hixの日記: 砂漠で遭難する件について 2
日記 by
hix
(いっこ前)
道の途中で動けなくなっているクルマが居た。
引っ張れば出れるか?と思って近づいたのだが、その少し前にデカい吹き溜まりがあった。
「あった」というのは結果的に「あった」のであって、事前にそれがそれとわかるようにはなっていなかった。
そこに吹き溜まりが“結果的にあって”、結果的にそこに乗り上げてしまった。
何がどうなるかというと、ちょうど整備工場のリフトに乗ったような状態となる。
前方のクルマの持ち主は、保険屋に電話をしているのだが、現在地を説明しても、向こうが理解してくれないようだ。
そのクルマも、わたくしの社用車と同じような状態らしい。30分ほど前にそこにハマったのだが、タイヤの跡はもちろんクルマが押しやったハズの雪の跡は影も形も無かった。例えば殺人の容疑を掛けられ(略)。
「ロープとか何も持ってないんですよ」と彼が言う。「あるよ」「じゃぁ貸してもらえませ...」「イヤ。オレもハマったんだ」
後から名前を聞いたら、だい君(仮名)という事であった。
これ以上前に出るのは不可能だと判断して、後ろ側なら今居る位置が最も大きな吹き溜まりで、バックで安全な場所まで退避したほうがよさそうだと判断。まずわたくしのクルマを救出しようと試みた。
スコップで雪を掘るが、クルマの下側のどこが乗りあがっているのか解らず、徒労を重ねた。
「オレの四駆なんスよ」とだい君が言う。「オレのも四駆なんだけどね。四駆二台で何やってんだろうねぇ...」
クルマが来る。そして、ハザードを出した我々を見て引き返す。一度引き返したそのクルマがまた来る。降りてきて「何だよ。動けないのか?」「乗用車でこんなところを走るからダメなんだ」と悪態を付けやがる。そのオッサンのクルマはワンボックスだ。我々より車高が高い。しかし、若干高いだけなので、我々がハマって無ければ、この先でこのオッサンがハマっただろう。
悪態を言うだけ言って再び引き返していった。一度引き返したのにもう一度こっちに来たのは、向こうも何かで塞がれていたのだろう。
前方からクルマが来た。先にハマっただい君のクルマを引っ張ってもらうことにする。「エアロ割れても良いんで…」と言っていたが、結果的にそれに加えてフェンダーが歪んだ。
ハマった時は、一般的に、一つの手段として、ロープを掛けて引っ張るのだが、本当はこういう用途に使ってはならない物らしい。本来の用途はフェリー用のアンカーである。って今更言うなというか、今更言ったからといって、これから改めるかというと、他に手段は無いのでやっぱりそうするのだけれど。
だい君のクルマはスポイラーが割れフェンダーが歪んだにも関わらず、一つの成果も得られなかった。
もしかしたら、わたくしの社用車よりガッチリとハマっているのかも知れない。
後ろからまたクルマが来た。ジムニー。運転手はだい君のクルマのところにやってきて「このクルマを、後ろのクルマで引っ張れば出れるんじゃないですかね?」とわたくしの社用車を指す。「いや、コイツもハマってて」「え!そうなんですか?」「ええ。遭難ですよ」
とてもハマっているようには見えないのだ。脇から落ちたとか乗り上げたとかじゃない。普通に路上に居るのだ。
小僧車なので、遊んでて刺さるというのは良くやっているし、そうなった時の対処方法もある程度心得てはいるのだけれど(その割に脱出板を常備しないのはナゼですか?買おうとするたびに忘れるからです)、普通に道路を走っていて立ち往生するというのは、今まで経験が無い。
「なので、スミマセン。引っ張ってもらえませんか?」とお願いする。
正直、ジムニーにそれほど期待していなかった。市販車の中では最強の四駆だという事は色々と聞かされていた。とにかく悪路に強くパジェロやランクルでさえ登れない場所もあっという間に登るとか。だが、それは自走のハナシであって、今回のように他車が絡んだ場合、その最強さを発揮できるか?と。ウチの社用車はこのクラスの中では軽い部類ではあるが、にしても軽自動車であるジムニーに引っ張ってもらうには荷が重過ぎないか?と。
しかし、結果、脱出に成功した。
「ありがとうございます。いやぁ...凄いわ。ジムニーって」「こういうのは得意なんでね」
次はだい君のクルマを出さねばならない。
再びわたくしの社用車がハマったらシャレにならないので、道路を踏み固める。
そうしていると、前方からクルマが来た。なんと除雪車。
だい君のクルマの直前まで掃いてくれたが、出れないことに変わりは無いので、牽引を頼むことにした。
こちらも脱出に成功。
「これも何かの縁ですし夕飯食いに行きませんか?」とだい君に誘われて、とりあえずオフィスの近くのコンビニまで行くことにした。…のだけれど、そのコンビニの50m手前でガス欠。警告灯が付いたのは今朝のはず。
「レッカー代で五千円は掛かると思ったんで、それ浮いたから何でも奢るッスよ!寿司でも良いッスよ!」とだい君が言っていたのだけれど、道路は大渋滞だったので、近所の和食屋で食事。そこでお互い自己紹介。だい君は『コの業界』の言葉で言うと、石屋さんらしい。原石屋さん。本人、その自覚があまり無いみたいだけど。彼は夕夜勤の通勤途中だったのだが、今日の仕事はキャンセルとなった。
「奢る奢る」と言って聞かなかったので、結局ご馳走になった。
何もできなかったけどね。ミイラ取りがミイラになったし。ガス欠でこれからガス買いに乗せていってもらわなきゃならないし。
でも、あの場所で独りで居るより、わたくしが来て心強かったと言ってた。それは本当にそう思う。
和食屋を出ると道路はだいぶ空いていた。ピークは過ぎたらしい。
その後、ガソリンを買いに行って、飢え死にした社用車に飲ませる。
給油の時、間違ってもライターで灯りを得てはいけない。年に一人ぐらい火だるまになった者がニュースになる。友人の友人も眉毛が焼けたと言っていた。携帯電話も危険だ。待機中はさほどの電力を使わないが、着信の時に基地局に対し「オレは此処に居るよー!」と返す電波は結構な電力がある。意外と無頓着になりがちだが、セルフのガソリンスタンドに行く時は要注意。実際に引火したというニュースは聞いたことがないが、だからと言ってもしも携帯電話ごときで火あぶりになるのは損だと思う。
ガソリンを買って、携帯タンクを返したついでに給油。
電話を確認しようとしたら、電源が切れていた。まて?さっきは使えたハズ。電池もFullに近かった。
電話はヒューズボックスのところのポケットが定位置なのだが、ポケットは水槽になっていた。ハマった時窓を開けっ放しで脱出の作業をしていたので、雪が吹き込んでそれが融けたのだ。
つまり、電話は水没。
トイレで落とした時に、蓋が外れたのは、コレだったのか…
風向きには注意しなければならない。
この辺りでは、季節風は北からよりも、西からの風が強い。東に向かって走っているときは、電柱や標識は雪が付着してとても見えにくい。信号機も同様に見えにくい。特にLED式の信号機は熱を持たないので、旧式のものより雪が付着しやすいと思う。雪が降る地域の信号機は積雪に耐える為に縦に3つ並んでいるが、それに加えてヒーターも必要になるだろう。
ハマった時は、南進していた。運転席が西向きとなる。外と会話するために窓を開けっ放しにしていたのだけれど、それがマズかった。こまめに閉めればよかったと思う。
昼から雪が猛威を振るうって、今まで体験したこと無かったな。
道の途中で動けなくなっているクルマが居た。
引っ張れば出れるか?と思って近づいたのだが、その少し前にデカい吹き溜まりがあった。
「あった」というのは結果的に「あった」のであって、事前にそれがそれとわかるようにはなっていなかった。
そこに吹き溜まりが“結果的にあって”、結果的にそこに乗り上げてしまった。
何がどうなるかというと、ちょうど整備工場のリフトに乗ったような状態となる。
前方のクルマの持ち主は、保険屋に電話をしているのだが、現在地を説明しても、向こうが理解してくれないようだ。
そのクルマも、わたくしの社用車と同じような状態らしい。30分ほど前にそこにハマったのだが、タイヤの跡はもちろんクルマが押しやったハズの雪の跡は影も形も無かった。例えば殺人の容疑を掛けられ(略)。
「ロープとか何も持ってないんですよ」と彼が言う。「あるよ」「じゃぁ貸してもらえませ...」「イヤ。オレもハマったんだ」
後から名前を聞いたら、だい君(仮名)という事であった。
これ以上前に出るのは不可能だと判断して、後ろ側なら今居る位置が最も大きな吹き溜まりで、バックで安全な場所まで退避したほうがよさそうだと判断。まずわたくしのクルマを救出しようと試みた。
スコップで雪を掘るが、クルマの下側のどこが乗りあがっているのか解らず、徒労を重ねた。
「オレの四駆なんスよ」とだい君が言う。「オレのも四駆なんだけどね。四駆二台で何やってんだろうねぇ...」
クルマが来る。そして、ハザードを出した我々を見て引き返す。一度引き返したそのクルマがまた来る。降りてきて「何だよ。動けないのか?」「乗用車でこんなところを走るからダメなんだ」と悪態を付けやがる。そのオッサンのクルマはワンボックスだ。我々より車高が高い。しかし、若干高いだけなので、我々がハマって無ければ、この先でこのオッサンがハマっただろう。
悪態を言うだけ言って再び引き返していった。一度引き返したのにもう一度こっちに来たのは、向こうも何かで塞がれていたのだろう。
前方からクルマが来た。先にハマっただい君のクルマを引っ張ってもらうことにする。「エアロ割れても良いんで…」と言っていたが、結果的にそれに加えてフェンダーが歪んだ。
ハマった時は、一般的に、一つの手段として、ロープを掛けて引っ張るのだが、本当はこういう用途に使ってはならない物らしい。本来の用途はフェリー用のアンカーである。って今更言うなというか、今更言ったからといって、これから改めるかというと、他に手段は無いのでやっぱりそうするのだけれど。
だい君のクルマはスポイラーが割れフェンダーが歪んだにも関わらず、一つの成果も得られなかった。
もしかしたら、わたくしの社用車よりガッチリとハマっているのかも知れない。
後ろからまたクルマが来た。ジムニー。運転手はだい君のクルマのところにやってきて「このクルマを、後ろのクルマで引っ張れば出れるんじゃないですかね?」とわたくしの社用車を指す。「いや、コイツもハマってて」「え!そうなんですか?」「ええ。遭難ですよ」
とてもハマっているようには見えないのだ。脇から落ちたとか乗り上げたとかじゃない。普通に路上に居るのだ。
小僧車なので、遊んでて刺さるというのは良くやっているし、そうなった時の対処方法もある程度心得てはいるのだけれど(その割に脱出板を常備しないのはナゼですか?買おうとするたびに忘れるからです)、普通に道路を走っていて立ち往生するというのは、今まで経験が無い。
「なので、スミマセン。引っ張ってもらえませんか?」とお願いする。
正直、ジムニーにそれほど期待していなかった。市販車の中では最強の四駆だという事は色々と聞かされていた。とにかく悪路に強くパジェロやランクルでさえ登れない場所もあっという間に登るとか。だが、それは自走のハナシであって、今回のように他車が絡んだ場合、その最強さを発揮できるか?と。ウチの社用車はこのクラスの中では軽い部類ではあるが、にしても軽自動車であるジムニーに引っ張ってもらうには荷が重過ぎないか?と。
しかし、結果、脱出に成功した。
「ありがとうございます。いやぁ...凄いわ。ジムニーって」「こういうのは得意なんでね」
次はだい君のクルマを出さねばならない。
再びわたくしの社用車がハマったらシャレにならないので、道路を踏み固める。
そうしていると、前方からクルマが来た。なんと除雪車。
だい君のクルマの直前まで掃いてくれたが、出れないことに変わりは無いので、牽引を頼むことにした。
こちらも脱出に成功。
「これも何かの縁ですし夕飯食いに行きませんか?」とだい君に誘われて、とりあえずオフィスの近くのコンビニまで行くことにした。…のだけれど、そのコンビニの50m手前でガス欠。警告灯が付いたのは今朝のはず。
「レッカー代で五千円は掛かると思ったんで、それ浮いたから何でも奢るッスよ!寿司でも良いッスよ!」とだい君が言っていたのだけれど、道路は大渋滞だったので、近所の和食屋で食事。そこでお互い自己紹介。だい君は『コの業界』の言葉で言うと、石屋さんらしい。原石屋さん。本人、その自覚があまり無いみたいだけど。彼は夕夜勤の通勤途中だったのだが、今日の仕事はキャンセルとなった。
「奢る奢る」と言って聞かなかったので、結局ご馳走になった。
何もできなかったけどね。ミイラ取りがミイラになったし。ガス欠でこれからガス買いに乗せていってもらわなきゃならないし。
でも、あの場所で独りで居るより、わたくしが来て心強かったと言ってた。それは本当にそう思う。
和食屋を出ると道路はだいぶ空いていた。ピークは過ぎたらしい。
その後、ガソリンを買いに行って、飢え死にした社用車に飲ませる。
給油の時、間違ってもライターで灯りを得てはいけない。年に一人ぐらい火だるまになった者がニュースになる。友人の友人も眉毛が焼けたと言っていた。携帯電話も危険だ。待機中はさほどの電力を使わないが、着信の時に基地局に対し「オレは此処に居るよー!」と返す電波は結構な電力がある。意外と無頓着になりがちだが、セルフのガソリンスタンドに行く時は要注意。実際に引火したというニュースは聞いたことがないが、だからと言ってもしも携帯電話ごときで火あぶりになるのは損だと思う。
ガソリンを買って、携帯タンクを返したついでに給油。
電話を確認しようとしたら、電源が切れていた。まて?さっきは使えたハズ。電池もFullに近かった。
電話はヒューズボックスのところのポケットが定位置なのだが、ポケットは水槽になっていた。ハマった時窓を開けっ放しで脱出の作業をしていたので、雪が吹き込んでそれが融けたのだ。
つまり、電話は水没。
トイレで落とした時に、蓋が外れたのは、コレだったのか…
風向きには注意しなければならない。
この辺りでは、季節風は北からよりも、西からの風が強い。東に向かって走っているときは、電柱や標識は雪が付着してとても見えにくい。信号機も同様に見えにくい。特にLED式の信号機は熱を持たないので、旧式のものより雪が付着しやすいと思う。雪が降る地域の信号機は積雪に耐える為に縦に3つ並んでいるが、それに加えてヒーターも必要になるだろう。
ハマった時は、南進していた。運転席が西向きとなる。外と会話するために窓を開けっ放しにしていたのだけれど、それがマズかった。こまめに閉めればよかったと思う。
昼から雪が猛威を振るうって、今まで体験したこと無かったな。
渋滞 (スコア:1)
雪も降っていないし視界も至って良好なのに
主要幹線道路で渋滞し100m進むのに10分かかる始末。
結局いつもは50分の道のりが2時間半でした。
工事していた気配もないし事故を起こした痕跡もなかったので
何が原因だったのかわからずじまいでした。
ちなみに弊社に3台車が配達しに訪れたのですが、2台はまって
救出作業に追われました。弁当屋にいたっては回収をあきらめて
来週まで食べ残しが社内に放置です。
Re:渋滞 (スコア:1)
>何が原因だったのかわからずじまいでした。
そういうの、ありますね。何かわからないけど渋滞しているっての。
対向車側の事故の影響とか右折車とか。
今日の市内は、タイヤチェーン痕が酷くてガタガタですわ。