パスワードを忘れた? アカウント作成
743514 journal

hmrの日記: 陪審制

日記 by hmr

 この人は陪審制に全面的に賛成のようである。

 しかし小生はとても賛成できない。米国において裁判は「誰某vs誰某」となっている。だから、佐藤さんが山田さんを訴えたなら、「佐藤vs山田」であり、渡辺さん夫妻の離婚訴訟は「渡辺vs渡辺」であり、鈴木さんがカリフォルニア州で犯罪を犯して逮捕されたなら「鈴木vsカリフォルニア州民」である。
 陪審員が入るのはこの最後の場合、つまり刑事訴訟である。裁判の当事者の一方の代表、つまりカリフォルニア州民の代表としての意味がある。

 これは彼の地では犯罪というのは、社会に対する罪という意識から来ているのである。
 翻って、日本では犯罪が社会に対する罪であると認識しているものがどれほどいようか。そもそも犯罪というのはなぜ悪いのかということを教育プログラムに入っていない我が国において、その意識は皆無であろう。

 陪審制そのものは小生も賛成である。これはうまく働けば、現在のところ最高の司法システムとなろう(問題はそのインセンティブがないことだが)。しかし、日本において導入するのであれば、国民の意識改革を進めるのが先決ではないだろうか。今すぐには不可能である。

 ところでこの人は陪審制に反対するものをバカ者呼ばわりしているが、これは大変よくない。この人は経済に関係する分野の学生のようであるが、そういう態度は学徒の態度ではない。

typodupeerror

最初のバージョンは常に打ち捨てられる。

読み込み中...