cyber205の日記: EG制御基礎データ収集
ダッシュボードまわりをひととおりバラしてECUを取り出し、プローブをあててデータ収集。
やっぱ、H8マイコンを直結ってわけにはいかんわな。
[吸気管圧力センサ]
電源として安定化した5Vの電源を特別に用意して動かしている。
センサ出力はエンジン停止時には出力電圧が3.65V(圧力ゼロ(=大気圧))、
アイドリング時に1.5Vといったところ。(圧力はだいたい-0.6kg/cm^2)
テスターをあててチェックしてみたのだが、エンジンの運転状態によって
圧力センサの値もめまぐるしく変化するのが面白い。
このテのエンジンは、D(圧力)ジェトロ方式の燃料噴射制御だから、
流入空気量をきっちり測るエアフローメータは使わない。
きっちり流入空気量を測定するわけではないので、制御の正確さは
エアフローメータを使ったL(流量)ジェトロに及ばない。
しかし、圧力センサ搭載ってことは、バキュームメータを積んでるわけで、
この値は是非ともモニタしたいデータではある。
[温度センサ]
ちょっと暖気した状態で0.75V
…いろいろ実験してみたいけれど、とりあえず電圧測定まで。
いろいろ走りながらデータを詰めていかないと…。
白金測温抵抗体は使ってないだろうし、温度センサICも使ってるとは思えない。
というわけで古典的なサーミスタをセンサに使っているとしか思えないが、
そいつのB特性やリニアライズの状態はいまだ不明。
校正用に温度計が欲しいかも。(アルコール式のは園芸屋に売ってるな)
[酸素センサ]
0.25V…?
センサそのもののインピーダンスがひじょうに高いみたい。
もともと、こいつは酸素濃度の差を利用して発電する1セルの電池みたいなもん。
ジルコニウムを主体にしているが、それに白金触媒を組み合わせて、
理論空燃比付近の感度を増感してあるタイプだ。
しかしこれ、あたためないと無酸素状態にしても発電しないし、
だんだん劣化していくので古いクルマではなかなか「元気が出ない」らしい(笑
外国の環境基準(欧州とかかな)には、始動直後の排ガスでも
ちゃんと制御して触媒を働かせ、クリーンにして排気する必要が
あったりするので、最近は電気ヒーターを内蔵して
排気管が冷えていてもきっちりセンサを動かすタイプが出てるのだとか。
しかし、「エンジンで燃焼した後の排ガスをあてて発電する電池」なんて、
よく考え付くものだなと、感心するね。
このクルマは、既に中古で買って8万km走ってるのでセンサの元気さははどうかな。
とにかく、ガンガンアクセルを煽ってガソリン吹かせて、排気を
酸素不足に追い込んでみたところ、なんかちょろっと発電してるのはわかった。
だが、手元のテスターではきちんと測定できない。
内部抵抗の低くなるアナログテスターの測定レンジでは、
こういった、微妙なデバイスの性能測定を行うのは難しいのだろう。
# 測定するには、OPアンプでボルテージフォロワを組んでテスターで…とか(笑
[クランク角センサ]
平均0.7V、詳しい変動状態は測定できず。ラインは2本で片方は
変化が認められないが。もう片方は派手にパルスが出てるらしい。
おそらく、接続状態から考えて0.7Vあたりが電源電圧であろうと思われる。
パルス状電圧の存在は確認したが、ちょっと電圧に納得がいかん…。
TTLレベルとしても低すぎるような気がするんだが。
あ、クランク角センサって書いたけど、実際にこのセンサがあるのは、
ディストリビュータの中だったりするので今のうちに書いておく。
正確には、出力を取り出すクランクシャフト軸の半分の速さで回転する、
カムシャフト軸の回転位置を測定してECUに送っている。
[スピードセンサ]
メータパネルからひっぱってきているらしい。
スピードメータユニットから怪しい電気配線が見えたのでチェックしてみたら、
これがパルス発生装置になっているようだ。中を開けてみると、
磁石に接近して取り付けられたガラス管と、内部に封入された接点…。
うわぉ、これはアレだ、リードスイッチじゃん。いい部品使ってるなぁ。
やはり、半導体センサより安くて信頼性も高かったのかしらん。
# リードスイッチは「作った会社は倒産する」と言われるほど
# 優れた耐久性、寿命を持った機械式スイッチ。
--- ---
というわけで、思ったよりきちんと信号の確認できないものが多く、
ちゃんと取り込めるのか結構心配なのが幾つも発見された。
手持ちのテスターとパルスカウンタ(とは名ばかりのタコメータの残骸)では、
測定で取れるデータの質にも限度がある。
パルス出力が多かったから、LEDの電圧チェッカも用意すれば良かったかな。
Webをめぐってみると、他の人はハンディオシロで測定やってるらしい。
機材があるのはうらやましいね(^^;
確かに、近所の工業技術試験所とかでオシロを借りられなくもないんだけど。
やはり幾つかのセンサ信号にはプリアンプが必要っぽい。
バイポーラオペアンプの4558とかならうちにもストックがあるが、
こいつは基本的に正負両方の電源が必要だったはず。
やはり、単電源で、レイルツーレイルとかの特殊な奴が要るのかな。
これに対し、ECUからの出力については、基本的にディジタルなスイッチング出力で、
電圧スイング幅も電源電圧いっぱいに振れるので取り込みがラクっぽい感じだ。
[燃料ポンプ制御信号]
燃料ポンプ。当然ながらON/OFFのみの制御になる。
基本的に、端子の電圧が0VになってたらON、わかりやすい。
[インジェクタ開弁信号]
燃料噴射信号。4気筒エンジンだけど、2気筒同時噴射なので、
噴射制御信号は2系統しかない。噴射時間はそのまま燃料消費量に比例する。
燃費情報を取得するなら、ここからのデータ取得は必須。
これも、電圧が0Vになってたら噴射中。
手持ちのタコメータ入力につないで信号をモニタしてみたら、
エンジン回転の上昇に合わせて針が上昇していき、噴射回数が増えているのが確認できた。
もっとも、エンジンの回転速度が上がると、処理が間に合わなくなるケースもあるようで、
ホンダ車なんかだと高回転になったら処理を間引いて噴射してるケースもあるそうだ。
しかし、この噴射タイミングの善し悪しも、結構燃費に影響するので馬鹿にはできない。
なお、アクセルを離して回転を下げるタイミングでは、接続したタコの針が
一気に下まで落ち、その後アイドリング寸前で噴射が戻るところから、
燃料カットの動作が行われているのが見えた。
これまでは実際に見たことが無かったのだが、ちゃんと燃料カットしてるのね。
まさにその現場を見られるとは…感動だ(w
# メーカーの発表する燃費が驚異的なのは
# この、燃料カットの使い方が上手いからというのが大きな理由だとか。
[点火信号]
スパークプラグに電力を供給する点火コイルへの信号。
自動車で一般的な4ストローク1サイクルのエンジンでは
エンジン回転が2回転する間に1回の点火が行われる。
このエンジンは4気筒なのでその4倍、つまり、
エンジン回転数の2倍の周波数で点火信号が出力される。
基本は、まず回路を閉じてONにしてコイルに充電、その後OFFにして開いた
瞬間に高圧電流を発生させる、いわゆるフライバックコンバータ。
1次コイルで12Vからフライバックさせて発生させた数百ボルトの高圧を、さらに
巻数の凄い2次コイルに誘導させて数千ボルトの点火信号を作る。
要するに物理の実験で使う、バチバチ火花が出る誘導コイルみたいなもん。
単なるタコメータならこの信号をちょっと抵抗をつないで一部を拾って、
過電圧をダイオードクランプで逃した後、カウンタで分周して計測すればカタが付く。
だが、今回は点火進角の状態とかも見てみたいので、ここからのデータと
クランク角センサの情報を両方取り込んで見てみたいと思う。
EG制御基礎データ収集 More ログイン