hatoyamaの日記: 「ヴァナ・ディール滞在記」
今更ながら「ファイナルファンタジーXI プレイ日記 ヴァナ・ディール滞在記」を購入。永田氏の著作は「ゲームの話をしよう」*1からチェックしていたのだけど、FF11はやってないので購入が遅れた。でも、その判断は失敗だったようだ。
この本はFF11という題材を元にしてはいるけれど、読むためにFF11の知識はまったく必要ない。なぜなら、著者は最初はただの「FF11をプレイしようとしているゲーム好き」なだけだからだ。著者は悪戦苦闘してFF11という世界に慣れていく。その様子を日記としてまとめたのがこの本だ。つまり、これはプレイヤーの日記であって、プレイしているキャラクターの日記ではないのだ。なにしろ、ゲーム開始までに回数にして10回。ページ数にして50ページ程を割いているくらいだ。
自分が初めてプレイしたネットゲームとは違う。ゲーム内事情も大きく違う。なのに、自分が初めてネットゲームにふれた頃の気持ちを思い出させてくれた。ネットゲームをプレイすることで、どのような素晴らしい事が体験できるかという事が述べられている良書だと思う。ネットゲームの現役プレイヤーだけでなく、ネットゲームに何らかの興味がある人にお薦めしたい。
この本にも難点はある。恐らく、氏が書いているのはネットゲームにおける明の部分だけである*2という事。悲しい事だけど、ネットゲーの世界には人間の精神の暗く醜い部分も多く渦巻いている*3。そして、それは負の感情なだけに非常に目立つ。現実世界よりも目立つかもしれない。この本を読み、希望に満ちてネットゲームを始めた人には、その負の感情に押しつぶされてしまう人もいるかもしれない。それが容易に予想できる事態であること。そして現実に起きてしまうであろうこと。それが残念だ。
残念な点はもう一つ。ROプレイヤーとして、この様な本がROを題材として出版されていない事も残念だ。そう思わせるだけの内容だった。題材のゲームについて知らなくてもこれだけ楽しめるのだから、ゲームについての思いを著者と共有できていたら、きっともっと楽しめたはずだ。それが非常に残念でならない。
しかし、この2つの残念な点はこの本の価値を落とす様なものではない。それだけは保証する。
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*1
現役小学生やゲームに興味がなかった夫婦やmijk van dijk等、個性的なゲストと単にゲームについて会話をするという連載記事の単行本化。こちらもゲーマーのみならずゲームに興味がある人全てにお薦め。
*2
FF11はプレイしていないが、漏れ聞こえてくる限りでは問題は多々あるようだ。まあそれはどのゲームでも同じ事なのだけれど。
*3
程度の差こそあれ、slashdotや2ちゃんねるといったインターネットコミュニティ特有の物ではあるけれど。
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