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日記

hrokoの日記: 読書メーターのまとめ 2019年10 月分

日記 by hroko
10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2459
ナイス数:33

凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)感想
僻地の集落で祀られている神社の由来、
そこで行われる秘密の儀式、前回の儀式で起きた失踪事件の顛末など、
主人公の見聞や民族学的な取材の体裁で舞台を整える前半を乗り切れば、
後半、孤立した島の密室状況で実施される儀式、殺人を思わせるような連続失踪など、
緊張感のある展開を楽しめます。
前半の内容を踏まえても、自己犠牲を厭わず淡々と儀式に臨む巫女の信仰心には、
共感できないけれど、その背景を踏まえれば、こういう結末もアリ、と思えました。
読了日:10月05日 著者:三津田信三
吸血鬼ドラキュラ (講談社文庫)感想
ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』をジュブナイルとして翻案したと、
あとがきに記されていますが、その意図は、十分に達成されていると思います。
「背景」となる、大英帝国とその他の国際的な関係や貴族と一般市民という関係、
電報や手紙、鉄道や帆船など、時代背景やテクノロジーも分かりやすいと思います。
台風の夜、気軽に『ドラキュラ』を楽しめました。
読了日:10月13日 著者:菊地 秀行,ブラム ストーカー
首無の如き祟るもの (講談社文庫)感想
今回も、地方の地主を中心に祀られている神社が舞台の密室殺人がテーマ...
前半は、舞台設定に費やされるので、若干、退屈です。
直接、人が出向いて警察へ通報するような集落なら、夜は現代ほど明るくないはず。
としても、怪奇な部分は、それを目撃するのが幼い少年、ということもあって、
大人には説得力がないような...
怪奇な雰囲気よりも、「小説によって語られる事件」と「その語り手の現実」という小説の構成が
そのままトリックになるというミステリとして楽しめました。
読了日:10月14日 著者:三津田 信三
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)感想
自分達の山が金山かもしれない...
その欲望に取り憑かれた一家(の成りすましとか)、
隣の山を所有する一族の(家庭内の葛藤と)成人の通過儀礼が重なって、
山の夜道での怪異譚とその内実に気づいた当事者の復讐、
それを論理的に解き明かす結末という一連の流れを楽しめます。
とは言うものの、金山かも、だけでここまでやるの?という気はしますが...
読了日:10月19日 著者:三津田信三
水魑の如き沈むもの (講談社文庫)感想
シリーズ物としては、新機軸の導入から始まりますが、
怪異の説明的な、満洲からの舞鶴港までの引き揚げまでの苦難と、
その後の水利を管理する神社が支配する村での苦労話が怪異の説明で、
これを乗り切るのが厳しいです。
その後の、連続殺人も、最後のオチは、ちょっと無理っぽい感じですが、
まぁ、理不尽な人身御供という動機から、アリかもしれません。
いろいろ、ムリっぽいけど、まぁ、このシリーズ、と言うことで。
読了日:10月19日 著者:三津田信三
幽女の如き怨むもの (講談社文庫)感想
怪異の説明が、「戦前の遊郭と花魁」の説明となる日記帳の記載で、
これがとにかく、「退屈」です。
ささやかな怪異の続きを「戦中の遊郭の女将の回想」、「戦後の作家の取材」として、
まぁ、怪異もアリかも、という起承転、で結は、合理的にまとめる構成です。
読むのが辛い... でも、謎
読了日:10月26日 著者:三津田信三

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