dotkuwaの日記： 「分かり易い」と「直感的な」

ご家庭用の家電は、極力、
・「分かり易い」と「直感的な」
を旨としているはずです。そのために、
・機能が（プロ用機器やスマホと違い）少ない
事が必要になります。

この、
・「分かり易い」と「直感的な」
は、仕事の場では、揉め事の種になりがちです。
他人を左右するには最適の題材だからです。
　
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先日、ご家庭用L3スイッチ（1万円以下）を買ったのですが、
それは期せずして、家電とプロ用機器の中間的な、
・それなりに機能がある。（ルータとアクセスポイントがある）
・（ルータをアクセスポイントにするのに）とても、「分かり易い」
　とは言えない
ものでした。
なぜかと言うと、
・機能が（ご家庭用の家電と比べ）多いから
でした。

ところで、「分かり易い」ですが、本当に人によって異なります。
その理由は、
・数多ある（潜在的に存在しうる）機能の内、なにを公開するか
　（分かり易くするには、機能が少ない必要がある）
　逆に言うと、何を隠すか
が非常に多いからだと思います。（潜在的に存在しうる、隠しうる）
機能など、百や千では足りず、IPV6の全アドレス位、あるのかも
知れません。（でも、有限でしょう。想像ですが。）

デザイン志向の人間が、いままでに無い突飛な、機能を隠すと、
大抵テプラを貼られますが、そういう事なのだと思います。
デザイン志向の人間で無くても、他人が隠す機能を、自分は見たい
と思うのは普通で、これにより、万人による万人に対する
「分かり易い」に関する闘争となります。

ただ、もし、この事が有限なら、分かり易さに関して第一原理が無くても、
四色問題の様にコンピューターで分類して、解く事が可能になるのかも
知れません。
　
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では「直感的な」とは何でしょうか？
主に、この言葉は仕事の場で出ると思います。
（ご家庭でも、家事分担をすれば仕事の範疇となり、出るのかも
　知れません。）
　
新しい機材を仕事の場で導入する場合、
・誰かを選んで、先行導入させる。
・その人は、いろいろいじる。本格導入されたらいじれない所まで
　いじる。
・そうして、その人はそれ以外の人に対するマニュアルを作る。
事になります。
どうも「直感的な」とは、
・先行導入の選抜に漏れた人が、
・そのマニュアルが（自分が公開したい機能が無く、自分が隠したい
　機能が公開されている為）、分かりづらいと思い、
・自分もいろいろいじる側にさせろ。
と主張しているのだと思いました。
　
自分は割と、先行導入の選抜に加わる事が多かったのですが、
年のせいで、そういう所から外された時、
やはり、選抜に漏れると（出来たマニュアルを見せられるだけだと）、
・直感的でない（ぶっちゃけ何を言っているのか見えない）
と感じ、手が止まりました。
　
その時は、識者の人に、
・まず単純な事だけ試せ（その方が「分かり易い」）
とアドバイスを受け、なんとか理解し始める事が出来ました。
他人が作ったマニュアルのみから何とかするのは、
100％、自分にとって直感的で無いのは、当然なので、
（有る項目で、単純に生成したUUIDがかち合わないのと同じ理屈）
条件が悪いのだから、「単純な事だけ」をまずするべきだという
事なのでしょう。
　
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ただ、その先行導入に選ばれるには、条件があります。それは、
・いじる機器についての分野の「ドメイン？」の知識が無いと、
　「いろいろいじる」すら出来ない。
というものです。
　
今回のL3スイッチですが、
・ルータでは管理ポートがLan側に（4個の口に）出るが、
　アクセスポイントではWan側に（1個だけの口に）出る。
という癖が有りました。
自分には、（しょぼいドメイン知識ですが）
・L3スイッチには、管理ポートのIPアドレスを振る必要が有る
との知識が有り、arp -aをやって、管理ポートのIPアドレス
が何処から出ているか、調べる思い付きが出来ましたが、
その知識が無い人は、選抜に入っても悲惨なだけになります。
（「なるでしょう」では有りません。これはファクトです。）
　
これは単に一例ですが、
・いろいろいじり、直感的に分かろうとする事が、初期にしか
　出来ない（本番後は出来ない）場面
かつ、
・多数派の人はその選抜からもれる場面
では一般的な事だと思います。
（自分の経験では100％例外は無いですし、一般化も可能だと
　信じます。）
　
直感的に知りたいなら、そのドメインの知識が必要だ、
など、パラドックスもいい所ですが、
第一原理の無い分野では（「分かり易いが万人の闘争になる分野」では）、
この様な事が起き、
それにより自縄自縛におちいる人間が大勢出て、単に、他人に対し、
・「直感的な」資料を寄越せ
と言うだけの人間が大量に発生するのも、ファクトです。
　
・「直感的な」資料を寄越せ
というだけですでに、自分の縄にからまった敗者なのです。
（なぜなら、ドメインの知識をもっていれば、有る程度、からまるのを
　防ぐ事が可能だからです。次段参照。）
　
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選抜から漏れた人がどうすれば良いのか？　ですが、
・ドメインの知識を得て、
・単なるマニュアルから、自分の欲しい「直感的な」知識を再構成
　出来る様になる。
事だと思います。初めに述べた識者の人もそうやっている様にみえま
した。そう成りさえすれば、敗者には成り得ないと思います。