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hixの日記: 「切腹」を大いに語る

日記 by hix
切腹

1962年の映画を観る。
モノクロ。時代劇。

「切腹したいので御屋敷の玄関先を貸して頂きたく候」とゆするハナシである。家の者が嫌がって金品など差し出せば成功。所謂「死ぬ死ぬ詐欺」。現代に於ける「死ぬ死ぬ詐欺」とはちと違うが。
しかし何故か、ゆすりの被害者の言動に非があるようなハナシになってしまっている。というか、自分らは衣食に憂いが無いからと、のうのうと生きて、社会的弱者に対して情けも掛けぬ冷酷者の集団であるのがいかんのだが。

病弱な若妻を演じる若い頃の岩下志麻。近年の彼女と見た順番が逆になっているが故に、なかなかに興味深い。
いわゆる極道な岩下志麻のイメージがあっての事なのだが。
なにせ45年も前の映画で、しかもモノクロであるが故、顔からこの娘役の女優が岩下志麻であることは全く見出せないのである。声も同様。音響の方向性は今とは全く違うし。「岩下志麻が出てる」という事前の情報のみで「これが若い頃の岩下志麻か?」と認識するにとどまるし、映画を観終わっても尚、同一人物を結びつける事が出来ていない。
しかし、病弱になる前、貧乏ではあるが幸せな家庭で父親と慎ましく暮らしている場面は、立ち振る舞いというか姿勢というか、俗な言い方をすれば「目付き」、これが現在の岩下志麻に通じるものがあった。
慎ましく暮らす娘と、極道と、全く違う役回りだというのに、そういう所に、この人の資質を感じるというのが、全く以って面白い。
そういえば、この映画全体に渡る見所がまた、それぞれの「目付き」である。

切腹をしたいほうと、ゆすりであろうと判断して切腹の場を設け、やれ!やれ!と囃し立てるほうとの力関係に、おかしなバランスがあって面白い。

但、竹光で無理矢理切腹をしなければならないシーンは、結構キツかった。

ヤガマタの映画館にて本日限定の上映
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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