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日記

dotkuwaの日記: 「長いものとしての約束」の放棄 3

日記 by dotkuwa

長いものには巻かれるべきなのかも知れないですが、
短いものに巻かれたら死にます。
今、長く見えても、投資フェーズが終わったら
鬼のように短くなることも多いのはまちがいありませんし、
それはクラウドでもオンプレでも、フロントでもバックオフィスでも
変わりません。
技術的進歩により短くなることもあれば、近い将来、わざと
短くすることで利益を得ようとする(うそぴょーーん的な)詐欺的
行為により、予定された短くなることが実現することも有ります。
 
長いものに巻かれると何が嬉しいかと言うと、
・コミュニケーションが取りやすくなる
事だと思います。
長いものの特有の「ことば」を話す事で、分かった気になる
だけで無く、実際に通じます。
 
問題は、
・その技術・製品の「長いものとしての約束」が放棄された
 場合、長いものに「うまく」乗っていればいるほど、
 訳が分からなくなる
点です。
「長いものとしての約束」の放棄とは、その「ことば」の
放棄で有り、
・その「ことば」で1段階抽象化した(その「ことば」を直接使って
 難しい概念を易しくした)
程度ですと、短くなっても別のことばに置き換える(システムを
移行する)ことは出来る、と思いますが、
・その「ことば」から発展させ、さらに1段階抽象化する
 (概念を合成する。
  その「ことば」の長さがずっと維持される事を当てにして、
  さらに「分かりやすい」ことばでシステムを記述する。)
と、「長いものとしての約束」の放棄の瞬間、
何が何だか分からなくなります。
 
さらに問題なのは、その様な状況に置かれた上級技術者やマネージャが
・『技術的な用語を使うな(短くなりうる用語を使うな)』と
 指示した上で、さらに酷く短くなりうることばを使うことを
 要求する。
ことです。技術的な用語を使うな!!という指示の本当の狙いは
・より「長いもの」に巻かれる(より長く短くならないだろうことば
 を使う)
のはずが、
・自分の推しのことばをつかえ(そのことばが1年程度で廃れる様なことば、
 フレームワークだったとしても)
になってしまうのです。
 
技術的な用語であっても、もう廃れっこ無いことばも有るでしょう。
(情報処理技術者試験で出てくる「古臭い」ことばはそれでしょう。)
しかし、非技術的な用語であっても、
(その上級技術者やマネージャのみが長さの後見になっていたり、
 新フレームワークとされても、それと同程度の長さの後見人しか
 居なかったりして)近い将来短くなる
ことばでは、短くなる技術的な用語と同じで、本来は忌避すべきです。
 
それを考えると、(汎用機)COBOLが嫌われている原因も
・技術的進歩による「長いものとしての約束」の放棄
だったのかもしれません。
(汎用機)COBOLは、
・(ライブラリなどを取り込み)動的に他に影響を与えたり、自らを
 省み変更する機能が無く、
・単なるファイル入出力であっても、(JCLなどの)外部の設定を
 受け入れるだけ、基本引数の入出力だけ
の言語でした。これで分かりやすくなるという約束でしたが、
だめだったのかも知れません。
(もちろん技術的な未熟さで、詐欺的な行為では無かったと、自分は信じます。)

なにか●数型の匂いがします。気のせい鴨知れませんが。。。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2020年06月15日 9時34分 (#3833465)

    分かりやすいことが良いこととは限らないのではないでしょうか。
    パーソナルコンピューターへの進出に失敗したせいかもしれませんね。

    • by dotkuwa (9387) on 2020年06月16日 20時33分 (#3834537) 日記

      難しい大きい問題では特に、「分かりやすくなる」という提案は
      100%詐欺でしょう。
      難しい大きい問題を解いているプログラムの作りについて
      あれこれ言っている人に限って、より分かりやすくする手立てを
      言いません。
      有ると言った人も、1年2年5年たっても、掌中の珠を一切見せて
      くれません。幾人もの人が言いましたが同じです。
      本当に無いのを勝手に有ると言ったせいですが、それにしても、
      それは、
      難しい大きい問題を解いている少数の人に対するヘイトに過ぎない
      と思います。
      「分かりやすいことが良いこととは限らない」と言うより、
      単により「分かりやすいこと」は無いのに有ると思い込んでいる
      だけだと思います。
      時限的に有る様に見せることは可能でしょうけれど、人間の世代交代
      や企業の栄枯盛衰が観測されうるタイムスパンでは、100%詐欺
      でしょう。
       
      あと、パーソナルコンピュータへのCOBOLの進出ですが、
      これは仮想記憶の利用方法の進歩についていけなくなった点も
      有るのでは無いかと思います。
      汎用機も仮想記憶を使っていますが(OSの名前に「V」が付く)
      汎用機の仮想記憶の使い方は、複数の実記憶の処理を切り替えるのに
      使っている程度だと思いますし、COBOLもそのモデルでうまく
      動く様になっていますが、
      パソコンの仮想記憶は、処理内でストリームやオブジェクトや
      リストやレコードやを
      実時間で作るために使い、それにより、1文字可変バイトの
      文字コードを扱える様になったり、DBの様に小さいレコードを
      集めて、柔軟性のある記憶を作ったりみたいに、
      次元の違う事をしたのだと思います。
      COBOLは仕方がないと思います。

      親コメント
      • by dotkuwa (9387) on 2020年06月22日 20時11分 (#3837990) 日記

        詐欺というのは、虚と実と織り交ぜて(正しい事を言い、その中に間違った
        事を混ぜ、信じた人に損をさせる)ことだと思いますが、
        違う科学を比喩的に持ち出して、より分かりやすいと主張する
        ことは、このフォーマットに合致します。
        #違う科学は似非科学より質が悪いです。
        例えば自然科学は、
        ・全宇宙で成立する
        ・ある種、対象の質を量として表現できる尺度を持ち、
        ・その尺度は計算が可能で、
        ・その計算は合成やらが可能
        という尺度が有ることが多いですが、
        コンピュータ科学では、その様な尺度は無いことが多いです。
        コンピュータ科学でのコード化は、無理やり全順序関係を作りはします
        が、本当に便宜的で、全宇宙どころか、隣の部署でも成立しないことも
        多々有ります。
         
        コンピュータ科学の領域の問題に、自然科学の手段を導入し、
        「より分かりやすくなる」と主張される場合、
        大抵、上記の(非常に都合のよい)尺度が有ると仮定します。
        実際にその尺度が何なのか、数え上げることすらせず、
        仮定します。
        (もちろん、なんで尺度が何なのか数え上げないかと言うと、
         根源的に、理論的にその様なものは無いからですが。。。)
        この主張は、まさに上記でいう所の「詐欺」です。
         
        フロントの分野で「分かりやすい」という主張をする場合、
        ・(多かれ少なかれ)分かりやすいが詐欺だという場面に出くわした
         であろう、年寄を排除し、
        ・分かるのに困難な言い回しをし、皆が分かりかけて来たとおもったら、
         「それは古い」とか1年単位で言い、
        ・そこまでした高い新陳代謝、早い世代進化のチャンスを得ながら、
         分かりやすいを***全く***提示しない、
        ことが普通です。
        短期間・狭範囲でしか成立しない
        「よい尺度(違う科学からの類推だが、出来の悪い比喩にしかならず、
        出来の悪い比喩は、質の悪い不和を生む。)」を理解するのに困難な
        言い回しでごまかす、
        のです。
         
        もちろんそれが、全国民全体の問題で、大まかな規則で良い場合、
        規則は分かりやすくし、なにか問題となったら法学者がなんとかする、
        というやり方も有り得ます。
        しかしプログラミングなどは、タコ壺内部の問題で、細かい規則が
        必要で、リーダーは他と協調しない(他の人が言ったことと違うこと
        を主張する。狙って違うことを主張する。)ので、
        このやり方は使えません。

        親コメント
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