j3259の日記: 新明解
日記 by
j3259
新明解国語辞典を読むなどのページを何故か見つけて読んだ。
編集者たちがどういう意図で妙に詳しくて時に主観的な辞典を書いたのかはよく分からないけど、これは外国語話者が日本語の小説などを翻訳するのに役立つかもしれないと思った。
言語というのは口で話される音声言語が本体で、文字言語は既に音声言語を知ってる人たちへのマーカーに過ぎないと思う。アクセントや発音などは文字言語で表現されない。 同様に、音声言語も話者コミュニティーで共有されているイデアのマーカーに過ぎない。
どこで読んだか忘れたけど、例では本と book、首と neck、鶏と chicken など一見対応する概念でも微妙に違うものがある。book は「紙を束ねたもの」という概念でノートや小切手なども book だ。日本語の首は頭も含むことが多く head に近い。A chicken なら鶏だが、冠詞なしでは chicken は鶏肉という意味だ。
簡単な言葉でも日本語で説明しているうちは、簡潔で的確な説明では同言語話者で共有されているイデアによる組み合わせに過ぎず、前提となっている常識の説明が欠ける可能性がある。新明解の主観的な説明は焦点の合わないノイズも多いと思うが、逆にそれが言葉を立体的に見せていることもあると思う。日本人がその概念をどう考えているのかというのは、実際に日本に暮らして、日本語を使うしか本当に知る術はない。食べなければ、言葉でいくら説明しても料理の本質は伝わらないのと同じだ。それでも簡単に引ける辞典の形で言葉に文脈を与える資料があるのは翻訳者にとって役に立つのではないか。
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