Mozilla Hacksの元記事確認してみたが、最適化しても大丈夫っぽい。
まず、a,bをfloatとして、(float)((double)a + (double)b) と a + b は、倍精度で加算するか単精度で加算するかの違いがあるが、必ず同じ結果になるらしい。さらにこれと同じようなことが、加減乗除や平方根などで成り立つよう。
(倍精度で計算するとdouble roundingになるので単精度計算よりむしろ悪い結果を返してしまうコーナーケースが考えられるため、非自明な性質な気がするが、入力が単精度の値であることを使ってきちんと見ていけば計算結果にコーナーケースが出ないのと言えるのだと思う。気になるなら参照されてる論文見れば良いかと)
なお、a + b + cについて同じようなことを考えると、これは正しくない。たとえば、(1 + 2^-24) + 2^-24とか。
で、JavaScriptでは倍精度浮動小数点数しか存在しない。そして、浮動小数点数同士の計算は倍精度として行わないといけない。そこで、Math.froundという、倍精度浮動小数点数を単精度相当の値に変換する関数を用意する。これはES6に入るんだそうな(ただしfroundが無くてもFloat32Arrayに入れるというイディオムで一応変換可能)。
a = Math.fround(a);
b = Math.fround(b);
x = Math.fround(a + b);
とすれば、先の (float)((double)a + (double)b) と同じことなので、安全に単精度数同士の加算として扱える。
なので、emscriptenに、floatへ代入する際にガシガシMath.fround()で囲ってもらえば高速化できると。
# 型とはなんだったのか