hixの日記： 映画「決算!忠臣蔵」

「引っ越し大名」と、どっちかプロット漏れてパクられたんかな？と思ったけれど、どちらも松竹なのでそういう訳ではなさそう。

というわけで忠臣蔵。いきなりネタバレだが、なんと吉良上野介が登場しない。「この間の遺恨、覚えたるか!」(阿部サダヲ)と斬りつけられる本人目線ぐらい。
(キャストの名前を書きたくなるぐらいに、このセリフが似合う人もそう居ない。他の誰が浅野内匠頭をやっても、このセリフだけは阿部サダヲの声にしたいぐらい)

主君を失い浪人になる武士たちの、おおよそ100人中98人の割合が、ただただ金を使うだけで、やりくりだの算段だのをまるで理解しない脳筋野郎である。見せ場＝浪費。
勘定方矢頭が「使い方知らんからや...」とボソッと呟いたのが、じゃりン子チエの雰囲気。重たい妙な影がある。

わかりやすく(時に乱暴に)現在の相場で(つまり円で)何がどれぐらい掛かるかを示すのだが、こうしてみると色々なものが高い。旅費とか武具とか。
不動産も高い。さすが世界一の都市だけの事はある。
まして浪人。満足に生活する収入を得るのすら難しかったのではないかと思う。

瑤泉院(浅野内匠頭の奥さん)に石原さとみ。
中村義洋監督作品では「忍びの国」でも変なお姫様役だった。
ナレーションも瑤泉院視点から。嫁入りの持参金の取扱の事もあり、だいぶ手厳しい(というか、半ばやさぐれている)。

チコちゃんの中の人と岡村が共演。
キャストはワリと豪華。「開城しよ」の結論に至る会議の面々が見覚えのある顔ばかり。
小さなことからコツコツと。

討ち入りが火消し装束なのは、恐らく後年の演劇その他向けの脚色だと思うが、火消しの精鋭集団という要素を加えたのが面白い。
冒頭の演習は、戦車道連盟ぐらい謎の資金源が無ければ無茶なのでは...
(だから勘定方から冷ややかな目で見られるのだが)

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