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映画

hixの日記: 映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」

日記 by hix
原題は「Ex Libris: The New York Public Library」

まさかの上映時間205分。映画館の時間割を見た時、トークショー付きの回かと思ったら全回同じ時間が確保してあって、であれば誤植であろうと思ったら、誤植でもトークショー付きでもなく、途中の休憩付きの作品であった。
窓口でチケットを取るときに、途中休憩向けの軽食の注文まで勧めて来る。嫌でも長丁場を覚悟させられる。
なんだこれ。「モーゼの十戒」かよ?図書館のドキュメンタリー映画で海が割れるのか?「図書館戦争」より凄いことになりそう。

(という訳なので、こちらの日記もそれに見合うだけの分量を書くつもりだ)
(雰囲気だけを言えば、上映時間の長さは苦痛というほどではない)
(しかしながら、この日記が必ずしもそうであるとは限らない。当然だが)

オープニングは図書館の司書の人達のお仕事の様子。窓口や電話で様々な問い合わせが寄せられる。
研究で使う文献を探し求める問い合わせに、的確なアドバイスをしている。
まさに「知の殿堂」。
この人達は、単なる(と書くと語弊が有るのだが)司書というより、僧侶のようにも見える。
アメリカ映画に出てくるチベットとかの僧侶。もっと解りやすいところでいうと、ドクター・ストレンジの師匠みたいな。

そして、エントランスみたいなところとか、ホールでの様々なイベント。
旅行でニューヨークに行ったら、ここに通い詰めれば語学の学習に良さそう...とも思ったが、そもそも話している事を理解できなければ楽しめないから、学習済みでなければだめだな。しかし語学が大丈夫ならば、多分イベントは楽しめると思う。

(ところで、この映画の分量が多いのは、この手の出し物の分が相当占めているように思う。ここを減らせば2時間に収まるぐらいになりそうなのだが、監督の意向がそれを許さないのかも知れない。ドキュメンタリー映画では有名な監督らしいので)

高齢者向けのダンス教室とか、就活フェア的なイベントとか。職安行くより良い仕事が見つけられそう。
デジタルデバイド解消向けにWiFiルータの貸出しとか。

トレードマークにライオン。正面玄関に銅像が有る。
スフィンクスか?
図書館のドキュメンタリー映画なのに海が割れそうな要素の一つ。
旗などのバックグラウンドイメージに書かれる模式化したライオンは、「ライオンキング」のようでもある。

前述のイベントの一つに何らかの講演会の風景。
イスラム教と奴隷問題の関わり。今まで意識したことが無かったが、イスラム教そのものが奴隷を正当化しているという考え方が有るらしい。
また、とある教科書では、歴史上に於けるアフリカから連れてこられた黒人奴隷が、単なる移民労働者という記載なのだそうな。
奴隷といえば、モーゼも奴隷の家庭からの出生だった。
図書館のドキュメンタリー映画なのに海が割れそうな要素の一つ。

黒人は金色の装飾品が映える。

資金集めの会議。毎年奮闘。
提供された資金の公平さは気になるところ。金は出すが口は出さないって結構希有だと思う。

紙の書籍と電子書籍とで、コストの恩恵を受けられるのは圧倒的に(出版社などの)出す側が大きいという事に気付かされる。

実現が容易でないのは理解するが、図書館を単なる書庫としてではなく、社会生活の中の教育や学習の場という意義を強く認識したほうが、人々が知識を得る機会が増えるのではないかと思う。
昔よりも、費用対効果が優先して求められる世の中なので、これは単なる理想でしかないのだけれど。
それでも、このあたりがぼんやりしているから、図書館がツタヤに乗っ取られるのだと思う。

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