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500306 journal

cyber205の日記: 違法電波ってどこまでわかるもんなのだろう 2

日記 by cyber205

総務省は違法な電波を監視しているそうだが
正直、違法に電波が出てるのって、どこまでわかるもんなのだろうね。

世の中には、通信以外の自然界のノイズ、また、電波を出そうとしているわけではなくても送信されてしまう、
人為的に発生したノイズ(例えば電源ユニットのスイッチングノイズとか)がたくさん飛び交っているわけだし、
指向性の高いビームアンテナで電波の出る方向を絞ってしまうと、アンテナが向いていない方向からの傍受は難しい。

最近の無線技術が可能にした、デジタル技術と暗号化を組み合わせたスペクトラム拡散通信を使えば、
逆拡散のためのキー情報をあらかじめ持っていない限り、捕まえることのできるとかっかりは物凄く小さいし、
キーが分かっても正確にタイミングを取りながら逆拡散処理をデジタル信号処理を駆使して行うことが要求される。
大半の情報はノイズフロアの下に埋もれているように見えるだけで、通信の存在を発見するのは難しく、
CDMA-ONEがそうだったように帯域を薄く広く使うので同じバンドでもキーを変えておけば混信もしにくい。
(実際、GPSのスペクトラム拡散信号はノイズに偽装されている)

ということは、世の中には誰も知らない違法無線局が、実は結構あるのかもしれないぞ。
明確に中心周波数とはっきりしたピークのある電波を出しているなら、高性能なスペアナでも用意して
それにアンテナをつなげば探知できると思うが、SS通信ではそういう方法が通用しないのだから。

それに、少なくとも他国に潜入してる諜報部員が、
潜入した国の法律に則って免許を交付してもらい、その設備を使って他国へ機密情報を流すというのは
ちょっとありえないので、こういう連中も多分勝手に電波を飛ばしてるんだろうな。

日本にいたスパイとして有名なゾルゲは、木造家屋の中にアンテナを張ったりしてウラジオストク
ブィズバーデン局と通信してたのだという。指令を送るウラジオストクからのダウンリンクは強力だったので
改造の簡単な、安物のサンペン(3球ペントード)といわれるラジオを改造して40MHz~60MHzに対応させて受信、
アップリンクに使う送信機のほうは周波数6~7000キロサイクル、空中線出力は15キロワット程度の、
上海で無線担当のクラウゼンが買ってきたとゾルゲが書いている、恐らく米国製と思われるダルマ管を並列につないで作った
自作送信機が使われたそうだ。彼らは日本全国よく届くといわれる7MHz帯アマチュアバンドのちょっと下を使ってたんだな。
ただ、自動車で野外運用していた(+12Vで運用か?)とか、家庭用100V電源を800Vに昇圧していたとか、そのへんの記述が
ネットで収集した情報ではちょっと怪しいようだ。キロワット級の出力では商用電源の利用が必須だろうと思うけど、
そもそもダルマ管ってそんなに出力出せたっけ?という疑問もあるので、よくわからない。
15kWなんてハイパワー、普通のアマチュア局でも法的には出せないし、発振に必要な電力は明らかに送信される
空中戦出力電力よりでかいはずだから、相当な電力消費があったはず。このへんは要調査だな。

しかし、自作無線機が立派に国家の安全保障を脅かすことを知った日本では戦後、免許が下りてないのに世界とつながるべく
さっさと短波でオンエアしようとしたアマチュア無線家が、(はっきり言っちゃうとアンカバー[不法無線局]なわけだが)
ちょろっと電波を出したとたんに、スパイ活動を疑われて即座に警察に踏み込まれ、無線機は没収、こってりと油を絞られる
という結果になったのだとか。ま、こんな事件があったのだから当然かもしれないけど。
日本政府と米軍の両方で熱心にキツネ(不法局)狩りしてたのね。

--
表の記事を見ていて、パーソナル無線のことを思い出したのでちょっと検索してみたが、
あれも違法CB同様に、かなり無茶な改造してた連中がいたようだ。
地下チャンネルなんてものが存在してたなんて、初めて知ったよ。
地下7階~6階(889MHz-893MHz)がMCA方式移動体無線に、地下5階~地下2階(893MHz-901MHz)が携帯電話へ、
そして地下1階(901MHz-903MHz)が地域防災無線、その上の、本来パーソナル無線に開放された「平チャンネル(903MHz-905MHz)」
をはさんで今度は上の周波数、地上1階2階(905MHz-909MHz)があって、またMCA移動体通信の他チャンネルを妨害するという、
豪快(すげ~迷惑)な仕様の違法無線機になっていたらしい。こりゃ、問題になっただろうなぁ。

900MHz帯というほぼ1GHzに近い周波数にもかかわらず、このパーソナル無線には100Wクラスの巨大なパワーブースタが存在し、
それを使って大出力でプロパガンダしてたアホどもがいたというのだから…。(電子レンジ積んで走ってるようなもんだぞ)
こんなのフルパワーで稼動させたら、本当に凄いスプリアスで近接チャネルがもろに妨害くらったはず。
つか、防災無線の周波数帯へモロにぶつけて電波出すのはヤメレって感じなんですが。

それと、MCA無線って何だったかなと思ったのでこっちも調べてみたら、
MCA無線システムも、緊急通信用のシステムとして企業・地方公共団体・公共機関で結構採用されているって話が出てた。
本来はタクシー無線とかコンビニや宅配便ののロジスティクスに使われる業務用無線らしいのだけど、
地震が来ても基地局が死ななければ通信できるし、基地局は結構頑丈に作ってあるので実際に使われた実績もあるようだ。
PHSや携帯電話よりハイパワーなのでサービスエリアも広いのだとか。
確かに、近所の無線屋でMCA無線の看板は見たことがあるが、結構面白いインフラがあるんだな。タクシー無線とかの
業務用無線の帯域は、昔ながらの144MHz付近だと思ってたのだけど、(実はメタルギアに出てくる無線機もこの付近を使う)
こんな所にもセルラー方式の業務用無線が割り当てられていたわけだ。

一応、アマチュアバンドなら従事者なのでそれなりに知ってるけど、
他の部分はFM、AM、短波にTVなどの放送に使われているものを除くとあんまり知らないからなぁ…。

最近はミリ波領域も再編され、75GHz帯のように、アマチュアバンドだったものが、衛星からのリモートセンシング
(地球探査)や電波天文学(宇宙探査)のために元はアマチュアバンドだったものが、取られてしまって
消滅しているものもあるようだ。(といっても、このバンドはアマチュア用の「市販通信機」など無い世界だと思う)

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by ucha (10757) on 2007年03月07日 12時30分 (#1122031) 日記
    まぁ、他に影響が出ていないものは野放しでしょうね。
    実際にはこんな感じ [kanto-bt.go.jp]でやっているようです。
    --
    uchachaの日記 [hatena.ne.jp]
    • by cyber205 (4374) on 2007年03月07日 17時25分 (#1122186) ホームページ 日記
      なるほど、こんなものが使われているのですか。
      "DEtect Unlicensed RAdio Stations" = DURASって言うんですね。
      移動電波捕捉車は知ってましたが、固定式の監視装置については初めて知りました。

      100kHz~30MHzの長波、短波帯なんかは、波長が長くて小規模なシステムでは見つけにくいでしょうし、
      まっすぐ飛んで見通し内での通信が基本のVHFと違い、地上や海上からでも結構遠くまで飛ばせることから、
      潜水艦作戦や、諜報活動で使われる可能性もあるし、重要性があるので特に別システムにして監視しているのかな。

      このアンテナ [kanto-bt.go.jp]は、海軍関連のサイト [macsnavylinks.ca]で見つかる
      「ハフーダフ」High Frequency Detection Finder(HF-DF/Huff-Duff) [macsnavylinks.ca]のアンテナと同じものに見えます。

      元はドイツのUボートが他のボートと協調作戦行動を取る時に行う短波暗号通信を、
      英国の戦艦が傍受して潜水艦の位置を探るために装備したものだったとか。
      親コメント
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