること、もしくはそれらの可能性が高いことを、多数派であるからといって下位法によって法制化することは本来は無理です。

      違憲立法ですね。内閣法制局がチェックして整合性を取るはずです。最高裁判所には違憲立法審査権があるそうですが、行使された例を知りません。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      安保法制は違憲じゃないから。裁判所が違憲判決を下して確定しない限り違憲とはならない。

      • えっ、安保法制は「違憲」ですよ。もちろん、同じ理由で日米安保条約も「違憲」、自衛隊も「違憲」です。安保法制反対派は徹底が足りない。

        そもそも、米軍に基地を提供している時点で、アメリカの戦争に協力しているのです。米軍基地があるのなら、アメリカの敵に攻撃されても文句は言えない。いままでは、アメリカの敵にその能力と意思がなかっただけです。

        自衛隊を合憲にしたのは、当時の政府による恣意的な「憲法解釈の変更」です。反対派はなぜこれを指摘しないのでしょうか。

        よって、自衛隊が存在し米軍基地が存在する現状を否定せず、かつ憲法解釈の変更を認めないのであれば、安保法制反対派こそ改憲を主張すべきなのです。
        親コメント
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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