h-fujitaの日記: [つれづれ] 掛け算の順序問題と人工知能 37
日記 by
h-fujita
ちらっと聞く話。「小学校の算数では掛け算に順序がある」とおしえられるというもの。
この手の算数の問題は、多分に文章題なのかもしれないが、ここで「順序がある」というのを持ち出すのはどんな人なのだろうか、と思う。
文章題であるならば、その文章題の意図を正しく読めれば、順序を入れ替えたところで、どちらでも理解できると思う気がする。そしてそういう人は、「なぜ掛け算の順序に意味を持たせるのか」ということも理解している気もする。 それを「順序」にこだわるということは、文章題を「パターン認識」で解こうとしているということにも感じる。
ここで、「人工知能に入試問題を解かせたら中堅クラスの私大の入試なら合格するレベル」という「東ロボ君」を思い出した。算数の掛け算の順序にこだわる人の中で「パターン認識」的に解こうという人は、東ロボ君に入試問題で負ける気がした。
ちなみに(ここの多くの人は常識かもしれないが、)いまの人工知能や深層学習は、多くはニューラルネットワークを使っているという認識である(間違ってたら教えて)。このニューラルネットワークは、数式で表すと行列の積の演算という認識である。で、この行列の積については、「積の順序を入れ替えるとおかしなことになる」というのもここの多くの人には常識と思っている。
ということは「掛け算の順序にこだわる」人は、「掛け算の順序に厳密にこだわる数式をもとに作られた人工知能」に勝てない??? のだろうか。
なんともとりとめのない文になってしまった。
「算数」と「数学」の違い (スコア:2)
加法乗法の交換法則を教えるに当たっては,
その辺りの呪いを解いとく必要がある。
あと,引き算割り算は,それぞれ全て足し算かけ算に直せることも併せて教えておく。
モノと数(すう)が結びついている場合,つまりは物の勘定に限れば,小学校の教え方は重要なんだけど,
それ自体は数そのものの性質とはまったく関係がないんだよね。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:2)
で,文章題を解くと言うことは,文章から数学的命題を抽出する過程なので,
「順序」という「思い」はどのみち後付けなんですよねえ。
コンピュータには厳しいかも知れませんがどうなんでしょう。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
>で,文章題を解くと言うことは,文章から数学的命題を抽出する過程なので,
そこで文章から問題をモデル化して数式を構築するのに、十分に理解できない人の場合「順序」に拘るんじゃないかなと前から思ってました。
そういう人は、問題内容を理解しきれないため定型化されたルーチンワークに落とし込んで問題をとこうとしているんじゃないすかね。
出題者の日本語が拙いと余計に分かりづらい問題にもなってそうだし。
まさか教師側にそんな人が居るとは思わなかったけど。
もしかしたら理解力の足りない子供を含めた全ての子供に対して同様に教えようとした結果ああなってるのかもしれない。
忌まわしき歪んだ平等思想の押し付けに遠因があるのかも。という邪推
数学(算数)なんて出来なくても人生なんとかなるんだし。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:2)
コメントの中の「文章から問題をモデル化して数式を構築する」というところでの「文章の理解」の仕方が「パターン認識」であるか「意味を読み取るか」になるのかな、と思いました。理解の仕方で、例えば物理量では、かけた後の値の単位が違うということになるのかな、と思いました。(自分の思い浮かぶ例では、「光年」が「年光」になるとか)
Re: (スコア:0)
たしか、公立小学校の教師は、中学校以降の「専門の数学教師」ではなく、受け持ちのクラスの生徒に(ほぼ)全科目を教える「クラス担任」だったと思います。その辺を考慮すると、指導要領をルーチンワークで教える教師が一定数いるのは割とあり得そうな気もします…。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
落ちこぼれを出さない事が重要だろうし、それもありですね。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
>落ちこぼれ
そんなのに授業を受け持たれたとはまるで思っていなかった格別のケアを
自分でしていない児童よりがそうならない心配も当然心配なわけだけも
ルーチンワークを越えられない授業する側が既に落ちこぼれ予備軍という
重大な問題が! 初等教育は大変ですね。
Re: (スコア:0)
ここにぶら下げよう。
例えば「100グラムのりんごが5個で何グラムになるでしょう?」という問題の場合、100(グラム)×5(個)=500(グラム)という順番だと理解できるのですが、5(個)×100(グラム)=500(個?)という順番だと個人的に物凄くモヤモヤします。
文章からまず取り出さなくてはいけないのは問題の論理的構造であって、交換法則だの何だのという「ただの数字合わせのテクニック」が出てくるのはその後の話だと思うのですが、いかがでしょう。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
>という順番だと個人的に物凄くモヤモヤします。
どっちでもなんにも変じゃないとつねづね思っているわたしとしては
どこがなぜどのようにモヤモヤするのかもう少し語って欲しいです。
翻ってわたしの場合は
小学校低学年の若い教師が算数の数の理解を水道方式のタイル演算だったせいか
その延長なのか、文章題理解のために答案に解答を書いていく過程では
つまづかないように下記のように単位を書きながら答えてもいいよと
教えていました。もっと上の学年になったら計算過程の式で単位は
書かなくてもいいけど今はつまづかないように、と言ってたかな?
5(個)×100(グラム/個)=500(グラム)
だったかな?
// 高校の理科で学ぶ次元の扱いに比べたらかなりあやしげだったけど。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
『100gを5個』という論理構造を、『100×5』にするか『5×100』にするか。
という話じゃなくて、
『100×5』や『5×100』という計算式から、勝手に『100gを5個』みたいな論理構造を見いだしちゃう。
という問題じゃないかと思ったりします。
『100gを5個』という論理構造を取り出したあとで、
『100×5』あるいは『5×100』という計算式に変換するわけですが、
計算式に変換した時点で『100×5』や『5×100』には、『○を△個』みたいな意味は一切存在せず、
『100という数値と5という数値をかけ算する』という意味しかありません。
(そうでなきゃ、文章題以外のかけ算や、面積計算や小数計算等々のかけ算が存在できない)
それを『100gを5個』とか『5個を100g?』とか逆変換しちゃうのがおかしいと思うんですよね。
論理構造を計算式に変換する過程は重要ですが、
計算式に存在しない論理構造を勝手にひねり出して、それで正誤を判断するのは愚行でしょう。
Re: (スコア:0)
算数はその変換作業のトレーニングですので、掛け算の順序は重要ですね。
もちろん、計算の過程で順序を変えるのはありですが、最初から順番を変えたものを書かれたら、変換の過程を確認できません。
#自分は順番を無視して書く子供でした。今は、他人に理解してもらうために順番にはこだわっています。自分さえ分かっていればそれで良いというわけではないですので。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:2)
Re: (スコア:0)
式を見たところで、最初から順番を変えたものを書かれたのかどうかすら確認できませんよ。計算式に顕れない子供の思考を勝手にひねり出して、確認したつもりになってるだけでしょう。
100×5と書かれていても、構造を把握しないまま『100g』及び『5個』という情報だけ抜き出して、「答えがグラムだからグラムが先」としただけかもしれません。
○○○○○
○○○○○ → 3×5または5×3
○○○○○
自分は塾だか学習漫画だかの影響で、学校で掛け算を習う頃には、こんな図で構造把握する子供でした。
三輪車のタイヤを数えるのに一台目3個二台目3個も前輪5個右後輪5個も同じ事ですよね。
Re: (スコア:0)
> 自分は塾だか学習漫画だかの影響で、学校で掛け算を習う頃には、こんな図で構造把握する子供でした。
それはあなたのかけ算の理解がそういう段階まで進んでいたって事でしょう?
そんな図で把握する前の段階の子供に、かけ算を教える時に、
いきなりその図で把握するような教え方をせずに、その前段階として
順序を伴う教え方をする事、子供のその理解度を測るのに、答案の順序を見る事に問題はあるんでしょうか。
大人のかけ算の概念の理解のままにこの問題を理解しようとせずに、
大勢の子供に一斉にかけ算を教える為に、かけ算の概念を分解して、段階を踏もうとしている事、
Re: (スコア:0)
導入として順序を伴う教え方をするのはかまわないでしょう。しかし、すぐに交換法則が出てきて、どうしてそれが成り立つのか教えることになります。
クラスには色んな段階の子供がいます。「AもBも未修得の子α」「Aは修得済み、Bは未修得の子β」「AもBも習得済みの子γ」のいる中でAの理解を測るなら、αがバツでβとγがマルになる方法であるべきです。掛け算順序ではγの一部がバツでαの一部とβがマルになりかねません。
理解度を測りたいなら、足し算・引き算なのか掛け算なのかを区別させるとか、3つ以上の数から式に用いる2つを選ばせるとかじゃ駄目なのでしょうか。
順番を教えられたら教わった順番通り書くことができるって前提が成り立つようなら先生は苦労しません。
実際には間違いうる箇所が増え、どこで間違えたのかが判然としなくなるだけだと思います。
Re:「算数」と「数学」の違い (スコア:1)
>すぐに交換法則が出てきて、どうしてそれが成り立つのか教えることに
これは掛け算の問題ですよ、と着地点が共通理解されているのかぎり
その辺は心配していない。みんなが暗記できている九九の表があるから。
逆に「この文章題は掛け算で解ける問題です」と共通理解に至っていない点こそ
がつまづきの原因ならば議論の外に問題を抱えているという一般化も可か。
>クラスには
第2センテンス以下は論の内容が広がりすぎていてアレだなあと思いました。
むしろこの部分は(#3396786)にコメントするのが適切だったけど補足的に。
Re: (スコア:0)
日本語では、「△の□倍はいくつ?」と聞くのが普通なので個数や人数は後ろのほうがしっくりくる。
また、1人500円なら、5人では「〜かける5」もしくは「〜の5がけ」。
Re: (スコア:0)
と言われましても最後の500(個?)という出てきた値に対するクエスチョンマークが全てなわけですが。
純粋数学じゃなくて現実社会で問題解決に用いる道具としての算術では、その数の持つ意味としての単位という属性は必要不可欠な重要要素だと感じているから、ですかねぇ。上手く説明できませんが。
そういう意味では、(グラム/個)という単位が出てくるのは確かに想定になかったですね。でも意味合いが合うのは理解できますがやっぱりスッキリしないです…
違う文化 (スコア:2)
4 x 32bit みたいな記述を見ると、割と違和感が出現する感じ。
Re:違う文化 (スコア:2)
こだわっているというか (スコア:0)
いわゆるこだわり問題は、「子供には知識も演繹能力もまったくなく、交換法則も多次元データ構造も教えなければ知っていることはあり得ない」という前提から来てるんじゃないかな。「掛け算は知らないが、プロトコルに従うことの意義は理解しているはずだ」という半世紀は軽く遅れている子供の能力モデルに、文章題という入力と交換法則を使った回答という出力を当てはめると、推測される内部状態がモデルと乖離している、間違い、と判定されるんだと思う。
子供の挙動をなんとなく誰かが思いついたナイーブなモデルに当てはめて理解しようとしていることが誤りなのだけれど、誰も自分の職や生命が危うくなるほどは困っていないから、直らない、というのが掛け算順序こだわり問題の状況じゃないかな。
問題はそこじゃない (スコア:0)
問題は「掛け算の順番」ではなく「理解できてない」点だと思います
たとえば「人工知能」や「機械学習」が理解できてない人は
Web上にある文章からキーワードを適当に拾って
> いまの人工知能や深層学習は、多くはニューラルネットワークを使っているという認識である(間違ってたら教えて)。
という文章を書きます.
小学生の算数も同じで
「掛け算」や「問題文章」が理解できてない子どもは
問題文中にある数字を適当に拾って
3*5 とか 5*3 のような適当な計算をして答えが15 (間違ってたら教えて)
と回答します
どちらも同じで「当てずっぽうで答えちゃ駄目だよ」ってことだと思います
Re:問題はそこじゃない (スコア:2)
なるほど。「理解できていない」という点が問題という切り口ですね。で、そこで「何を理解できていない」(文章を作る場合のサブジェクト)かが主題になると思います。
で、理解できていない事例として、自身の「いまの人工知能や深層学習は、多くはニューラルネットワークを使っているという認識である(間違ってたら教えて)。」を挙げられていますが、「理解できていない」ということはわかりましたので、人工知能については、また勉強します。(ほんとは教えてくださいと言いたいのですが、それはこの議論のスレッドからは外れると思いました。
Re:問題はそこじゃない (スコア:2)
そもそも,
これの精度を上げる手法がディープラーニング,という認識なのですが。
そこには順序なんて言う「情緒」はないですもん。
ディープラーニングは「最適解を集合知で導く」だけで「理解もしてない」し。
フレームの元になりそうではありますが,
昔のパソ通時代から,この手の雑談をぶった切るマジレス正論さんはこまったものです。
マジレスの割に抜けてんじゃねーよ,と思わなくもないですが。
Re:問題はそこじゃない (スコア:2)
そこで「パターン認識」的に問題を解こうとすると、「順序を固定」する方が解きやすくなりそうですね。この議論は、文章題を「日本語の文章として理解して解く」のではなく、「パターン認識で解く」という最適化のあだ花のような気もします。そうすると、「理解の深さ」によって順序の議論の認識も変わる気がしました。
Re:問題はそこじゃない (スコア:2)
ですね。その辺りは条件付けは必須でしょう。
ちまたのAI利用の自動処理なんて,まさにそんな感じですし。
AとBが同じ結果を返すならば,「望ましい」アルゴリズムはあっても
「正しい」アルゴリズムはない,という認識なのですが,
順番至上主義の人とはその辺りの齟齬があるのかもしれませんね。
だいたいマジメにAIを実装したらその「順番」とやらも
情報の蓄積によって刻々と変わる性質ものですし…
それこそ人間が思いも付かないような処理で結果出してきたり。
なので,最初の日記にあった
は,
そもそも順序にこだわってる時点で最先端のAIには絶対勝てない,
でもいいような気がする。
Re: (スコア:0)
> 3*5 とか 5*3 のような適当な計算をして答えが15 (間違ってたら教えて)
ここで15と答えられずでたらめな数字を書いたり何も書かなかったりする子供もいるので
四角形の面積でも求めさせておけ (スコア:0)
台形→平行四辺形→長方形・菱形→正方形と変形でき当然包括する方の公式でも求められるが、
途中で順序が変わる。
前提が違う (スコア:0)
ここの人たちの「正しいことを教えれば子供はおのずから理解する」という認識が間違っている
教師の側の問題です (スコア:0)
以前も書いたことがあるのですが、この手の不合理なローカルルールの強制は単なる教師のエゴです。
交換則や結合則を巧く使って順序を入れ替えると計算を楽にする方法は高学年になれば習います、演算によっては順序を変えてはいけないことは掛け算以前に引き算の時点で児童に教えます。掛け算の順序に拘っても何の教育的利点もありません。
「こまったちゃん教師」の自己顕示欲を満たすためのローカルルールです。教科書にも載っていない不合理で難しいローカルルールは、数や演算の性質を理解している賢い児童でも間違えます、校長先生や教頭先生も詳しくはありません。授業できるのは自分(達)だけだと言う訳です。
掛け算の順序に拘るのは、そういう形でしか自分の優位を示せないからです。余所では無理ですが小学校の低学年の教室でならこういう方法で賢い先生を演じることができるからであって、彼らのパターン認識の問題ではありません。
Re:教師の側の問題です (スコア:2)
リアルなリンゴを持ってくるなり,リンゴの絵を書くなりして説明する場合は,
学校の教え方は非常に正しい。
ただ,数に落としてまでこだわる事項ではないだけで。
数はあくまでもリアルの影なんですから。
Re: (スコア:0)
良くないのは説明の仕方はじゃなくて、ローカルルールに従った順序で答案を書かなければ「不正解」にされることにあるんです。みんな人がいいので難しく解釈して蒟蒻問答みたいになっているんです。
Re: (スコア:0)
教師の程度が低いのだから、指導要領で明快に禁じなきゃならないのでは?
組み体操のピラミッド・タワーや浅プールの飛び込みの様に。
# 逆に指導要領で掛け算順が指定されたりして。
Re: (スコア:0)
されてたはず?
たしかねとらぼあたりで以前話題になったときに取材していたような。
掛け算の順番は大事 (スコア:0)
掛け算の途中にゼロを見つけたらそれを最初にかければ残りは計算しなくてもいい。掛け算の途中に0分のなんちゃらを見つけたらそこで計算を中断しなければならない。
だから掛け算の順番は大事だ
Re:掛け算の順番は大事 (スコア:2)
Re: (スコア:0)
互換性の下に0除算で計算が終わらない(無視される)言語もあるんやで
# COBOL(ただしコンパイルオプションによる)