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higonの日記: 韓国ヒトクローン研究スキャンダル、まとめ 1 (Korean Cloaning Research in Chaos, r

日記 by higon

これまでのまとめの目次は、別のエントリにあります。

多少、記事のタイトルをおおげさに書きました。
先日の書き込みから、毎日30分ぐらい宿題の為に関連ニュースを洗っていたんですけど、早くも一週間が経過し、メモが結構溜ってきたので、まとめページとしてここに上げます。

プレーヤー (Players)

黄禹錫/ジェラルドシャッテン/韓国政府/ソウル大学/韓国宗教界/ピッツバーグ大学/シュワルツネッガー/女性権利擁護団体/全世界の営利非営利の幹細胞研究機関/シンガポール政府/スヌーピー

事件 (Incident)

ヒトクローン研究の第一人者と、霊長類クローン研究の第一人者が物別れ。 原因は噂に起因し、真実はうやむやになる可能性。(Washington Post/Nature/WiredNews)

影響 (Shockwave)

「世界幹細胞銀行に外国人の不在」

黄禹錫博士のチームで唯一の外国人グループの長であったシェトン博士が抜けました。 これでヒト胚を世界の研究者に配信する世界幹細胞銀行の重職から外国人がいなくなります。 ただしソウル大学の教授陣は、「他に仕事をしたいという研究員は外国にいくらでもいる」 としています。

「グローバル研究グループからの締め出し」

シェトン氏博士が抜けて24時間以内に、この分野の主要研究グループである、 スタンフォード大学/カリフォルニア大学/カリフォルニア州ベンチャーキャピタルが 世界幹細胞銀行利用への招待状を拒否しました。この3グループは世界幹細胞銀行への 多額の投資や人的貢献をする予定でした。現在アメリカの「綺麗な」研究団体との関係は 絶望的です。

「研究分野そのものへの信用の低下」

今までヒト胚研究と倫理についての議論が尽きることはありませんでした。 世界の疑問と期待が集まる中、関連研究は常に倫理基準を満たしているか監視、 評価されていました。世間は違反に対して非常に敏感です。そんな中研究を 黄禹錫博士がたった一人で立ち向かい、真摯な態度で、かつ強引に押し進め てきた経緯があります。現在政府との癒着を噂されているなか、世論に不祥事 二発目を許す許容はあるでしょうか。欧米の研究者にとっては、既に一発で信用 が消し飛んでしまった可能性があります。

「ヒト胚研究の加速と発展」

停滞していたクローン関係の議論が進むことで倫理基準が明確となり、 より投資や参加のしやすい研究体制が整うでしょう。

「さらなるモラルの低下」

ヒト胚研究者は元々倫理に対する違反に非常に敏感です。その中でも黄禹錫博士は良識 のある研究者のはずで、彼の世界幹細胞銀行は、世論に反対意見が多い米国と英国の研究者 が安く研究を進められる体制を整えることを目的に(突然)設立されたものでした。 しかし、米国の良識のある研究機関は既に関係を拒否しています。初期の目的は達成さ れませんでした。黄禹錫博士とソウル大学のプライドと、ドナーにしてしまった数万人の 人達との約束を考えると博士がプロジェクトを放棄することはありえません。世界幹細胞銀行 が欧米の良識のある取り引き相手を見付けられなかった場合、最悪、取り引き相手は欧米の 営利目的の機関と、シンガポール、タイ、中国、インドの研究機関に落ち着くでしょう。 皮肉にも、これらの機関の設立は黄禹錫博士の先鋭的な研究の成果とそこに集まるお金の量に焦った政治家や投資家の賜物なんです。いったん始まった研究は止まりません。

「ノーベル賞」

黄禹錫博士が未来のノーベル賞受賞者であるというのは韓国内で主要な意見です。 今回の件で、この望みがほんの少しだけ薄くなりました。ただし黄博士が政府の補助無しで、 一人でうまく立ち回り日欧米との関係を修復できた場合は別です。

「黄博士 on sale? hello profit.」

シェトン氏は黄禹錫氏の米学会への紹介者といえます。彼なくして今日の成功は なかったかもしれません。ここに来て米学会への橋渡し役であり米学者の信用を肩代り していたシェトン博士が離れたことで、国際舞台で黄禹錫博士は一人で戦うか、新たに 信用のあるパートナーを探す必要があります。幸か不幸か、今の世の中、彼に多額のお金を払って クローン研究をさせたい団体は沢山あります。黄博士は彼らの甘い誘いを断れるでしょうか。

まとめ2に続く

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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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