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cyber205の日記: 高校生が作った核融合実験装置はFUSORと言うんだな 2

日記 by cyber205

先日取り上げた時は本当に核融合炉なのか怪しいと思っていたのだが、
その後テクノバーンに、もちっと詳しい説明があったのを発見した。
> Fusorは、静電相互作用によってイオンプラズマを閉じ込めて重水素の核融合反応を起こす。
> 1960年代になってからファンズワースがこの装置の基本原理を発明として公開(U.S. Patent 3,386,883)すると
> 多数の研究者によってこの装置からエネルギーを取り出すことはできないか研究が行われた。
> しかし、実用的に大量のエネルギーを取り出すことは困難だと判り、研究は断念された。
> 製品化されたFusorは現在では中性子を発生させる装置として研究所などで利用されているという。

ということは、間違いなく本物の核融合実験装置ではあるわけだ。
しかし、重水素同士の反応でなんで中性子が出るんだろうなぁ。重水素ってプロトンとニュートロンの組み合わせだから、
融合したらヘリウム4(α粒子)になって、中性子なんか出ないと思うのだけど。
もしかすると、そこまでもっていくのには温度が足らないのかもしれないな。
ヘリウム3+ニュートロン(中性子)ぐらいで反応が止まってしまうのか?

と、思ったら、D-D反応は250万度辺りから生じる自然界では最も低温で起きる反応なんだそうだ。
低温から始まる重水素核融合と高温になってやっと点火する水素核融合(p-p連鎖反応)の2つがあると…
なんか、以前に勉強した頃とだいぶ内容が変わっていて驚くなぁ。

以前は三重水素を使った核融合が一番低い温度から行えるので、
これが最初に実用化されると言われていたんじゃなかったかな。
と、思ったら、ちゃんと説明はあるらしい。低い温度というか、反応条件が緩やかなので使いやすいのか。
中性子がバンバン飛んで、多量の高レベル放射性廃棄物が生じるヤバげな反応らしいけど。

結局のところ、現状で最も成功している核融合炉は、やはり単純な重力式の封じ込めを行うタイプのようだ。
天文学者はそれを「恒星」という名前で呼ぶ。磁気で封じ込めるタイプはトカマク方式でもまだまだだな。
うちの近所で稼動してる重力式核融合炉は「太陽」っていう名前らしい。
近所とは言っても、あまり近いと危険なので、光の速度で8分かかる場所にあるんだけどね。

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  • ...まったく自信はないんですけど。

    e+p=nもそれなりに発生しているかもしれません。

    あと
    > 光で8分
    光分とかはやっぱり一般的ではないですよね...
    # 月までは何光秒だったな。

    ## 地獄(最寄りのブラックホール)までは何マイルだ?
    --
    M-FalconSky (暑いか寒い)
    • 「光分」で言うよりも、天文学者の人達は太陽と地球までの距離をまるごと
      「1天文単位(AU)」 [hatena.ne.jp]と定義して便利に使っているようですね。

      月までの距離は38万kmだそうなので、秒速30万kmのスピードで真空を駆け抜けるフォトンは、
      ざっと計算して1.266…秒(だいたい1.3秒)で地球から月まで到達すると考えられます。
      実際には、月までの距離そのものを光の速度から逆算して求めているはずですが。

      その昔、アポロ11号が月にレーザー反射鏡を置いて帰ってきた [mitsubishielectric.co.jp]のですが、
      あれのおかげで月までの距離は正確に測れるようになったと聞いたような気がします。

      アポロ宇宙船は月に行かなかったという連中には、月へレーザー撃ち込んで
      しっかり2.6秒後に反射したレーザーが返ってくるのを見せてやればいいのにと思いますよ。
      アポロ11号「静かの海」、アポロ14号「フラ・マウロ高地」、アポロ15号「ハドリー谷」と、
      月面までの距離を測定できるポイントは3箇所あるのだとか。
      今でも研究予算がついていて、より正確に距離を測定する実験が続いているそうで、
      確度はともかく、精度で言うならセンチメートル単位で測定することが可能みたいです。
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