jonykatzの日記: 数学によって導く最適な著作権期間は14年 88
日記 by
jonykatz
70年にしろだとか、延長は反対だとかで何かと揉める著作権保護期間に関する問題であるが、本家の方に数学によって最適な著作権期間を決定するという記事が載っている。Cambridge University博士課程の学生の論文がネタ元のようで、それによれば最適な著作権期間は
14年ということである。
ars technicaの記事にも記事がのっているが、このような計算で著作権法が置き換わるとは思えないものの、感情論に流れがちな期間の議論に対して、考え方や視点を変えてみるということで面白い試みかもしれない。
アメリカ建国時代の著作権 (スコア:3, 参考になる)
ここまで延びた原因は (スコア:0)
# 自信がないのでAC
有名なネズミと言えば (スコア:1)
# やはりミッキーを意識して作られたってDVDの得点映像で言ってました。
# ロビー活動ではミッキーには敵わないのかな。
Re:有名なネズミと言えば (スコア:1)
-- 雪のない富士山もきれいだな
pro-copyright論者が越えるべき課題 (スコア:2, 興味深い)
きわめて大まかに読んだ限りでは、過去の研究や統計資料を注意深く採用し数値化している、という印象です。もちろん、それなりに複雑なモデル化に基づいていますので、仮定がかなり入ってはいますが、pro-copyright論者は少なくとも仮定の問題点を的確に指摘できてしかるべきと思います。
想像を交えて(笑)推論すると、discount rate(割引率)とcultural decay rate(廃れ率、とでも訳そうか)によって著作者への便益は先細りするので、期間を延ばしすぎるとdeadweight loss(規制による損失)の方が大きくなる、という理論のようです。低金利の日本では「割引率はもっと低い」という人もいるだろうし、また影響力の大きな権利者は「我々の著作をすぐに廃れるような代物の平均値と一緒にするな」と言いそうで、それは当たっていることもあるでしょうから、理想的にはそれぞれの著作物についてそれぞれの評価を調整する市場のようなシステムが必要なのかもしれません。ですが、本家のコメントにも指摘がある [slashdot.org]ように、長い保護期間が有利になるように仮定しても現行制度よりはるかに短い方が合理的である、という結論になっており、現行制度が少なくとも見直されるべきである、と主張するには充分な根拠といえそうです。
文系にわかるように説明するには (スコア:1)
ところで、14年後にフリーにするという条件でこのネタの本を出版したりしないんでしょうか。
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
所詮は経済問題なんだけどね。
これ見てると本音は「金をむしり取るにはどうしたらいいか」を必死こいて考えているようにしか見えない。
↓
有料放送の録画違法化に反対している人は誰? [itmedia.co.jp]
#根っからの文系だがAC
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:0)
> 必死こいて考えているようにしか見えない。
いや、それを実現する為には数学の知識が(ある程度は)必要なんですけどね。
例えば商品の値段を決める時でも利益の最大化を図るわけですよ
(横軸を価格、縦軸を利益にしてプロットすると価格が0に近いところや極端に高いところは利益が低い)
だが、現実の(CCCDとかの)商売を見ると横軸を「DRM強度」とか「著作権保護期間」にした場合の利益最大点を外しているように見えます。
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
まあそうなんだけど、反論する時は敢えてそこを外してくるでしょ。
「崇高なる文化活動を数学ごときで判断できるか」って。
少なくとも、裏で金勘定してる人はともかく、表に出して反論させるヒトは、根っからそう信じてる奴を出してくる。
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
数学分かんないのに商売できるわけ無いじゃないですか.
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
ここで言われてる「文系」が、科学や数学を体系的に学んだ事の無い人or科学や数学の基礎が判って無い人の意味なら、その手の人間ほど「科学的に」とか「数学的に」と言う枕詞が付いた話を有難がる傾向って無いですかね?
#「あるある大辞典」騒ぎとか、いわゆる「ニセ科学」を見ればねぇ……。
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
個人の科学あるいは数学に対する姿勢とは関係ないような気がする。
松本智津夫の周りに集まった幹部と呼ばれる知的エリートを例に挙げれば、知性や学歴を
離れたところで、人間は「何らかの不思議」を求めているのかもしれない。
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:0)
(リンク先には書いてあるようです)
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:1)
An optimal copyright term of 14 years, which is designed to encourage the best balance of incentive to create new work and social welfare that comes from having work enter the public domain (where it often inspires new creative acts).
「新しい作品を生み出そうとするインセンティブと、作品をパブリックドメインにすることによる社会的利益とのバランスを最適にする」ことだと思います
次のBLOGが参考になります。
「著作権は所有権ではない」http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2007/03/post_4291.html [itmedia.co.jp]
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:0)
Re:文系にわかるように説明するには (スコア:0)
数学によって決まる? (スコア:1, 興味深い)
まず、
これは必須なわけです。しかもこの二つは数学の範疇ではないわけで。一番キモであるこの二つを決めれば、あとは数学を使ってでも求まるでしょうが、それを「Optimal」「Decided by Math」なんてちょっと公平っぽさを出すためのキャッチフレーズ以上のものはないでしょう。
制御工学で言う最適制御でも同じことだけで、「最適=みんなハッピー」みたいなイメージがあるけど、ようするに「評価関数を極大(極小)にするパラメータを出した」以上のものでなく、最後は、その評価関数がどれだけ実際の社会を同定できてるんかが重要ですよね。
Re:数学によって決まる? (スコア:3, すばらしい洞察)
元の論文の構成がそうなっている可能性は高いですが, 評価関数ありきの考え方は工学的な発想だと思います.
評価関数を導入しなければ結論づけられない, 最終的な結果が評価関数に依存している, ということが証明されない限り必ずしもそうは言い切れないでしょう.
数学は単純な計算を行うためだけの学問ではないですよ.
万人の認める最低限度のことを公理として導入するだけで, 実はみんなが資意的と思っている論理が自然と出てくる可能性もあります.
Re:数学によって決まる? (スコア:1, 興味深い)
まさにその評価関数やパラメータの提案として論文が出されているわけで。
これらが決定しようがないから数式化なんて無理だよね、という今までの流れに対して、 こういう考え方をすれば数学的に考えられるんじゃないか、と言っているわけです。
それに対して従来の繰り言を述べても仕方ないと思います(その繰り言が再考の余地があるのではないか、と 言っているのですから)。
論文に則して「ここの仮定はおかしい」とか「これこれも考慮すべき」とか、あるいは「こういう場合には 明らかにおかしな結果になる」とか指摘するのなら充分に反論と言えますが、あなたの意見は 「え~数学的手法? どうせ無理やりこじつけてるんじゃないの?」レベルのただの感想にすぎないのでは ないでしょうか。
#経済学方面に数学が積極的に導入されていった時にも、似たような意見が(理系方面から)続出したのかもなあ。いやよく知らないけど。
Re:数学によって決まる? (スコア:1)
私も「数学によって」という部分に引っかかりました。
部門名にある通り、これは経済学の範疇の研究でしょう。たしかに数学的手法を活用してはいますが、それだけで「数学によって」という表現をするというのはちょっと。
ついでに言うと、「ケンブリッジ大学博士課程の学生」という表現もなんだかなと思います。普通は学部まで書くものではないかと。論文PDFを見ると“Faculty of Economics, Cambridge University”とありますね。
数学に間違いはない (スコア:1)
Re:数学に間違いはない (スコア:1)
「もちろん、この規則さえも」
Minder
おかしいな (スコア:1)
は42 [wikipedia.org]だと判っているはずなんだが…
きっとその論文はどこかで計算間違いをしたに違いありません
fjの教祖様
Re:おかしいな (スコア:1, おもしろおかしい)
著作権の最適な年数も内包しています。
残念ながら、42年ではなく42ポドリスカか42シアムかもしれませんが、
あなたが単位まで含めた適切な質問をしないため、何年かは我々には不明です。
選択制と客観的評価を (スコア:1)
死後10年で著作権は消滅?しますので、あなたがこの著作を
永劫に守りたく人類にとってかけがえのない財産と思し召しなら、
それなりの対価をお支払いになり、利益もまた享受して下さい。
ただし、○○文学賞、○○万部数、翻訳出版数○○ヶ国、○○数以上。
この出版物に関しては、内容を精査の上、延長期間を勝手に伸ばします。
以上。(笑)
後の人が再評価する仕組みは必要だとしても、享受者に負担を押しつけすぎ。
# 守るべき文化と、八方野の著作が一緒くた。
がんばろう。と自分に言い聞かせる。
そもそも失効は必要? (スコア:0)
結局は他人の創作物に便乗して俺にも儲けさせろってことですよね?
著作者が死んでもその財産は子または妻に相続されるのも当たり前だし、
著作権に期間を設定すること自体がナンセンスな気がするんですが。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:4, すばらしい洞察)
一定期間の独占を許すというのが建前。著作権の有効期間を無限にしたり、
相続できるのが当たり前というほうがよほどおかしい。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:2, すばらしい洞察)
相続税が払えなければ財産は失われるのだよ。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
導入部、真ん中、終盤、どこがいいでしょう?
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
もしくは3秒につき1秒の割合で(ry
#相続税とタイプしようと思ったら「僧属性」と出て一瞬びびった
##相続税対策が必要なほど財産持ちじゃないのでID
Re:そもそも失効は必要? (スコア:0)
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
なぜ,相続するのに税が取られるのか.
つーか,意味の分かる税が,自動車と,たばこと住民税くらいなんですが.
Re:そもそも失効は必要? (スコア:2, 興味深い)
逆の発想ではどうですか?
親が金持ちなら子供も金持ちであるべきか。
個人を基本に考えるか、家だとか血統だとかを単位に考えるかによるのでしょう。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
個人の平等を考えるなら、たとえ相続税が100%だったとしても足りないんじゃないかな、と思う。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
機会の平等ということを考えると、それで裕福な家庭の子供が十分優遇されてるでしょ?
それとも何?低学歴の方が平均収入が高いとでも?
>実際に高収入なら,(一応は)累進税率で所得税もそれだけ多く取られてるわけだし.収入格差を埋めるような増税をするにしても,それは所属税(orそれに類するもの)でカバーすべき問題であって,
そこまでは同意。
#「収入格差を埋めるような増税をする」ことの是非はさておく。
>少なくとも相続税でどうにかするような問題じゃないと思うけど.
「収入格差を埋める」ことが目的ならね。問題は元コメントにもあるように
>>親が金持ちなら子供も金持ちであるべきか。
ということなんですよ。親が裕福だからこそニートをやってられる。
個人の平等を考えたら相続という制度が不合理な物だと思わない?
>個人的には,数十年前のように「相続税が高すぎて,自分の生まれ育った土地に住み続けることはほぼ不可能」なんていう状況は,それはそれで理不尽な制度に思えるけどね.
これは元コメントの
>>個人を基本に考えるか、家だとか血統だとかを単位に考えるか
の後者の考え方だよね。もちろんその理不尽だという感覚は理解できるけど、私は前者の考え方でコメントをしているだけのこと。
私だって相続という既得権益を手放したくない。ただ、相続という制度が本当に必要な物かと問われれば、それは違うのではないかと思う。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
# 資産税は貨幣流通速度を押し上げる効果があるので金融政策の幅を広げるというメリットがあるが物体としての貨幣がなくなるまでは無理だろうな。
もっとも、著作権は相続税の算定が難しいだろうけどな。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:0)
仮にも「知的財産」というのなら収入の有無にかかわらず課税したって良いはず
去年大ヒットした映画には今年度巨額の知的資産税を課せられるとか
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
そもそもその著作物は使って良い物なのか否かが判別付かなくなって行くからなぁ・・・
それこそお役所の仕事が増えるだけで利点が何もないんではなかろうか。
死後に著作権の期間が長く設定されてるのは、
著作権切れを狙った殺人などが起きないようにするためとか、
原稿にお金出した出版社の権利を守るためだったと記憶してるけど、
そうなると結局最適な期間はどのぐらいか、
という話に持って行かれるんだと思う。
まぁ、上の例だと70年はどう見てもやり過ぎだけどねぇ。
親子3代守るってのはさすがになんだかなぁ。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
この部分にどうも違和感を感じますね。
著作権って「財産」として扱うべきなのかな?
「権利」と「金」を無理やり結び付けてるところにねじれがあるような気がしますが。
個人的には、著作権はあくまで完全に「著作者」に帰結すべきだと思います。
なので他人に移したり譲渡したりできないほうが自然だと思いますし、
そういう意味では失効というのはそぐわないとは思います。
妻子孫々に相続したいなら、それらを明示的に「換金」しておけば済むことです。
その上で「死後何年保護するか」って議論ならまだわかるのですが、
現状だといくら綺麗ごと並べても「ただ飯食えなくなるから金よこせ」程度にしか聞こえません。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
私の言ってる著作権は「著作者人格権」であり、これは現状でも譲渡・相続したりはできないようですね。
で、本筋で語られているのは「財産権」ということですね。
これは失礼しました。
で、「著作権なるほど質問箱」でこの辺の違いをざっと見てきましたが、
財産権に関して、「譲渡」はわかるのですが「相続」にはやはり違和感を感じます。
# 違和感の理由を色々考えたのですがイマイチまとまらないので放置。(マテ
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
著作者が死んだ場合は著作者の家族が権利を保持するか破棄するかも選べる様にしておけばもっと良い。
あとアメリカで言うフェアユース法を著作権法内で制定できれば完璧になる。
「やっぱり何事もほどほどに」っていう東○寺駅近くにある某社からの人生の訓示なのかなぁ。
それでも団長腕章欲しいよ。
すたー○いと!ぶれいかぁ!(笑)
Re:そもそも失効は必要? (スコア:0)
ディズニーが人魚姫をアニメ化できたのは、アンデルセンのころに著作権が短かったからだ、ということを忘れてはいけません。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1, おもしろおかしい)
もちろん、そういうのは嫌だけど。
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1, すばらしい洞察)
誰もが考えうるような物語などを、
単に最初に発表したというだけの理由で、
個人や団体などに永遠に独占させてよいのですか?
Re:そもそも失効は必要? (スコア:1)
という理由もあります。
著作者が死んでから10年、だと、80のじいちゃんの場合と20の若者の場合とで、
出版社(レコード会社でも何でもいいですが)が出版権(同)の設定に出す対価が
かなり違ってくると思われます。
死んでから70年にしろ、50年でいいというような議論は、
輸出に重きを置くか、輸入に重きを置くか、ということのようです。
Re:こんなネタ(was Re:そもそも失効は必要?) (スコア:1)
単なる偶然で一致した場合は「私の曽祖父」の著作権を侵したことにはなりません。
皆判っているかとも思うけど一応。
Re:面倒だから保護期間は永遠でいいでしょ (スコア:1)